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ケの日のケケケ

3月26日にNHKで放送されたドラマ。
「創作テレビドラマ大賞」の第47回受賞作ということで、内容を知らずに録画予約していた。
年度末は慌ただしくてとても観られず、1ヶ月近く経ってから観た。

主演は當真あみさん。
ちょうど、日曜劇場の「さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜」を毎週楽しみに観たあとだったので、へえ~この子が出ていたのか、と観始めた。

主役の高校生の少女・片瀬あまねは感覚過敏。聴覚、視覚、味覚、触覚・・・すべてにかなりの過敏さだ。
自分の過敏さとそれゆえの辛さ不快さを言葉で表現できるって、いいなあと思った。もちろん本人はとても大変だし、なかなか理解は得られないだろうけど。
それでも、この辛さしんどさを表現するすべを持たない子どもたちと長年関わってきた私としては、こういうドラマがNHKのゴールデンタイムで放送されること自体、時代は変わったなあと思った。もちろん、いい意味で。

最近、ジェンダーや障害を扱ったドラマが増えてきたけど、こういうものを通して、今まで知らなかった人たちが気づくきっかけになるとうれしい。

感覚過敏の表現(演技)が素晴らしいと思って観ていたが、観衆はかの加藤路瑛さんということだった。納得。

NHKのサイトより

そうそう、「厨房のありす」も素晴らしかった。
門脇麦演じる自閉症のありすは、とても可愛かったが、麦さんの演技はこれまた素晴らしく、毎週楽しみに観ていた。
これについては、また別に書くことにしよう。

それにしても、當真あみさん、素晴らしい演技だった。
これからも注目したい。
よく知らなかったけど、Wikipediaみてみたら、3歳からバイオリンやってたらしい。「さよならマエストロ」で弾いてたのは、本人だったんだ。

「ケの日のケケケ」の「ケ」は、「ハレ」に対する言葉。
民俗学者の柳田國男氏が提唱した、日本人の伝統的な世界観のひとつ。
むかしから日本人は、神社の祭礼やお寺の法会、正月や節句、お盆などの
年中行事、冠婚葬祭を行う日を「ハレ」の日、普段通リの日常生活を送る日を「ケ」の日と呼んでいたそう。

NHKのサイトからあらすじを拝借
片瀬あまね(15)(當真あみ)が生きる世界は、刺々しくうるさくて、過剰にまぶしい。 感覚過敏と共に生きるあまねが入学した東高校には、部活動への入部を強制する校則が存在した。聴覚、視覚、味覚が特に過敏で、昼休みを教室で過ごすことも難しいあまねにとって、部活は非常に難易度が高い。そこであまねは、同じく部活に入りたくないという同級生・進藤琥太郎(15)(奥平大兼)と共に、校則を守りながらも人生を休憩したい人のための同好会、『ケケケ同好会』を設立することに決める。

いろいろあって、最後は生徒会長に立候補するに至るのだが、この素敵なドラマの原作者が気になった。

森野マッシュさんという27歳の女性だった。
これからが楽しみ。注目していこう!

NHKのHPをググっていたら、なんと5月3日に拡大版が放送されていた!
知らなかったが、NHKプラスでまだ観られるよう。観なければ!
まだ観られてない方はぜひご覧ください。


おまけ)
白壁の街には、「はれもけも」というお店があります。

https://haremokemo.jp/

お店のHPには、『はれもけも』という名前の由来について、以下のような説明がありました。

日本には、柳田国男によって唱えられた、「ハレの日」と「ケの日」という言葉があります。
「ハレの日」は、おめでたいお祝い事の日のこと。
「ケの日」は、日常の日のこと。
おめでたい日も、日常の日も、どちらの時もそばにいられるようなお菓子屋さんでありたい。
そう思って、「はれもけも」というちょっと不思議で変わった造語を店名にしました。
岡山県は「晴れの国」とも言われているので、それとも少しかけています。

ナイスネーミング!
別に宣伝料はいただいていません(笑)

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