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【HSP】他人への配慮をすべきか

 HSPは共感力が高い事が特徴の一つとして挙げられます。

 相手の気持ちを理解して配慮出来る点に関しては素晴らしい長所だと思いまし、それが人の役に立つ事が多い事もあります。

 しかし、共感力が強い為に起こる辛さもあります。自分自身がする対応と相手にされる対応のずれや返して欲しい反応や言葉の違いが大きなストレスになってしまいます。

 それ自体は“当たり前”の様だとは思います。しかし、その当たり前を諦めてしまう事はしてはならないと考えています。

 もちろん、その方が受けるストレスが低くなる場合もありますが関係性やコミュニケーション能力の質・自尊心等は低下してしまいます。

 人口の20%はHSPと言われていますが、そんなにいるとは思えないんですよね。特に仕事では。私自身のHSP点数が高い事が原因なのか、非HSPが生き残りやすい仕事なのかは分かりませんが、非HSP(外向的な人々)が重要視されやすい社会なのはそういう仕組みだからなのでしょう。

その点も踏まえながら書いて行きます。


1.仕事での人間関係

 新入職員やその職場での年数が浅い場合、自分で関わるべき相手を選ぶ事は難しいです。
 指導係や普段から関わりのある先輩や上司、もちろん頼りになる存在でもありますが、目上の人へのコミュニケーションとか接し方とか困る事もあります。
 他で経験を積んで中途入職した方々、経験年数が自分より下だけど自分よりそこでの職場年数が上の後輩。気を使うと思います。
 同期の繋がりはとても大切です。同じ苦労を共有出来る上にお互い励まし合いをし易い関係性を作れますからね。

 人の顔色を見る事が得意で“何となく考えている事・雰囲気を察する”事が出来ると人間関係を構築していくに苦労がありますよね。何故なら…人はその場の環境によって気分も態度も対応も変わってしまう事が多々あるからです。

・一対一で話す時と集団の場合で話す時と対応が大きく異なる人
・その時の気分や体調で対応が異なる人
・一貫して対応が悪い人
・自分の保身しか考えていない人
・どんな時も神対応の人…etc

 他にも色々あると思いますが、個人的に話す時に気を使うのは上二つですね。常に悪い人は残念な人として避ける事も出来るし割り切る事も出来ます。もちろん関わらない方が良いのですけどね。
 神対応はむしろ関わりたいくらいに思いますが、基本的に我々の対応として困らないので省きます。
 HSPの人はビッグファイブ(性格分類)で情緒安定性ストレス耐性)が低い傾向にあるのに誠実性は高いので、集団かどうかや気分で対応を変える人の気持ちは理解し難いと思います。そして、そういう方々への対応は非常に気を使います。

 常に対応が悪いと仕事の話がある時だけと割り切れますが、上二つの人達は相手の機嫌が良い時は意外とフレンドリーに接してくれるので扱いに困ります。
 相手がどんな気分なのか、集団にいる時に話しかけて良いタイミングなのか、考えるのはストレスになりますし疲弊してしまいます。

 自分を犠牲にしがちなHSPだからこそ、相手に合わせないメンタルの強さは必要になってきます。

2.プライベートの人間関係

 HSPの人って何となく相手の言っている事の本音が分かってしまいます。お互いに素直に話せる様な人・適切な言葉選びと表現を支える人だと嬉しいですね。

 HSPの人は“相手にとって自分に価値があるから仲良くしてくれる”と無意識に考えてしまっています。自尊心の低さが原因ではあります。

・自分を利用しようとする人
・表裏がある人
・徳がないと関わってこない人
などは避けましょう。

 損得勘定無しに自分の事を理解してくれる人は必ずいます。

 家族や気の許せる友人といるとメンタルも落ち着きますが、相手からの言葉が足りずに何を考えているか察しなければいけない様な関係ではなくお互いに言い合える様な関係性を作る為に、自分自身も変わって行きましょう。

3.仕事へのモチベーション

 仕事・プライベートでの人間関係の充実度は、仕事のモチベーションに大きく関わります。

 自分のやりたい事が仕事に直結するわけではありません。希望を持ってやる気を出して仕事に取り組む事は大切な事ですが、する前から過度な期待を持っていると燃え尽きやすくなります。やる気や情熱は徐々に出てくるものなので落差がない様にするとモチベーションが下がらなくて済みます。

 同じ職場で長続きするかどうかはその職場の人間関係に影響される部分もかなり多いです。

 他人の為になる目標を立てて実行するのは、ストレスケアとしては有効な事もありますが、HSPにとっては過負荷になってしまうのでほどほどにしましょう。自分自身の目標を定めて、それを見失わない様にたまに目標を振り返ったりしてモチベーションの維持や新しい目標を作るという事を繰り返して行きましょう。

4.マズローの5段階欲求

 マズローの5段階欲求とは、1.生理的欲求→2.安全欲求→3.社会的欲求→4.承認欲求→5.自己実現の欲求の欲求があるとされています。

 生理的欲求と安全欲求に関しては、生命維持に必要なものです。社会的欲求以外は家族や友人や社会から認められたいとか受け入れられたいと思う欲求になります。“所属と愛情の欲求”とかとも言われたりします。集団の一員でありたいと考える様です。

 承認欲求で周りからの高い評価を得て自信を付け、自己実現の欲求で理想とする自分を構築して表現していくというものになります。

 3.社会的欲求が上手く適応できないとメンタルが落ち込みやすく自尊心が育たずにうつ病などになるリスクも出てきてしまいます。HSPの人は、自分の存在理由を他者に求める傾向が強いのでうつ病を併発するリスクも高くなってしまいます。

 自尊心を育てて“人からの評価ではなく自分で自分を認めてあげる事”を積極的に出来る様にして行きましょう。

5.結論

・他人に合わせるのでなく、お互いの意見を率直に言える関係性を作る
・気を使わなくて良い人間関係を構築する
・自分の外にモチベーションを求めずに自分で目標を作る
・“失敗したらお終い”ではなく“失敗しても大丈夫だから試してみましょう”という感覚を身に付けて自尊心を高めましょう

 “相手を気遣う、意見や考えている事を言わないようにする”他人への配慮は必要ありません。“自分の意見や感じている事を正しく伝え、相手の言う事をしっかり聞き取る”様な配慮の仕方へ変えて行きましょう。

 言葉や表現方法が多様で相手の心理もわからないのにお互いに十分に伝えないままでお互いを理解できるわけがありません。相手への“遠慮”が配慮ではありません。コミュニケーションもテクニックです。

 ネガティブなままだとトンネル効果で視野が狭くなってしまいます。一時的に自己卑下になっても良いので一度立ち止まって考える様にしましょう。そして、自分にとって大切な事は何かを整理できる様にしましょう。

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