5時間くらいの尾鷲旅行

ここんところ尾鷲に行くんだけどおすすめのスポット教えて、という連絡が知り合いからちょくちょく来るようになりました。すごく嬉しいことです^^

ほとんどが伊勢から熊野・新宮方面に行く途中で寄りたいというケースなんですが、本当は1日くらい泊まてもらえると夜の尾鷲も紹介できてもっと嬉しいのですが^^;

とは言っても旅行者の気持ちもわかります。東京などから来ると尾鷲地方、東紀州地方はかなり遠いです。。遠いから一生のうち1回来るかどうかという人も多いでしょう。だから尾鷲だけに時間を掛けられないという気持ちもありますよね。でも短い時間でもまずは尾鷲の面白さを知ってもらえればリピートしてくれるかもしれないし、そう思って5時間くらいで尾鷲の魅力が伝わるようなツアーを考えてみました。

まずは尾鷲の位置からおさらいします。ざっくりいうと東京から500㎞くらいで車だと新東名→伊勢湾岸道→東名阪→伊勢道→紀勢道を通って5時間ほどで到着します。2014年にようやく高速道路が尾鷲までつながって東京から下道を使わずに着けるようになったんです。

尾鷲市街の全景です。山間の港町って感じですね。

尾鷲の位置が分かったところで本題の5時間ほどで回れる尾鷲旅行の説明をしますね。
とりあえず尾鷲をざっくりと知ってもらうためのスポットを選びました。
(以下すべて個人の感想です笑)
1.日本一の清流と言われている銚子川
2.世界遺産 熊野古道の中でも歩きやすく雰囲気を味わいやすい馬越峠
3.どローカルな鉄分を味わえること間違いなしの尾鷲駅
4.ムーミンが寝ていると言われている尾鷲湾
5.お母ちゃんの総菜と癒されるお風呂が最高の夢古道おわせ
6.ヒノキの香りに包まれながら歴史に触れられる古道センター
7.手軽に尾鷲の新鮮な魚や干物を買ったり食べたりできるおとと
8.紀州のワイキキと言われている三木里ビーチ(みきさと)

1.日本一の清流と言われている銚子川
まずは日本一の清流を目指しましょう。
伊勢方面から南下してくるという想定で説明しますね。
紀勢道の海山IC(みやま)で下ります。

海山ICから国道42号線を右折してしばらく走ると銚子川を渡る橋が見えてきます。その手前を右折して道なりに走ってください。
左手に赤い欄干の橋が見えてきますのでそれを直進すると少し緩やかな右カーブが出てきます。道なりに右カーブを少し進むと左手に駐車場が見えてきますのでそちらに車を止めます。なお地元民はまっすぐ砂利道を進んで車を止める人が多いです。その方が川にすぐ降りられるんです。

車を止めて河原に降りて川で遊んでみてください。夏の季節だとぜひ泳いで欲しいです。日本一の清流と言われているのがわかると思います。
ここももちろん綺麗なのですがよりダイナミックにこの川を感じたいときは10分ほど上流に車を運転すると魚飛渓という大きな岩がごろごろしている清流が見えてきます。

時間のあるときはそちらにも足をのばしてみてください。ただ上流に行くと道が狭くなりますので運転には十分気を付けてくださいね。

地上から見てもこの透明感!中に入ると感動的な透明度です!
泳いでみたいと思いませんか?

2.世界遺産 熊野古道の中でも歩きやすく雰囲気を味わいやすい馬越峠
さて次は世界遺産の熊野古道 馬越峠に向かいましょう。銚子川からだと10分ほどで登り口に到着します。来た道を戻り途中の赤い欄干の橋を渡ります。線路を超えると(汽車の本数は多くないですが気を付けてください)国道42号線との交差点に出ますので右折します。

数百メートル進むと左手に馬越峠の入り口の看板が見えてきます。数台止められる駐車場がありますのでそちらに車を止めましょう。もし満車で止められない場合は引き返して交差点を直進すると右手に道の駅があります。そちらに止めて歩いて来てください。

馬越峠は熊野古道の中でも石畳が綺麗なことで有名です。また適度な斜度なため老若男女みなさんに楽しんでいただけます。森の中の石畳を歩くと気分は江戸時代にタイムスリップ?
このポイントは時間調整ができますのでうまく利用して旅程全体の時間をコントロールしてください。
個人的にはできれば夜泣き地蔵まで歩いていただくのがお勧めです。

