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カットの回想録。4 juin 1758(その1)

4 juin 1758

Je fus appelé ce jour de meilleure heure qu'à l'ordinaire,
il était deux heures, je craignis que le Roi ne fût malade, mais, en entrant,
je fus détrompé, et cela me causa beaucoup de plaisir.

» Je vous l'avais bien dit hier, mon cher, que les hémorrhoides occasionnaient mon malaise,elles ont paru dans la nuit, et si fortes que j'ai perdu près de trois tasses de sang;à présent me voilà bien, tout comme un autre homme, et prêt à vous faire des entrechats,
si vous en voulez.«

Je ne dis rien là-dessus, et les entrecbats n'eurent pas lieu, un mot que j'aurais dit,en aurait fait faire une demi-douzaine de suite, ce qui m'aurait peiné pour lui.

»J'ai relu ce matin mon épitre au Marquis, et j'ai corrigé quelques vers en suite de vos observations;voyez comme je suis docile; pour ceux où la mauvaise orthographe donne,selon vous, un peu d'atteinte à la rime,
je n'y ai pas regardé de si près, pourquoi se gêner tant? et puis on rime surtout pour l'oreille,j'ai bien laissé dans mes poésies pour rimer crep au lieu de crêpe; que voulez-vous ?
vous verrez qu'on me passera cela, envoyez mon épitre telle qu'elle est à mon bon paresseux de Marquis, et, en la lui envoyant,
conjurez-le de ne plus farcir son estomac de casse, de rhubarbe et de séné; vous pouvez prendre de mon épître une copie(★)
et en faire ce qui vous plaira. Sûrement, le Marquis sera chatouillé, par cette idée que je lui présente,
de ce que tout à son aise il pourra , sans témoin, s'étendre sur sa chère Babet;

qui sait, mon cher, si mes deux vers ne vaudront pas un citoyen à la chère patrie.
La Marquise est une femme délicieuse pour le Marquis, elle est toute remplie d'esprit, de connaissances, de talens et de prévenances pour lui, on rencontre peu de femmes aussi instruites qu'elle, et on en trouverait très peu qui eussent pour leurs chers les attentions et les complaisances que la Marquise a pour le sien;nos belles de Berlin n'en agissent pas ainsi avec leurs tendres époux,les bons maris de chez nous sont obligés, pour n'avoir pas de querelles quotidiennes, d'entrer dans tous les goûts, dans tous les caprices de leurs chères moitiés, qu'ils gâtent – comme mari et femme gâtent leur chère progéniture: vous verrez, quand vous serez à Berlin,

que tout ce que je vous dis, est la vérité, et que je n'ajoute pas un jota à ces complaisances si édifiantes que nos maris ont pour leurs chères, et qu'ils ont, soit dit bien entre nous, pour épargner un peu leurs fronts, qui leur donnent des craintes continuelles,et Monsieur, ne vous en déplaise, très mal fondées.«


Voyez 26 mai. C'est cette copie que j'ai mise dans ce que j'ai écrit,
lorsque j'avais mal à la gorge. Sa Majesté m'a toujours permis de prendre pour mon usage copie de ses lettres et de ses vers.


1758年6月4日

この日はいつもより良い時間帯に呼ばれました。
2時(14時)※1だったので、王の体調が悪いのではと心配しましたが、
部屋に入るとそれは杞憂だった(否定された)のでこの上ない喜びです。

「昨日、痔のせいで不調だと言ったでしょう。夜通し発症し、3杯近く失血したほど激しいものでした。

今、私は別人のように元気です。あなたが望むなら《アントルシャ》※2をする準備もできていますよ。」

私はその点については何も言わなかったので、《アントルシャ》は行われませんでした。何か言えば(何か言葉を言ったなら)、6回ほど続けて踊った(成された)でしょうしそれで私は後悔すること(彼のために悲しむこと)になったでしょう。※3

「今朝、私は侯爵※4 への手紙を読み直し、あなたの指摘を受けいくつか修正しました。私がどれほど従順であるか見てください。
あなたの意見では 綴りが悪いと韻を踏めなくなるものについて私は(それを)それほど気にしていなかったのです(詳しく見ていませんでした)。

そんなに不都合なことなのでしょうか?詩は特に耳ざわりよく(によく残るように)韻を踏むようにしており、私の詩では「crêpe」の代わりに「crep」※5を使いました(で韻を踏むように残しています)。あなたは何を求めているのですか?

