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空っぽ

予約リストにその人の名前を見つけると
もう年末だなぁと思う。


年に一回しか会わないが
インパクト大なその人とは


ズバリ年末デトックスのために病院へやって来るAさん(仮)
胃腸を空っぽにしてやって来る。


つまり胃カメラと大腸カメラをセットで受けに来る
ということである。


毎年年末に検査を受ける事がAさんにとっては恒例行事、儀式のようなものである。
普段外来にかかっているわけではないのに、先生もスタッフも名前を見ればすぐにわかる。
見た目のインパクトというよりは、キャラクターによるものが印象を強めているのだろうか…


毎年何事もなく検査を終え、帰っていく姿に、こちらも安堵する。


胃腸は丈夫みたいだ。
しかし、気になるのはAさんの胸ポケットから顔を出すマールボロ
けっこうなヘビースモーカーであることは察しがつく
とがめるようなことは言わないが、
肺は大丈夫なんだろうか…とちょっと気がかりではある。


にこやかに、じゃあまた、来年ね。
と清々しく言って帰る姿は身も心も軽くなったようで、羨ましくもある。


そして、
「出す」って大事だなぁと思うのである。
食べて 出す
当たり前のことだが、
出さないと、入るものも入らないのである
つくづく、人間は一本の管だなぁなどと思う
口に始まり、肛門に終わる
(常日頃内視鏡室にて健診者や患者さんの胃腸を見ていて)


インプットとアウトプット


noteを書いて 出す

創作 創り出す


ただし、出し過ぎもよくない
程よく出す


そんなことをぼんやり考えていたが、
ぼんやりしている暇はなかった


年賀状書いて出さないと!


数は少なくなったが毎年やりとりがある方は何人かいる。


大掃除もしたい


年賀状を出す
ゴミを出す
noteを出す


出すものがたくさんだ。
ちょっとでも身軽になって新年を迎えたい。

空を見上げ 空っぽになってみる 気分だけでも

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