途中できれいな湧き水などもありますので顔を洗ったりすると気持ち良いです。

鹿に遭遇することもあります。

3.どローカルな鉄分を味わえること間違いなしの尾鷲駅
古道を満喫したらいよいよ尾鷲市に入ります。えっ?まだ尾鷲じゃなかったの?というあなた。そうなんです。ここまではお隣の紀北町なんです。
(紀北町の皆さま、ごめんなさい)
それでは国道42号を南下しましょう。次は鉄分を補給するために尾鷲駅に向かいます。

少しくねくねした峠道となります。トンネルと抜けると尾鷲市に入ります。一瞬木々の間から市街が見えます。この風景を見ると地元民は帰ってきたなーと思います。夜は綺麗な夜景を一瞬見ることができます。

42号線を左折して駅に向かいます。数分で尾鷲駅に到着します。汽車(電車ではない!)がいないときはかなり静かな駅ですが有人駅です。
少し前までは駅構内に売店などもありましたが今は自販機のみです。東京から電車で来る場合は名古屋からワイドビュー南紀に乗車します。線路も険し山の中を通るのでスピードがあげられず、また、よく鹿とぶつかるので遅延が発生しやすい路線です^^;

4.ムーミンが寝ていると言われている尾鷲湾
次は駅から港を目指しましょう。正面の道をそのまま真っすぐ進むと1kmほどで港に着きます。広場あるので車を止めて岸壁まで行ってみましょう。

正面にムーミンが寝転んでいるように見える通称ムーミン島の佐波留(さばる)島が見えます。よくよく見るとかわいくないですか?
尾鷲湾はカツオ、イワシ、サバ、ブリなどの水揚げが盛んだそうです。早朝は市場でセリも行われていて活気にあふれています。

上から見るとこんな感じの湾です。いわゆるリアス式海岸のお手本みたいなところです。

8月の第1土曜日はおわせ港まつりが開催されます。尾鷲の夜空を彩る花火は見ごたえがあると思いますよ。田舎ならではの少しのんびりとした風情ある花火を間近で鑑賞できます。

5.お母ちゃんの総菜と癒されるお風呂が最高の夢古道おわせ
そろそろお昼時になってきたと思います。さくっと尾鷲らしいランチを食べるとしたらお勧めは2店ですが、今回は夢古道おわせの「お母ちゃんのランチバイキング」に行ってみましょう。港からは海沿いの道をひとっ走りすると10分ほどで到着します。
(ちなみにもう1店は後ほど出てくるおととです)

海沿いの道から山のほうに右折します。この先少しだけ道がわかりづらいのと、狭い道に入りますので運転は十分気を付けてください。

右手に熊野古道センターの駐車場を見ながら急坂をぐいぐい上がっていくと左手に夢古道が出てきます。通り過ぎた先の左手に大きな駐車場がありますのでそちらに駐車してください。駐車場のすぐ下に夢古道の代名詞、古民家がでんとそびえています。

なお、ランチバイキングの営業時間 am11:00~pm2:00となっています。
また、営業日などはオフィシャルサイトで確認してください。

料金 (2019/6調べ)
大人(中学生以上) 1,200円
高齢者(60歳以上) 1,000円
子供(小学生から) 700円
幼児4歳から 300円
4歳未満 無料

尾鷲のお母ちゃん達が作ったソウルフードや郷土料理などをバイキング形式でいただけます。

店内は清潔感があり明るく開放的な雰囲気でご飯と会話がはずみます。

また、古民家側には畳の部屋もありこちらでもランチを食べながら寛ぐことができます。

(上記3枚の写真はいずれもオフィシャルサイトから)

カフェも併設していて夏のシーズンであればおすすめはかき氷。特にマンゴーがゴロゴロ乗ったかき氷がおいしいですよ。

夢古道にはお風呂もあります。夢古道の湯といった深層水を使った珍しいお風呂がウリです。「紀伊半島で海洋深層水のお風呂は夢古道だけ!」とアピールしています。(紀伊半島で!というのが広いのか狭いのかわかりませんが💦)
もし少しでもお時間があればお風呂に浸かってここまでの疲れを癒してください。
尾鷲のシンボルである天狗倉山(てんぐらさん)と尾鷲湾が望める露天風呂がお勧めです。
http://yumekodo.jp/spa.html

