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#19 ドイツでの共同研究が全然予定通り進まなかった話

ご無沙汰です.しげまです.最近はYoutubeでの発信を積極的にしているのですが,noteは備忘録・ネタ帳としての運用を試みます.キーボードで文章作っているときが一番自分の気持ち素直に書けると思うので.

今日は僕の留学の大きな目的であった”国立研究所との共同研究”が全くうまくいかなかった話です.ドイツ人らしさや,留学時のエピソードを交えて,しげまのパーソナリティについてもお話しいたします.

僕のパーソナリティ,留学体験記,読みたい箇所バラバラかもしれないので見出し振っておきます.読みたい場所だけ抜粋してくれると嬉しいです.

1. しげまのパーソナリティ

さて,これを読んでくれている読者に私がどう思われているかわかりませんが,僕は自分を表現することが苦手です.これまで周囲を窺い優先し続けてきた結果,自分がやりたいことで突き進むことをしてこなかったことに原因があると思います.

”周囲に気を配れること”,これはこれで僕の長所なので大事にしたい一方で,自分の意志を強く持って突き進む推進力,これを実践したい.

そう思った理由は,Jülichの母に激励をいただいたこともあります(3時間かけてみっちりお話ししてくださいました・・・本当にありがとうございます)が,決定的に推進力が欠けていたな,と思ったシーンがありました.

それはドイツ国立研究所での共同研究の一シーン.全然計画通り進まないことを嘆き,国民性・研究機関の違いを原因にくだを巻いていたが,自分にも明確な原因はあった.

2. 共同研究で起きた”予定通り実験が進まない事件”

その共同研究というのが,僕が設計した実験設備を用いてドイツ国立研究所で実験をしよう,というものです.これまで組み合わせたことのない機器同士を結合させ,一つ実験をしてやろう,というのが僕の目論見でした.

ただその機器を組み合わせるにあたって膨大な手間・打ち合わせがかかります.(※ドイツ国立研究所では,実験器具一つ一つに対して担当者が決まっており,僕の場合使用器具が20個近くあったため,20人のドイツ人と打ち合わせをし,使用条件や使用上の注意,使用期限を綿密に相談する必要がありました.この辺りの融通が効かない話は追ってします).その上,導入実績がないためドイツ人に取り掛かることをストップされます.

本命で取り組みたい実験で成果が出るか不確定な状況で,”事前実験で成果を確かめてから本命に取り掛かりたい”ドイツ人技術員と,”不確定だからこそ一度本命実験を実現することで結果をみたい”日本人博士課程学生のせめぎ合いが始まります.

ドイツ人技術員からNoの集中砲火を受けます.

事前実験で成果が出てないからやっても意味がない.
多少の差異はあるが有意でない.
僕の知らない変化が生じている.これは意味がない.
このまま進めることは問題だ.指導教員と話し合え.
僕は他の実験に取り掛かる.

”知らない変化を検証することが研究じゃないのか・・・?” ,”俺には〆切があるのになぜ他を優先するのか・・・?” 喉元まで出たこれらの言葉を僕は飲み込んでしまいました.

理由は色々あったと思います.指導教員にありのままを伝えて指示を仰ぐ方が楽だ,これまでの再三に渡る交渉でもう疲れた,断られたけど交渉したこと自体に意味がある,など・・・(今振り返ると俺相当疲れてたな)

ただあと一歩,僕が粘ることで実現したい測定が実現したと思うと,折れずに彼を説得する姿勢を見せていれば,結果は少し変わっていたかもしれない.いや,ドイツ人の頑固さを突破することは難しく,結果は変わらなかったかもしれない.

3. まとめ

いずれにせよ,僕は今やらずの後悔を珍しくしているな,という気持ちです.基本的に”やらないよりやって後悔”を信条にしているしげま,この気持ちは久方振りです.

そしてここぞというときに顔を出した”自分が言いたい/やりたいことを突き詰められない”自分.周囲のやりたいことを本気で優先していた時期が長かったこともあり,この癖は結構頻繁に僕に現れます.今回それが特に悔しい形で現れてしまった,ということで戒めの気持ちも込めてこの文章を書いてます.

”やりたいことはこれ!”と誰に何を言われても主張できる人間になります.引き続き応援してください!



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