タイムラブ 愛に時間を〜青い炎②
「旧星王シティー美杉邸前着陸出来そうです。」
操縦士の上野が2人に告げた。
夕子と涼は捜査情報局から美杉邸と神明島の探索の指示を受け、ビッグウォール以降禁止区域になってる星王シティーの中心部の上空まで来ていた。
以前とは違い、はっきりと景色が見える。
建物は壊れているものもあるが大半は残ったままだ。
美杉邸が見えてきた。
「着陸体制に入ります。」
上野は電子ヘリを美杉邸の大庭へ移動させた。
「うわっ!すごいお屋敷だな。」
涼は大声を上げた。
‥涼、あなたは私をいつも迎えに来てくれたのよ‥記憶は戻らないのかしら?‥
大庭を過ぎて玄関までやって来た。
10年という歳月が過ぎたにも関わらず、屋敷に変化は感じられなかった。
‥おかしい、10年も経てばどこか変わってててもよさそうなもの。何かがおかしい。‥
「夕子さん、建物は全然古ぼけた感じがしませんね。でもおかしなところがあります。」
涼が呟いた。
‥涼も同じこと考えてるんだわ。‥
そして次の言葉が決定的だった。
「ここには人の生気がまったくしない!」
‥そうなのだ.富士山のアース教団のアジトを探すために寄った街も同じだったのだ。
人がいない死んだ街‥
「上野さん、美杉邸の中を探索しますから待機しでおいて下さいね。」
夕子は上野に投げかけた。
「夕子さん、それじゃ中に入りますか?」
涼が初めてここに入るかのように聞いた。
‥涼、あなたは何度もここへ来てくれた。‥
「あれ!」
涼は驚きの声を上げた。
BGM
○ロニーモントローズ〜非情の町
ニールショーンに影響を与えた泣きと速弾きのコンビネーション。
トニーウィリアムスのバンドでもフュージョンをプレイした。
過小評価されてるが、そのプレイは熱い!
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