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10年後に何%の確率で生きているか。

チカクのChief note Officerのカジケンです。

この世界に生まれた以上は、必ず生命は死にます。養老孟司さんが書籍内で「人間の死亡率は100%」という明瞭度100%な思いっきり身も蓋もない表現をされていたりもしますが、残念ながら事実です。(不死というのは実現される可能性はありますが、この100年以内ではちょっと難しそう)

大病に罹ると5年生存率が何%みたいな話が出たりしますが、100年というスパンで捉えたら人間は全員生存率ほぼゼロ%の病に罹っているようなもの。

とはいえ、人はみな生存欲求があるからか、どうしても死という概念を日常では意識しないように生きていたりします。太陽は常に空にあるのに、眩しすぎて目を向けないかのように。

人間は社会的な生き物であり、たくさんの方と共に日々生きています。であるならば、好むと好まざるとにかかわらず、周りの人が先立ってしまう経験をすることは、ある意味避けられない出来事でしょう。だからこそ自分自身は当然のこととして、エゴかも知れませんが、自分と関係が深い人ほどなるべくずっと元気でいて欲しい、と思います。

ちなみに日本人の平均寿命は最新の2018年時点のデータだと、男性が81歳、女性が87歳だそうです。
出典:厚生労働省「平均寿命の国際比較」

ただ、平均寿命の歳になったら、みんな突然寿命が尽きるわけではありません。

以前、吉岡 弘隆さん(楽天の技術理事やミラクル・リナックス社の取締役CTOをされていた著名エンジニア。今は60歳で定年リタイアして東大の博士課程に!)がプレゼンテーションで、簡易生命表というものから10年後生存率というものを算出してみた、と話されていて、

いつまで生きるか、自分の余命を知る方法

とても分かりやすかったので、プレゼンスライドには書かれていなかった年齢も含めて、直近のデータから同じように試算してみました。

ある期間における死亡状況が今後変化しないと仮定したときに、各年齢の人が10年後まで何%の確率で生きるかが分かります。

この表から各年齢ごとの10年後生存率をみていくと、

30代までは99.x%の世界なので、感覚としてはほぼ100%ですが、

40歳を超えると、男性の約100人に1人
50歳になると、25人に1人

が、10年以内には残念ながら亡くなっていることになります。100人だと学校によりますが学年全体ぐらいで、25人は学校の1クラス分ぐらい。

以下、

60歳、10人に1人(女性は25人に1人)
65歳、6人に1人(女性は14人に1人)
70歳、4人に1人(女性は8人に1人)
75歳、2人に1人(女性は4人に1人)

と当然、歳を重ねるごとに亡くなる比率は高まります。
(こうやって見ると、女性は本当に強い。男性の倍強いと言ってもいいのではというレベル。)

自分が小さかった頃の記憶の中での祖父母と比べても、今の65歳や70歳ぐらいの方はエネルギッシュでとてもお若く見えますし、実際に平均寿命も伸びているということは、昔に比べて相対的に若いのだと思います。この計算でいくと、なんと女性の半数は90歳までは生きることになります(男性は4人に1人だけど…)。

一方で。

若く見えても65歳や70歳になると、特に男性はロシアンルーレット並の確率で10年以内にお迎えが来てしまいます。

自分たちが「まごチャンネル」をつくった最初のきっかけは「あと何回、親に会えるだろう?」「あと何回、子どもを会わせられるだろう?」と考えていて、離れて暮らす実家の両親に孫と会っているような日々を過ごせるようにしたかったからですが、親孝行したいときには親はなし、という言葉のリアリティを感じる数字です。

また親に限らずですが、自分自身を振り返るに、20代のときから今に至るまで、年代が上である祖父母や親戚、恩師だけでなく、学校や職場での知人、大切な友人、と悲しくもお別れする経験をしてきました。99%はあくまで99%であり、100%ではもちろんない。

『会おうと思えば会えるし。』

そう思いながら日々忙しく過ごしていたら、二度と会えなくなってしまった。

後悔をゼロにすることは無理かも知れません。でもこうやって意識をすればできることは色々あるはず。自戒も込めてそう思っています。

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