ご入浴 午前10:00~午後9:30(入館受付終了 午後9:00)
入浴料 (2019/6調べ)
大人 600円(中学生以上)
高齢者 500円(65歳以上)
子供 300円(4歳以上小学生)
4歳未満 無料

お風呂から出たらハンモックに揺られながら漫画を読みつつしばし休憩なんてのもありです。でも時間が押してきているかもしれませんね。

(上記2枚の写真はオフィシャルサイトから)

6.ヒノキの香りに包まれながら歴史に触れられる古道センター
5時間の行程なのであまりゆっくりしていられませんね。さて美味しい郷土料理でおなかを満たした後は熊野古道センターで歴史の勉強に行きましょう。夢古道からは車でものの30秒で到着です。大きな駐車場があります。

駐車場からセンターまでは少し坂道を歩きます。あれ、見たことある風景ですね。そうです。ここには古道で見た石畳が敷かれています。古道に行く暇がなくても気分だけでも石畳を歩いてもらおうという配慮でしょうか。

石畳を登ると綺麗で壮大なヒノキの建物が2棟見えてきます。左側が交流棟で、熊野古道を訪れる方々や地域の皆さんがくつろぎ、交流する場だそうです。また交流が深まるようなイベントも多く開催されています。

右側が展示棟で、熊野古道と歴史、自然、文化を紹介する展示室などがありより古道を理解することができます。また、尾鷲の特徴もこちらで見ることができます。

ミニチュアなどが飾られていてリアルに歴史を学べます。こちらは昔の馬越峠の姿ですね。

映像コーナーなどもあり子供たちも楽しめます。

尾鷲は知る人ぞ知る日本でも有数の多雨地帯です。それを体感できるのがこの雨メーター。
真ん中が日本の平均降雨量で、右が尾鷲の降雨量なんです!突き抜けてます。日本で唯一スコールのある地方だと言われているとかいないとか。

7.手軽に尾鷲の新鮮な魚や干物を買ったり食べたりできるおとと
さて、美味しいものも食べてお勉強もしたらいよいよ時間が無くなってきましたね。最後にお土産を見に行きましょう。尾鷲のお土産屋さんと言えば「おわせお魚いちば おとと」です。

古道センターから国道42号に出て右折してください。10分ほどで左手に見えてきます。駐車場に車を入れてください。

店内はかなり広く、尾鷲自慢の鮮魚や干物、特産品が所狭しと並んでいます。また店内の奥には「おわせ魚食堂」がありリーズナブルな価格でおいしい魚の定食などがいただけますので、こちらのランチも大変おすすめです。お土産は宅配便でも発送できますのでおいしいお魚をお土産にいかがでしょうか?

(写真は三重観光のサイトから)

8.紀州のワイキキと言われている三木里ビーチ(みきさと)
さて、多くの方は尾鷲から熊野・新宮方面に向かうことでしょう。最後の最後に少しだけ寄り道をしませんか?後悔させないくらい綺麗な砂浜を一度見ていってください。
42号を南下して途中で自動車道に入ります。

三木里ICで下りてください。そのまま道なりに一直線。あっという間に三木里ビーチに到着します。

見てください。この日本じゃない感(笑)青い空に白い砂浜。まるでワイキキリゾート!

夏の時期しか賑わいませんが都会では味わえないこの透明感。しかも人が少ないので泳ぎ放題w

少し前までは海の家もあったのですが残念ながら閉店してしまいました。
ですのでドローカル感も半端ないです。田舎のきれいな海を思い出に尾鷲を旅立ってくださいね。(写真はまだ健在だった海の家です。)

というわけでたぶん5時間くらいでこれらのおすすめスポットを回ることができると思います。渋滞もなく人も少ないのでイライラせずにのんびりと回れるのが田舎の良いところ。

今回は駆け足で尾鷲を楽しんでいただけるプランを作ってみました。
でも尾鷲にはもっともっと見どころがたくさんあります。夜の尾鷲も楽しいです。まずはこのプランで尾鷲を知っていただきリピーターになってくれると嬉しいです^^

素敵な尾鷲の旅を!

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