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Vol.3 小さな鳥の大事件
小学3年生の頃、今の私の人生を歩む決定的な事件が起こった……。
言葉の教室が終わり、小学3年生になった頃だった。私の通う小学校は全校児童100人を超すような大きな学校ではなく全部で20人程度、私の卒業した年はたった8人、在校生は1人だけという、とても小さな小学校だった。
人が少ないと遊ぶものも変わってくる。私の小学校時代から任天堂SPが発売され携帯ゲームの爆発的流行、子供はゲームが主流となってしまっているが、田舎の私は持ってはいたが如何せん遊び相手が少ない。当時私の一番の面白い遊びは相変わらずシジミ獲りだった。
ある日、シジミを獲った帰りに父の車の助手席に乗っていると、上から何かが降ってきた。コンっという車に当たる音とともに、それはたまたまワイパーに引っかかり動かないではないか。よーく見ると……。鳥だ。地味な鳥、茶色というか、灰色っぽくて、緑がかっていて……。あまりにも衝撃的だった。空から鳥が降ってきてワイパーに引っかかるなんて思いもしないからだ。どうすればいい!とりあえず家に帰ろう。家まではあと10分だ。
家に戻るとそっとワイパーから鳥を外してあげた。なんて鳥なのだろう。見たことの無い姿だ。庭に埋めてあげようと思っていると、足に何かついているではないか。銀色の何か。父に調べてもらうと、どうやら鳥の調査のしるしらしい。それは調査の人に届けなくては!当時の私は鳥の種類がわからないと届けられないと思っており(調査の人はわからずとも送った先で同定してくださいます。)、図鑑で最終的にウグイスかセンダイムシクイのようだということがわかった。さて、わかったのはいいけれど、この鳥をどうしようか……。
続く。
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