『新装版 殺戮にいたる病』ブックレビュー

著者 我孫子武丸
刊行 1992年 (新装版は2017年)

嗜好を形成するための環境は、ときにコンプレックスを生み出してしまう。
我孫子武丸さんの代表作をネタバレなしで紹介します。



性欲か、愛からか、判然としないまま心惹かれる女性に近付いていく蒲生稔。
稔は初めて感じる胸の高鳴りに驚き、戸惑う。
自分が求めていたものに気付くのは、彼女をその手で殺害した後だった。

蒲生雅子は息子の様子に不審を抱く。
連日、世間を騒がせている殺人事件が、息子の手によるものではないかと疑っているのだ。
行動や態度に注視して考えるほど、犯人としか思えなくなってくる。

平穏な家族に訪れる終焉は唐突で、また、長い時間をかけて蝕んでもいた。




新装版となって表紙のデザインが変更されたそう。

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読書ノートも書きました。
オチは載せていないし、重要な部分は隠しています。


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