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カイト
2022年8月3日 07:35
雲の重なりの隙間に青空があった。凄みのある青い空だった。まるで神々が戯れている青さだった。その青空から女が舞降りてきた。慈悲に満ちた憂いに満ちた顔だった。僕に被さり口づけした。空の味がした。遠い昔に死んだ彼女だった。僕は幼子のように顔を崩して泣いた。