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上達への階#10

前回の記事

棋譜並べをやろう

今回は勉強法の一つ、棋譜並べをしようというお話です。
棋譜並べは自分がもっとも棋力が上がった勉強法で、初段前後あたりで伸び悩んでいた時にやり始め、二段・三段と上がっていった思い出があります。

なので、いろいろやってはいるけれど棋力が上げどまっていると感じる方は是非とも試していただきたい勉強法の一つです。

自分は、数えてませんがなんだかんだ1000局以上は並べたと思います。

棋譜並べって何?

棋譜とは対局を記録したもので、見れば1局を再現することができるものですね。下画像のような感じで書かれます。

画像1

棋譜並べとは、誰かが(プロでも自分でも)指した対局を棋譜を見ながら再現していく勉強法になります。

棋譜並べでは、対局者の思考(の過程)を学べます。例えばプロ棋士が1時間掛けて考えた1手を、その思考の過程を読み解くことで未知の局面を迎えた時により正しく方針を考えたり読みを進めることができるようになります。

誰の棋譜を並べたらいい?

並べる棋譜は何でもいいですが、できればプロ棋士の指した棋譜にしましょう。興味のあるもののほうがいいでしょうから、好きな棋士の棋譜であったり、好きな戦型の棋譜であったりが良いでしょう。

そして1局のうち、少なくとも何か所かに解説が入っているものにしましょう。解説にはその手の読み筋や変化が書かれていますので、思考を読み解く際の助けになります。1人で考えるだけではどうしても読み切れないですからね。

例えば下のような本がありますので、購入してみるのもいいでしょう。

他にも棋戦のスポンサーになっている新聞社の新聞の将棋欄や、近頃出版された棋譜並べの本などもあります。

画像3

どうやってやるの?

棋譜並べはできる限り、将棋盤を出してやるのをおすすめします。折田四段の動画が参考になりますね。盤でやると変化を並べることも簡単にできますし、自らの手で進めることで悩んだときに指運がよくなったりもします。

郷田九段は「いい手は指が覚えている」という名言を残されていますが、そのためにも盤を使って並べるのが大切です。

将棋盤を持っていなかったり、あるけど棋譜並べのために盤を出せないという方はパソコンソフトを活用するのも一つの方法です。
ただしパソコンを使用した場合でも1手1手入力するようにしましょう。

棋譜をコピペしたり、棋譜が登録されているものだと「進む」ボタンや「→」ボタンでどんどん先に進めることはできますが、これではまったく勉強になりません。
Youtubeの動画でAIに解析させながら垂れ流すチャンネルがありますが、これも(高段者でないと)まったく勉強にはならないので、見るなら同じ棋譜を手元で並べてみたりするのがいいでしょう。

1局の将棋でも何度か並べるうちに気付くこともあるかもしれないので、同じ対局を複数回並べてみるというのも面白いと思います。
もしかしたら棋譜を見ずに初手から再現できるようになるかもしれません(そんな話を前にしましたね)。





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