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ホルンは難しい ~吹き始めたころ~

◆久しぶりに生演奏を聴く

先日、久しぶりにホルンソロの生演奏を聴いた。

ラドヴァン・ヴラトコヴィチの奏でるR.シュトラウスの協奏曲2番
素晴らしい演奏だった。
現代において最もソリストらしいホルン奏者だと思っている。
3楽章ロンドの高音の跳躍がやや不明瞭な箇所もあったが
演奏の各場面あれほど音色の変化があるとは・・・。
感動的なひとときだった。

あんなに素晴らしい演奏だったのに、終演後の一般客が「こんどSaxの上〇耕〇が来るんだって」とか言ってるの聞いてると、ホルンという楽器の認知度がそれほど高くないのか・・・と、ちょっぴり残念な気がしたのでした。

◆ホルンは難しい
ホルンはギネス認定されるほど難しい楽器なのは知られていると思う。
この楽器、吹き始めは全く「らしい」音が出せない。ホントに悲しいくらいに。「初心者マーク」のうちは合奏にもなかなか入れない。
そういう意味からすると学生の「部活動」というのは残酷だ。
ホルンは「音を出す」「コントロールする」のが困難なだけに皆から取り残される可能性が非常に高い楽器だ。

私も吹き始めのころは本当に苦労した。
ホルンをはじめ金管楽器はマウスピースを唇にあて、唇を振動させて音を出す。マウスピースを当てる位置や楽器の構え方 等々一番最初が肝心。
音がなんとか出せたのは3週間くらい経ってから。
そのころ、他のパートはコンクールの練習に入っているのに私はまだ音階すら吹けない。焦りや不安がつきまとう日々だった。

◆救世主現る
部活動での練習。
あるとき学校のOBが来てくれた。
なんと、プロの奏者。しかもホルンの。もう嬉しくてしょうがない。
ひとつひとつ手取り、足取り教えてくれた。

そして、定期的にレッスン頂くことに。
こういう機会があると自主的に練習するようになる。
「出ない音が出た!」という新しい発見と喜び。
あまり上達が早いほうではなかったけど、めげずに続けられたのは
このレッスンのおかげだったと思う。

続く

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