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子どもの日に思う

まじめにつぶやきます。
ずっとわかっていたことだけど、その「理由はこれだったんだ」と思うことがあったので、整理のためにも書き留めておく。

「娘の孫は可愛い」というのはいろんな人から聞いてきた。「同じ孫でも、息子の子より娘の子の方が可愛い」という意味だ。
私自身は、姉妹2人だったので自分の経験として感じることはなかったけれど、世の中の様子を見ているとそのことは実感としてよくわかった。
その理由を、ずっと「遠慮がない」からだと思っていた。

息子の子だと、母であるお嫁さんに気を遣って勝手な手出し口出しはできないけれど、我が娘の子であれば、気に入らなければ娘の方も「やめて」とか言ってくるので、遠慮なく可愛がることができる。
母である娘のほうも、我が親なので遠慮なく甘えて頼りにしてくる。
かたや息子の方は、母であるお嫁さんが義父母に気を遣っていろんなことを頼むにも遠慮があるし、自分たちの子育て方針と異なるような接し方をされたときにも言いにくい。(けど、なんとなく態度に出たり、夫である息子が遠回しに言ったたりするものだ。)

「孫」というより、「娘」か「嫁」か、という関係性の中で、「娘の孫(の方)が可愛い」のだと、今まで思っていた。

ちなみに、我が家は息子3人。
子どもを産むまでは、女の子が欲しいとずっと思っていたけれど、3人目が男だったときにさすがに(これ以上は産めない・育てられないから)もういいと思った。
そして、子どもたちが物心ついた頃からは、「男ばかりでめんどくさくなくてよかった。これで今から女の子が生まれたら、みんながかりでちやほやして甘やかし、とんでもないお姫様になるに違いない」という気がして、負け惜しみでなく男ばかりでよかったと思っていた。
今となってはさらに、お嫁さんと娘を比べてどうこう言うこともないし、孫も比べることがないので、本当によかったと私自身は思っている。

さて、すぐ近くに住んでいる二男のところには、2人の子どもがいる。3歳の男の子Hと4か月の女の子Sだ。
夫は、初めての孫とあって、Hが生まれたときからずいぶんな可愛がりようで、会った時には飽きることなくいいなりになって遊んでやるので、Hの方も「じいじ」が大好き。私のところに寄ってくるのは食べたいものや(私の許可が要る)ほしいものがあるときくらいだ。
そんなわけで、夫は休みの日にはいつも「今日はHはどうしてる?来ないの?」と言っている。 
もともと我が子の子育ての時にも、よくやっていたし、いわゆる「子煩悩」なタイプだった。私が「男性脳」「父性」なのに対し、彼は「母性」の人だとずっと思っていた。

そんな夫が、少し前、町内の寄り合いから帰ってきて
「今日聞いたんだけど、娘の孫の方が可愛いんだって!?」
「当たり前じゃん。知らんかったん?」
「聞いたこともなかった。(←世間知らず)なんで?どういうこと?」
「お互い気を遣わんからに決まっとるが!」と言ったけど、納得できない様子。
「あのねえ、お嫁ちゃんも気を遣うんよ。だから、『Hは?』『Hは来んのか?』ばっかり言わんの。頼まれた時だけみればええんよ!」
と厳しめに言ったら、そういうものかとややしょんぼりしていた。
呑んでいたから、覚えてないかもしれないけどね。

そして今日。子どもの日。
私は誕生日や記念日には絵本を選んで贈ることにしていて、前々から用意していた。
服もおもちゃもたくさん持っているし、好みに合わないものをあげても嫌だとは言いにくいだろうし、「何か要るものがある?」と少し前にお嫁ちゃんに尋ねたが、特にリクエストはなく(遠慮もあっただろう)、今日になって一緒にお昼ご飯を食べに行っただけだ。
(そういえば初節句のときには、床の間に息子の五月人形を飾って座敷でごちそうを食べたんだった。私もひどいものだ。ただ、今は座敷が物置と化していて、とても人様を通せる状況ではないのだ^^;)

夫はといえば、この連休中「Hは何しょん?(一緒に遊びたい)」を繰り返してきていたが、プレゼントのこともイベントをどうするかもまったく興味なさそうで、相談しても好きにすれば?と言った様子だった。

で、はっと気がついた!
この人は、「自分が」したいだけなんだ。
「自分が」孫に会いたい。
(遊んでやると言いながら)実は、「自分が」孫と一緒に遊びたい。

でも娘の子だったら
「娘がたいへんだろうから助けてやるために」預かって面倒をみる、んじゃないかな。
だから娘の方も甘えて(信頼して)たびたび連れてくるし、安心して預ける。

なんとなく「可愛さ」の違いに、そこがあるような気がした。
孫が可愛いから孫をみる。
娘が可愛いから孫をみる。
なるほどね。

私から見るとそんな「じいじ」だけど、Hにとっては常に自分だけをみてとことん相手をしてくれる大好きな「じいじ」だ。
我が家に来ると、トイレに行くのも、お風呂に入るのも、一緒に寝るのもすべて「じいじと!」と小さい頃から譲らない。
今日のランチでも隣にるのはもちろん「じいじ」をご指名でした。

さて、私。
これまで母からも義母からもたくさん助けてもらった。子育ても家事もあらゆる面で。だから今まで働けた。
義両親にはやばり遠慮や気遣いはあったけど、両親には遠慮なく甘えて助けてもらってきた。その違いを口に出すことはなかったけれど、子どもたちは私の態度から感じるものがあったことだろう。
そして今、自分が祖母の立場になった。
娘の子ではないけど、お嫁ちゃんや息子を助けてあげたいという気持ちで、育児や家事の手助けを(たまには)している。頼まれたとき以外は、押しつけにならないことを気遣いながら。
「孫」より「息子」や「義娘」を可愛がっているということ?これは私の「父性」ゆえかな。

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