ちょっとした道具が余白を生む。「家事問屋 柑橘皮むき」でストレスのない料理時間を
週末、家族でゆっくり過ごすときのお供になる柑橘類。免疫力の向上や肌の調子を整えるといわれる柑橘類は私たちにとって強い味方です。
しかし、外皮が硬く、剥いた後も薄皮を剥かないと食べられないデコポンやグレープフルーツなどは、食べるのに苦労することも多いですよね。
そこで今回は、ストレスなくスッと外皮にも薄皮にも切れ目を入れることのできる新製品「家事問屋 柑橘皮むき」をご紹介。力を入れずに皮を剥くことができるので、お子さんでもご年配の方でも安心して使っていただけます。
しかも、柑橘類の皮むきだけでなく、トマトの湯むきや豆腐パック・冷凍食品の袋のカット、野菜のテープカット、いちごのヘタ取りなどにも使える当製品。料理中でもサッと取り出して使えるので、気持ちにも時間にも余白が生まれます。
この記事では製品の使い方や産地の技術を結集した開発ストーリーをお届け。産地に問屋を構える当社と工場の関係性だからこそ生まれた、新たな製品の裏側をお伝えします。
家族の団欒に。皮の硬い柑橘類もストレスなく
みなさんは、外皮が硬い柑橘類をどのように剥いていますか?
指をぐっと押し込んで皮を剥くと果汁が飛んでしまったり、フルーツナイフで切ろうとするところころと転がってうまく切れなかったりと、なかなか上手く剥けないことも多いですよね。
そんなときに使っていただきたいのが、家事問屋の「柑橘皮むき」。厚い皮にグッと刃を押し込めば簡単に切れ目を入れられるのです。
それだけではありません。グレープフルーツやデコポンなどの大きな柑橘類は、中にある薄皮を剥く必要があります。ですが、果汁が飛んでしまい、果肉を取り出すことがなかなか困難。そんなときでも、「柑橘皮むき」は苦労することなく、薄皮をスッと切ることができるのです。
40年以上愛され続けてきた製品に、家事問屋らしさをのせて
厚い皮も薄皮もスッと切れる家事問屋の「柑橘皮むき」。新潟県三条市で調理器具の製造・販売する「プリンス工業株式会社」の製品に家事問屋らしさを取り入れ、もう一度息を吹き込んだ製品です。
プリンス工業は、1964(昭和39)年に創業して以来、缶切りやスライサー、テーブルトングなど、あると便利な製品をつくり続けてきました。どの製品も根底にあるのは、「毎日使う道具だからこそ、心地よく使ってほしい」という想い。プリンス工業のものづくりには、トレンドに左右されることなく、“人が暮らすこと”と実直に向き合う情熱が根付いているのです。
実は家事問屋がプリンス工業と製品開発をしたのは2回目。最初に一緒に開発した製品は、65年以上愛され続けている「Z缶切」でした。鉄でつくられたカラフルな色の缶切りを、永く使えるようにステンレスで製作したところ、「コンパクトだから、引き出しに閉まっておきやすい」「永く使えそう」と大変好評をいただいたのです。
その前段があっての今回の「柑橘皮むき」。家事問屋営業の星野が、プリンス工業ともう一度製品開発できればと考えていたときに、目をつけたのが「オレンジカッター」でした。持ち手のプラスチックをステンレスにして永く使えるようにしたいと、プリンス工業に提案。快く承諾していただき、柑橘皮むきの開発を始めることとなったのでした。
一筋縄ではいかないものづくり。技術力の高い溶接職人の一声で実現可能に
最初に考えたのは、デザイン面。オレンジカッターで使われていた鳥の形を残すかどうかが争点でした。星野は鳥の形を残そうとしましたが、社内は猛反対。家事問屋にキャラクターを使った製品を入れないほうがいい、デザイン的にもっとシンプルにしたほうがいいといった意見が出ましたが、星野はそれでも鳥の形を残したいというこだわりを捨てませんでした。
その理由は、製品の利点と「元の製品の良さを活かす」という家事問屋の理念から。実は鳥はただの鳥ではなく、計算されたデザインだったのです。果物を剥こうとするときに鳥のおなかの部分が力点となり、それぞれの食材に合った深さを調節することができる。つまり、鳥のデザインには「つかいやすいという」要素がありました。
社内の反対を押し切って始めた製品開発。まず、持ち手のデザインを話し合い、鳥の刃とステンレス板の持ち手がつながったデザイン案で進めることになりました。
しかし、鳥と持ち手をつなげる箇所が短すぎて一点しか溶接できず、強度が保てないという課題が浮上してきました。しかも、薄い刃を厚いステンレス板で挟み込む形状はそれぞれの板の厚みが異なるため、電流の調整が難しく、通常の溶接ではつなげることができなかったのです。
当初のデザイン案の実現が難しく、製品化を断念することも頭をよぎる中、溶接職人が口を開きます。
「普段はやらないんだけど、やってみるか」
溶接職人の長年の経験・技術を応用し、一点の溶接箇所でもしっかりと強度を保てる溶接に挑戦してくれるというのです。こうして溶接の課題が解決すると、ハンドルを作り、自分たちで握ってみて㎜単位で長さを細かく微調整。 手にフィットする大きさを見つけ出し、ようやく製品として完成しました。
産地の技術は溶接だけではありません。溶接時にできる焼け跡や凸凹をきれいにする研磨も、高い技術力を持つ工場へ依頼。細部まで産地の技術を結集して作り上げられた製品が、「柑橘皮むき」なのです。
柑橘類の皮むき以外でも活躍!料理の準備にもうれしい「柑橘皮むき」
「柑橘皮むき」の使い道は、柑橘類だけではありません。トマトを湯むきする前にヘタを取ったり、スッと切れ目を入れておいて簡単に皮が向けるように下準備をしたり。
豆腐などのパック商品や、ミールキットなどの冷凍食品の袋、野菜のテープをカットするときにも。いちごのヘタ取りも楽にできてしまいます。
台所仕事は、あらゆる場面でちょっとだけストレスを感じやすいもの。「柑橘皮むき」を使うことで気持ちと時間に余白ができれば、日々の暮らしが少しだけ楽になるのではないでしょうか。
プリンス工業と協力してくれた工場のみなさんの協力があったからこそできた、「柑橘皮むき」。せわしなく生きる中で、少しでも心地よく暮らせるよう、日常の台所道具として手に取っていただけたらうれしいです。
【柑橘皮むきの詳しい情報はこちら】
<取材協力>
プリンス工業株式会社
〒955-0814
新潟県三条市金子新田丙313-1
https://prince-kk.jp/about/
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