詩・俳句


講義・課題内容

臨時解説

新博物誌

講義内容:ジュール・ルナールの「博物誌」を精読し、日本で身近にある植物や動物を見つめなおし感性豊に文章で表現する。文章に合う挿絵や冊子の構成についても受講生全員で考え、その成果を本の形(新博物誌)にまとめる。シラバスより
課題内容:自分が選んだ植物や動物に合った詩を考える。(計六首)


モー、働きたくない。
モー、やりたくない。
モー、いや。


じっと待つ、その一瞬を逃さぬよう
はねる飛沫、飛び散るウロコ

ドクダミ
良薬なのか?
ズズズとすする……苦い

オオイヌノフグリ
道端に星の子供が落ちていた。
君の瞳に映るためか。

ノアザミ
美しい色 容姿 立ち姿
でも、なんで?触れないでと囁くの?


彼らには、彼女らには、心臓が二つあった。
その心臓は、細く、脆く、儚く、簡単に壊れてしまうだろう。
第二の心臓 跳ねるように
馬群を抜けて 歓声と共に
彼らには、彼女らには、心臓が二つあった。
その心臓は、頑丈だ。強固な体に似合った、代物だ。
第二の心臓 踏みしめて
全てを背負い 山を登る
懸命に、直向きに。けれども、それでも。
絶対はない。

指示詩

講義内容:言葉に対して新鮮な姿勢を持つ力を得る。詩を一篇完成し発表する。各回のワークショップで作成した個々の詩を推敲し、完成させ合同の詩集をまとめる。それを基にした朗読会と発表を行う。授業外、学外に独立した詩として鑑賞していただき、社会にアウトプットする体験を得る。シラバスより
課題内容:教員からの指示に対して何を思ったのか、それを発表・意見交換する。

9:00
Q あなたは身体を動かそうとしている。ある地点へ。指先で地図をダウンロードしたり、されているかもしれない。あなたの全存在を懸けて、ダウンロードしたいものを書いてください。ひとつだけでなく、たくさん。

A クリップスタジオペイント・感情・推しの画像・神絵師の腕


10:30
Q 1限目のベルが鳴る。鳴らない。いま、あなたが聴いているものをオノマトペにしてください。誰も知らない、オノマトペにしてください。

A ファラ〜ファラオ〜×2・ボボンガボボンガ・ビバサバビバサバ


10:40
Q 何か飲み物を飲んでから、町についてを書いてください。何か飲み物を飲んでから、街についてを書いてください。

A 畑や田んぼが見えたと思ったらすぐ家が増えた。
工場ばかりで灰色ばかりほとんど人が歩いていない。


11:11
Q ゾロ目ですねと、横にいる誰かに教えてください。犬について、猫についてでも良いので思い出せることを書いてください。

A FGOしてるしてるおそらく二十代男性(右側)以前も見たことがある気がする。
少しカタコトの女性(左側)初老だと思う


12:03
Q あなたはいまどこに居ますか。どのようにあなたの身体は運ばれたか。
あなたの精神は?
運ばれたことによってあなたに起こったものを書き留めておきましょう。

A 肉ギョーザダンダダン・電車・金が消えた・楽しい時間をすごせた


講義内容:講義および実作指導の二本立てに行う。階段として「詩」という装置を使用して行われる様々な表現を提示し、詩表現の概要とメリットを確認。その後、実際に詩的思考法や言語化について教授する。シラバスより
課題内容:インカレポエトリ9号鳩へ詩を出す。

『目の悪いお婆さん、耳の悪いお爺さん』
『赤い線より内側は私有地です』
『親しいあなたたちでも入っては行けません』
ガラスの壁をいくつも重ねて
声を枯らして訴えても空を切るだけだ

空っぽの箱に何を求めるの
私はあなたのモノじゃない
『心配しないで大丈夫』
十分咲きの花は待ってはくれない
手をはなして外に出たいから
『なにもできない人だよね』
肩より上を黒のクレヨンで塗りつぶして
大きな手で顔を隠して
親しいものに分け与えることもなく
汗をかかずに飲むぬるい酒はうまいか

『私はあなたの母親じゃない』
積み上げたものが違うだけ
横になって脛を齧る
お前が見ているのは私の影だ

後ろには壁しかなかった
壁の向こうから首根っこを掴まれた
色あざやかで 心をうばわれて 私のすべてを受け入れてくれる
最後は頭を銃で撃ちぬく


俳句

講義内容:俳句という文言の特徴と可能性を実作を通じて学びます。とりわけ短歌や詩という隣接ジャンルとの違いをふまえてつつ、俳句に適している日本語とは何かを一緒に考えていきます。シラバスより
課題内容:実際に俳句を作り俳句とは何かを知る。(紙に書いていたものが多い)

「ハイクノミカタ」というコーナーから自分が面白いと思った俳句をひとつ選ぶ。

「いつまでも死なぬ金魚と思ひしが」
昔、自分の家でも金魚を飼っていたことがあり親近感が沸きました。
その時の金魚は5~6年飼っていたと思います。


セクト・ポクリットの「ハイクノミカタ」というコーナーの月曜日篠崎央子さん担当回から、自分が面白いと思った俳句を事前にひとつ選んでもらってみなさんに
発表(紹介)してもらう。

Tシャツの干し方愛の終わらせ方 神野紗希【季語=Tシャツ(夏)】

目に入った時、すれ違いがあったなと思いました。
説明を読んで、予想通りのものでした。
自分の家庭でも、父親はTシャツは肩のライン(型・折り目・縫い目)に合わせて洗濯バサミをつけるので、その周辺が乾かないことが多いです。母親は、ハンガーに通してそのまま型などを気にせず洗濯バサミをつけてます。これで、自分はどっちからも「こうして」と言われるので混乱します。
自分もこだわりが強い方なので、すれ違いが発生しやすいと思っています。
この俳句は、肝に銘じようと思います。

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