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かけこみの戸締り.3

「なんでこんな島に来たの」

奈留島で暮らし始めてすぐは
たくさんの人からそう言われた
都会から何もない島にどうして?と
島の人には不思議だったらしい

島へ通う暮らしに変わった頃から
帰るたびに新しい人たちが増えていて
新しい仕事作りがはじまっていた

少しずつ変わっていく奈留島
島の外の人も、島の人も
「奈留って良いよね」
と声に出す人が増えた

「かけこみ」の役割も
ひと区切りついたかな、
そう考えるようになった

島の人と島の外の人が
交流できる仕組みが
島のあちこちで生まれてる
「かけこみ」でしたかったことは
これからは色んな人がしてくれる

お店での営業を一旦終え
自分にできる「かけこみ」を
小さく続けていこうと思う

故郷があるから力強く旅立てる
生まれ育った場所ではないけれど
また帰りたいと思う場所
どうかどうか
いつまでも

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