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愛すべきネガティブなお話

ちょっと前まで引きこもりでした。
一年ちょっとで色々あって現在はギリギリながら自分が食べていく道を模索中です。

悩みは相変わらずある気がするんですけど、

「外に出たくない、誰とも会いたくない」

「自分が醜すぎて嫌い」

とか悩んでいた頃とは質が違う気がします。

とはいえ僕は相変わらず根暗だし、バチクソの陰キャさんです。
世の中の"ネガティブ"に対する風当たりは強いし、インフルエンサーさん達はそういう人達の心の叫びを鼻で笑います。

嫌だなぁ、息苦しいなぁと当然思うんですが、それだけではお腹が空く一方なので、何とか折り合いをつけて生きて行こうとしてるのが今なのかなと思います。

「それでも最後は笑いたい」というゴール

僕はライブハウスで歌ったりMCをしたりすることがあります。
お面をつけて出て行ったり、パペット人形を両手につけて行ったりしながらパフォーマンスをするので「芸人の方ですか?」とよく聞かれます。違いますからね(^ω^)

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シンガーという名目でありながらこういう方向に逸れるのは、

「嫌なことは色々あるけど、それでも楽しんでいたいよね。笑っていたいよね」

という気持ちの表れだと思います。あと人と同じことをしたくない厨二心。

後ろ向きな情動をそのまま表現するのではなく笑顔に変えていく。
それが自分のありたい姿なのかなと思います。

とかなんとか言いはするものの、
僕は後ろ暗い詩を書いたり歌ったりするアーティストさんが大好きです。
上手い言い方が見つかりませんが、自分が回り道してるところを言い訳せずに真正面からぶつかっていってるヒーローの様な人達だと思ってます。煽ってるのではなく、マジで。

神と崇めたボカロP

僕は1993年生まれです。
ちょうど中高生の頃にVOCALOIDが最盛期を迎えた世代になります。
色んな方の曲を聴いたと思いますが、結構大人になった今でも大好きなPさん(作曲者の方)が一人いらっしゃいます。梨本ういさんです。
「ペテン師が笑う頃に」の人といえばわかる人がいるかもしれません。

高校2年生あたりで無事に病み始めてた僕は、
ニコニコのランキングに上がっていた「死にたがり」という曲を聴いて、頭を激しくノックされるような衝撃を受けました。

この曲、サビからしてすごいのです。

死にたがり 死んでもいーよ
誰もかまっちゃくれやしないよ
死にたがり 死んでもいーよ
もー聞き飽きた 死んでもいーよ


音楽の世界は広いですからもっととんでもないものもあるのでしょうが、
ニコニコが遊び場だった少年には十分すぎる衝撃でした。

梨本さんの曲は「ポガティブ」と称されるように
暗く、激しく、優しいのが特徴です。
気づけばそんな世界観にどっぷりです。

初めて出演したライブで最後に歌った曲も梨本さんの曲でした。

ミーハーなのは嫌いなのでそれを言葉にはしようとはしませんでしたが、
神と崇めるというのはまさにあの事なのでしょう。

「自己表現というのはこれだけ正直に叫んでこそ本物なんだ!」

一時期わりと本気でそう思ってた気がします。あの頃の自分は死んでよい。

それでも愛すべきネガティブ

僕もいくらか大人になって、無理に悲痛さや惨めさにしがみついてなくても平気になりました。
そしていざ自分が舞台に立つととにかく笑わせ、楽しませるために色々試すようになりました。
それでも僕は悲痛さをきちんと「辛くて悲しい」と言える人たちが大好きで、そういう人達に救われていた後ろ向きな思春期時代も愛しています。

だから今も自分がMCをやるライブでそういったアーティストの方を目にすると「いい!すごくいい!!」と心で叫びながら見守っているのです。きもちわる。

よかったらこっちも読んでってください。

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