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【日々のお手入れ vol.1】フッ素加工フライパンのお悩み

私たちの暮らしに欠かせない日々の道具。
特に台所道具は、毎日の料理を作る上で欠かすことのできない大切な存在です。

台所仕事は毎日のことだからこそ、なるべくご機嫌にこなしたい。

そんな暮らしを支えて寄り添ってくれる道具は大切に選び、長く付き合っていきたいものですよね。

しかし、使い続けることでどうしても傷んでしまったり、切れ味が鈍ってしまったりすることも。長く使い続けるためには、適切なお手入れが必要です。

この読みものでは、家事問屋を運営する下村企販㈱の品質管理課スタッフが、道具の正しい使い方から、困った時の対処法、道具の選び方などをご紹介します。

下村企販㈱の品質管理課

素材や技術、製品知識に詳しいベテラン男性スタッフと
調理経験豊富な女性スタッフの計3名で構成。
発売前の製品テスト、使い手の声を活かした改良など
使い手の立場に立った視点で製品の良し悪しを判断します。


今回のご質問内容


半年ほど使用しているフッ素加工フライパンですが、傷がついたり、食材がくっつくようになってきました。原因はありますか
フッ素加工フライパンは消耗品とも聞きますが、たびたび買い替えるのは家計の負担にもなります。できるだけ長く使うにはどうしたらよいのでしょうか


【品質管理課】フライパンは、料理を作る上で欠かせない道具の一つですよね。そんなフライパンは、素材ごとにそれぞれの魅力を持っています。

よく使われるフッ素加工のフライパンや鉄・ステンレスなど、素材や加工によって使い方もさまざまです。

フッ素加工とは、フッ素樹脂を金属の表面にコーティングをした加工のことです。フライパンにフッ素コーティングをすることにより、食材がくっつきにくくなるため、少量の食用油で調理ができ、汚れも落ちやすくお手入れが簡単なことが特徴です。

食材がくっつきにくいと、調理もうんと楽になります。焦げ付きやすい食材にも便利ですよね。仕事や子育てに忙しく、手早く調理、お手入れをしたい私たちにぴったりです。

さて、フライパンの劣化についてですが、確かにフッ素加工フライパンは使用しているうちに様々な要因で劣化してしまい、寿命のある道具ではあります。

大切なのはフッ素加工フライパンに適した正しい使い方をすることです。
そうすれば、より長く私たちの料理をサポートしてくれる存在になってくれますよ。


今まで、正しい使い方というものを意識したことがありませんでした。
フッ素加工フライパンの正しい使い方やお手入れのポイントについても、教えていただけると助かります。


【品質管理課】 せっかく使うなら、少しでも長くお付き合いしたいですよね。フッ素加工フライパンの使い方には、いくつかのコツがありますのでご紹介します。

【フッ素加工フライパンの使用のコツ】

空焚きをしない

フライパンに何も入れない状態で加熱し、高温になると、フッ素加工が劣化する可能性があります。フッ素加工フライパンを使用する際には、必ず食用油などを入れてから加熱するようにしてください。

中火以下で加熱する

調理の際に高温で加熱すると、フッ素加工が劣化しコーティングがはがれて、食材がくっついてしまうことがあります。必ず中火以下で加熱してください。

金属製の調理器具を使わない

フッ素加工フライパンに金属製のヘラなどを使用すると、フッ素加工が傷つきコーティングがはがれ、食材がくっつきやすくなってしまいます。使用可能と謳っている製品もありますが、極力金属製のターナーなどを使わないようにしてください。木製またはナイロン樹脂やシリコーン製の道具がおすすめです。

これらのコツを守ることで、フッ素加工フライパンの寿命をのばすことができますよ。


正しいお手入れの方法を教えていただけますか?


【品質管理課】 もちろんです。フッ素加工フライパンのお手入れはとても簡単です。
お手入れのポイントをご紹介します。

【フッ素加工フライパンのお手入れのポイント】

急冷しない

調理の後、熱々のフライパンを直接冷たい水で洗ったり、水に浸したりしないようにしましょう。フッ素加工フライパンは急激な温度変化に弱いため、調理が終わったらしばらく時間をおいて、冷めてからお手入れをしてください。
冷ます時間がなければ、お湯で洗うようにしましょう。

②柔らかいスポンジで洗う

フッ素加工フライパンは、優しく手洗いしてください。力を入れてゴシゴシ洗うと、フッ素加工を傷めてしまいます。硬いスポンジや金属製のたわし、研磨剤の入った洗剤などは使用せず、家庭用洗剤をつけた柔らかいスポンジなどでやさしく洗いましょう。
焦げ付きなどはお湯に浸して柔らかくすると取れやすくなりますよ。

③よくすすいで、しっかりと乾燥させる

フッ素加工フライパンを洗った後は、十分に水ですすぎ、洗剤が残らないように注意しましょう。洗剤が残ったまま放置しておくと、フッ素加工が傷つくことがあります。
また、洗った後は水分を拭きとり、しっかりと乾燥させるようにしましょう。水滴が残ったまま放置しておくと、カビや雑菌が繁殖する原因になります。

重ねないようにしてしまう

フッ素加工フライパンをしまう際には、重ねずに保管するようにしましょう。重ねて保管すると、フッ素加工が傷つくことがあります。

フッ素加工フライパンは便利な反面、使っているうちに少しずつ劣化してしまうので一生使い続けることは難しいものです。
長く使えて高温調理を得意とする鉄フライパンやステンレスフライパンなどもあるので、作る料理や時間などに合わせて、道具を使い分けるのもよいですね。

素材や加工に合わせた使い方やお手入れを知ることで、道具を使うのがますます楽しくなります。

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長持ちする道具には愛着がわいてきますよね。
お気に入りの道具を大切にして、長く愛用していきたいものです。

道具を知ることで、日々の生活はもっと豊かに楽しくなります。
道具との暮らしを、どうぞ楽しんでください。

―フッ素加工フライパンのまとめ

使い方のコツ
 空焚きをしない、中火以下で加熱する、金属製の調理器具を使用しない

お手入れのポイント
 急冷しない、柔らかいスポンジで洗う、よくすすぎしっかり乾燥する、重ねずに保管する

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