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【小中学生のための鎌倉ガイド】08.江の島 岩屋

江の島の巨大洞窟どうくつ 江の島 岩屋いわや


 江の島があるのは鎌倉市ではなく、藤沢市だが、鎌倉との関連があることから「鎌倉ガイド」として紹介する。

 江の島の奥には、岩屋いわやと呼ばれる洞窟どうくつがある。
 岩屋のなかに設置された説明板によると、江の島は今から7~8万年前に、海底が隆起りゅうきり上がること)してできた島だ。できあがったころの江の島は、今の江の島よりも大きな島であったと考えられている。はげしい波の浸食しんしょく(波の力によって岩がけずられる)作用によって島は削られていき、今のような江の島ができあがった。
 岩屋は今から6000年ほど前から進んだ浸食作用によりできあがった洞窟で、長さは150mほどになる。江の島にはこのほかにも、このような浸食によってできあがった洞窟がいくつもある。

 江の島神社を過ぎて、急な階段を下りていくと、稚児ヶ淵ちごがふちと呼ばれるふち(水を深くたたえているところ)がある。ここは、鶴岡八幡宮つるがおかはちまんぐうの僧の住まいの一つだった相承院そうしょういんで学んでいた白菊という名の稚児ちご(子ども)が、身を投げた場所ということからその名前がついた。
 その先に岩屋橋が伸びている。コンクリート製の橋で、ここを進んでいくと江の島岩屋と呼ばれる洞窟の入り口にたどりつく。
 岩屋には、第一岩屋と第二岩屋があり、ここから始まるのは第一岩屋である。

岩屋橋 ここを進んでいくと岩屋がある
岩屋の入り口
筆者が行った時には、ローソクを貸してもらえた(2019年)
ローソクを持って奥に

 岩屋の奥に入って行くと、今の江の島神社の発祥はっしょうの場所や、何体もの石造物があり、古くから信仰しんこうの場所とされてきたことがわかる。弘法こうぼう大師だいし空海くうかい 平安時代初期の僧)が岩屋を訪ねた時には弁財天べんざいてんがその姿を現したといわれている。また、源頼朝みなもとのよりとも戦勝せんしょう祈願きがんに訪れたとも言われている。

洞窟が分かれているところもある
石仏がならぶ
江の島神社 発祥の場所

 第一岩屋を出てふりかえると、江の島の迫力ある岸壁が見える。

江の島の迫力(はくりょく)ある岸壁(がんぺき)

 さらに先に進むと、第二岩屋がある。
 第二岩屋は第一岩屋よりも短く、石仏のようなものはない。いちばん奥に何があるかは、行ってみてのお楽しみとしておこう。


・地図(江の島岩屋)




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