あなたはこれがこのままなのを見ておくことです。
(あなたはこれがこのまま通過するのを見る予定です)
私の手紙をそのまま愛すべきぐうたらな侯爵に送ってください。

送る際にはカシスやルバーブ、センナで胃袋を満たすのを止めるよう、
彼に頼んでください。あなたは書簡の写しを取ることが出来ます、それをどうするかはよろしくお願いします(★)

私が彼に提示するこの考えによって、侯爵は誰の目も気にせずに(目撃者なしで)(彼が)
愛するバベット※6 と愛し合うことが(横になることが)心置きなく(非常に安心して)出来る(できるようになるという)このアイデアにぞくぞくすることでしょう。

誰が知るのか愛しい人、私の2つの詩が親愛なる故郷の一市民には価値が無いかを。侯爵夫人は侯爵にとって魅力的な女性で、完全なエスプリ、知識、才能、彼への思いやりで溢れています。彼女ほど学のある女性に出会うことはまず無いでしょうし、また、自身の夫の為に抱いている気配りや心遣いを持つ女性を見つける人はかなり難しい(ほとんど無い)でしょう。

ベルリンの麗しき御婦人方は、自身の優しい夫たちに対して彼女のような(このような)振る舞いはしません(をすることはありません)。
我が国の良き夫たちは、日々の喧嘩を避けるために愛する妻の好みや気まぐれをすべて受け入れることを余儀なくされているのです。

あなたもベルリンに行けばわかりますよ。
私があなたに言うことはすべて真実であり、我らが夫たちが愛する妻に対するこれらの配慮(啓発的な優しさ)について大げさには言ってませんよ(何一つ付け加えていません)

ここだけの話ですが夫たちは妻との摩擦を常に恐れ、大目にみているのです。そして失礼ながら非常に根拠が乏しいです。※7」

★ 
5月26日をご覧ください。このコピーにこそ、私が書いたものが込められているのです。のどが痛くなったときに 陛下はいつも、彼の手紙や詩の中から、私自身が使うために私が自分のために使うことを許してくださっています。


( )内が直訳っぽいの。読みやすいように意訳を入れています。

※1 
いつも呼ばれるのは夜~深夜
なので日中に呼ばれたら何があったと余計に心配

※2 ダンスを踊った1758年5月16日のエピソードを参照。

※3 痔で大出血したにも関わらずそんなことをしたら、症状を悪化させるだけなので、ここはあえてスルー。従者の鑑。プロだね。

※4 侯爵
ダルジャンス侯爵(Jean-Baptiste de Boyer、Marquis d'Argens (1703–1771))のこと
プロヴァンス生まれの陽気なフランス人なフリードリヒ大王のお友達。
匿名で書かれた哲学書なのかエロ小説なのかよくわからない
「女哲学者テレーズ」は彼の作品ではないかといわれている。
https://en.wikipedia.org/wiki/Jean-Baptiste_de_Boyer,_Marquis_d%27Argens

※5 「crêpe」の代わりに「crep」を使いました
「crêpe」(縮み、クレープの意味のフランス語)をドイツ語読みの「crep」(「crêpe」に発音が似ている意味なしの語)で書いた可能性。それをカットに指摘されての王なりの反論と開き直りと思われる。

※6 愛するバベット/侯爵夫人
ダルジャンス侯爵の妻 BarbeCochois(1723–1780)
フリードリヒ大王お気に入りの元ダンサー。

※7 既婚者の王だが夫婦間の事情に関しては自信がないと思われる


元気になったとたん無理すんな。
せっかく添削しても結局いうことは聞かないわ挙句ひらきなおるわの大王です。フランス語にドイツ語を混ぜないで…
そしてお前が世間の夫婦についてを語れるのかと突っ込みたかったが、その自覚はあるようです。
「世間ではそうらしいけど、私わからないよ!てへ!」的なことかと。

まだ続きます。話題がガラッと変わる。


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