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#5 ドイツ人の環境に対する意識の高さ~見習え,日本人よ~

皆さんこんにちは,しげまです.新年一発目の更新です.ということで,

あけましておめでとうございます.今年も一年間よろしくお願いいたします.写真はケルンの夜景.とても綺麗です.

今まで月一でしか更新していなかったnoteなのですが,今後はもう少し更新頻度を伸ばしていこうと思います.というのも,考えを吐き溜める場所として使っているこの場所を月一でしか更新していないと,君が留学中に考えていることはこんなに少ないの?という話になってしまいそうなので.

自分で考えていることを言語化することはとてもいいことだと思うし,実際今まで自分の手帳に書いてやってきた(手帳をnoteのネタ帳代わりに使っていました.IT化に逆行するスタイル).ただせっかくなのでもっと色々な人に僕の考えを知ってもらいたいと思って積極的に吐き溜めるつもりです.これからもよろしくお願いいたします.

ということで本題.ドイツに来て友達ができて,ようやく核心を突く質問を投げかけられるようになってきました(人間関係的にも英語能力的にも).僕がここに来た最大の理由.それは,”環境先進国で環境に対するマインドを学ぶ”.これをようやく実践できるようになってきたので,少し思ったことを書き留めます.

少しでも多くの日本人にこれを読んでもらいたい,そして何かを感じ取ってほしい.こんなことを言うと大それたことを言いすぎているような気がするので,まずは身の回りの人へ,といったところにしておきましょう.

1.  数値で比べる日本とドイツ

まずは客観的に日本とドイツを比べてみます.日本とドイツの電源構造の違いを再生可能エネルギーに注目して見てみましょう.

日本の発電に再生エネルギーが占める割合は約20%(2018年現在,ISEPより).それに対してドイツは約40%(2018年現在,Fraunhoferより).日本に比べて約2倍の数値です.割合だけで全ての数字を語ることはできませんが,少なくとも国としての意識の違いは明確であると思います.近年,日本もかなり急速に再エネの普及に尽力しているな,というのが数値の伸び率からうかがえます.が,日本はこの分野においてまだまだ発展途上なのです.

この差の原因が何なのかを知りたい.それが今回の僕の留学のモチベーションのひとつでもあったわけです.

2. 国の政策に吠えるドイツ人

実際来てみて,現地の人の声を聞いて思った.

ドイツ人,意識たけぇ.

会う人みんなドイツの環境問題に対して認識があって,しかも驚くことにほとんど全ての人が国策に満足していない.何かしら不平を抱き,自分の意見を持っている.

環境問題に訴えるデモは頻繁に行われているし,研究所の仲間も日々チャットグループやランチタイムに議論を交わしている.

クリーンエネルギーに関して日本よりはるかに歩みを進めているはずのドイツなのに,その現状に全く満足がいっていない.

僕の友達が言っていました.”現状に満足いっているのならドイツ人の誰も,こんなに文句を言っていないよ.”

とにかく,ドイツ人が現状に全く満足いっていない.日々不平を抱き,それを自分のアクションに変えている,という現状に大きな衝撃を受けました.

3. 圧倒的劣等感

”現状ではるかに遅れを取っている日本.でも日本人ってそのことをどれだけ認識しているのだろう...?”

僕がいる環境が悪かった,といえばそれまでです.実際日本でも意識高い人は沢山いるはずだし,僕が出会うことがなかったと言ってしまえばそれまで.でも衝撃を受けました.日本よりはるかに進んでいる現状.ドイツ人はもっと自信を持っていい,と俺は思う.でもほとんど全ての人が環境政策に関して不満を抱いている.

彼らの目標は”完璧な脱炭素化”であって,”40%再エネ”では不十分である.100%にするまで彼らは吠え続けるのであろうと,僕は確信した.彼らはエネルギー問題を自国のみの問題ととらえているわけではない.あくまで世界全体の問題ととらえて,それで自国の振舞いに関して疑問を抱いて吠えているのだ.

自国が完璧な脱炭素化を成し遂げることで世界のエネルギー問題を解決する一助になることを信じているから.

とてつもない劣等感を覚えた.正直僕自身,日本という枠でしかこの問題を捉えていなかった.というより,日本という枠でこの問題を解決することがモチベーションであった.資源が乏しいこの国で,他国に頼らないエネルギー生成法を確立できなければ,間違いなく国際競争からおいていかれる.だからこそこの問題は迅速に解決されるべき,そう思っていた.

そう,それはまるでクラス一位のクラスメイトが僕に向かって,”もっと勉強頑張らないと”,と吐き捨てるときのような気持ち.なんかよくわからないけど,”お前すごいな”以外の言葉が出てこない.

4. 何かを感じてほしい.

さて,日本の皆様.僕らは環境問題に対してどのくらい関心があるのだろう.

正直,僕も自分の専門分野でなければ,こんなに向き合うことはなかったと思うし,専門分野以外の日本が抱える問題に関して知っていることなんてほぼ皆無に近い.

だからこそ,今自分が直面している問題に対して他のみんなに投げかけて問題提起する義務があるんじゃないだろうか.

ドイツ人が環境問題にみているビジョン,それは決して自分の国のことだけでなく世界中の人々に関わる問題ととらえて真摯に向き合い,完全な脱炭素化を目指すこと.

僕らは日々生活していて,日本のエネルギー政策に目を向けることがどのくらいあっただろう.日々のランチや飲み会で,日本のエネルギー問題を議論する時間が今まであっただろうか.

世界の人を思ってこの問題をとらえたことがあっただろうか.

今すぐドイツ人のようになれ,というつもりはありません.ただ,世界にはこんなにも環境問題に対して本気に向き合っている人がいる.そして自分はどうだろう,一度でいいから比べてみる時間をもってほしいな,これが僕の願いです.

自分の考えたことをよくまとめないで走り書いてしまったので,読んでいてわかりにくい部分あったと思います.最後まで読んでくれた人がいたなら心からお礼が言いたいです.ありがとう.

そして読んで思ったことをコメントくれるとさらに嬉しいです.よろしくお願いします.

もう少し自分でまとめて,整理したら改めて報告したいな,と思います.次回以降の投稿への布石もかねてこんな言葉で締めてみたいと思います.


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