夢の本棚④中村逸郎〜ロシアを決して信じるな
30年以上ロシアに関わり、在住した筑波大の中村逸郎教授がロシア人の気質や国家観を解明するロシア論の一冊
(談)
序章から始まる核ボタンのスイッチは1995年1月25日に押されていたという衝撃の事実にまずびっくりですね。
ノルウェーからのロケットをレーダーが核ミサイルを誤作動し、スイッチを押した。
ところがシステムそのものが故障していたため発射されなかった。
このノルウェーインシデントのおり、日本は阪神大震災という大災害を被り、ニュースにならなかったという。
教授が元大統領報道官から聞いた話しだと書いてますが、タイトル通りロシアを信じるなとすれば陰謀論なのかもしれませんが、中身を読んでいくとそうもいえないですね。
メンテナンスをしない、壊れたところを3年も修理しない。
ロシア人全体がそうとも限りませんが、気質をよく指摘してます。
今ヨーロッパ諸国とロシアがウクライナ侵攻で一触即発の状態になっているのはロシア特有の考え方がネックになってるかもしれません。
ロシアは嘘をつくのは悪ではないし、それに引っかかるのが悪いという考え方があり、そうすると北方領土もさらさら返す気もなく、彼らの論理では騙して経済協力させたということにならないんですね。
そして重要なのはあと先を考えずにやってしまう行動。
普通だったらこのグローバル経済の中で相手国を攻めたらしっぺ返しをくらうのはわかりきったことなんですが、やってしまうという論理。
中村教授は不条理の国家としてその精神構造を解いてますね。
私が今恐れるのは今回の戦争の経過によりロシアが核ミサイルを使うことがあり得るということ。
なぜならあと先を全く考えていないのですから。
世界の破滅も。
できれば今回もボタンが壊れていることを祈ります!
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