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近所の画家さんの終活を見て「美術団体やギャラリーには近寄らんとこ」と思った話

美術団体に所属するおじいさんが近所に住んでいて、庭先に大きな絵をたくさん出していたので「何するのかな」とチラ見していたのですが、後日奥さんと立ち話した時に聞いてみたら「終活してはるねん。小さい家にあんな大きな絵がいっぱいあったら危ないやろ。お父ちゃんにあんな道楽なかったら、家を建て替えられたのに。」とのこと。

絵は解体してゴミに出したそうです!

この人の描く絵は大好きなんですよ。
大きな抽象画が中心ですが30号ほどの静物画もありきたりの絵じゃなく、ものを見る目が尖っている感じ。
専業では無いことは知っていましたが、あの立派な絵でさえ商業的な価値はないってことですか?

私が絵を再開したのは、下の子が大学生の頃です。
学費がいるので公募展に出すような大きな絵の画材は買えないし、出品料も高いので「子供が独立したら出そう」と思っていました。

そんなときにあの奥さんが「絵を描くのはお金がかかるでしょう」と話しかけてきたので「スケッチブックにちょこちょこっと描くだけやからお金はかかってませんよ」と答えたら「そうなんや、そういえば材料費より出品とかお付き合いにお金がいるみたいやもんね。」という言葉にわたしも「そうなんや」と思いました。

その頃出品料を払う形式のグループ展に版画を出していましたが、見に来るのは友人知人。
出品者同士がお付き合いでお互いの作品を購入する感じで、ギャラリーにとって客とは出品者のこと?でした。
しかも友人に買ってもらったら心の負債ができてしまい、今でもその友人たちの誘いは断れませんw

結局子供が独立した時「お母さん今までありがとう」といって絵を描く用にパソコンを作ってくれたのでデジタルで描き始め、縁のなかったイラストの広大な世界と才能を見たら「美術の世界って独特やな」と気付き、空気の読めないアスペルガーグレーゾーンの私は美術の当たり前には近寄らんとこ・・と思ったのでした!

美術団体やギャラリーは芸能事務所みたいなもん。
レッスン料を払って切磋琢磨し、才能のあるものがのし上がっていく。
スターになれるのは一握り。
それを目指しているわけでもないので、カラオケでめっちゃ上手くなって私の歌で泣いてくれる人がいた・・でええやん!

美術界のルールの外にあるネットのギャラリーに出品しています。
買ってもらえたら「誰かに届く歌が歌えた」と思って舞い上がっています。
もっともっといい歌を!






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