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現実にいながら異界にいる(2022年3月)

ミュージカル刀剣乱舞 江水散花雪

3月5日(土)12:00@TOKYO DOME CITY HALL
初の本公演複数回観劇。一回目は初めてみる世界の新鮮さと驚きを、二回目以降はひっかかりを解きほぐしたり深みを探ったり。複数回観ればそりゃあ物語の解像度はあがるってもんだ。学問所のシーンと以蔵さんのシーンはこの先何度見ても唸ることでしょう。
今作出演の役者さん(とその役)には、一気にひきこまれてのめり込む対象はいなかったんだけれど、この先への期待度が高い。あの子たちがもうちょっと経験積んだ後で、同じものを演じるのを観てみたいなあ。

ミュージカル刀剣乱舞 にっかり青江単騎出陣

3月19日(土)18:00@渋川市民会館大ホール
ひとり芝居。全国行脚の第三期目。比喩じゃない全国。ついにわが故郷へ……。ぶるぶるぶる。母も連れ出す。
にっかり青江というキャラクターが原作ゲームにおけるいわゆる『推し』で、わたしがこの界隈に足を踏み入れた時にはすでに2.5次元化されていて、なんと役者が同い年で。同い年の人間なんてね、全国何万人もいますけれどもね。でも、とっかかりとなったキャラクターの役者が同い年でなきゃここまではまらなかったとおもうの。SNSでの発言にしろ、円盤の特典映像でみる役外の姿にしろ、全肯定とは程遠い複雑な思いが常にあって。
歪み、乖離、引き戻され揺さぶられ……全く近くないのに近く、明らかに遠いのに遠くない。なにしろ絆は作品しかないのだから。なに言ってんだ。そして母よ、どう思う?娘と同い年の他人の仕事ぶり?
故郷に推しがいるというはじめての体験。現実も虚構もない。まったくの虚構で10メートル先に在る現実。わたしは、新しい言葉を探さなきゃならない。
ありがとう水沢うどん。ありがとう讃岐うどん。ありがとう日本三大うどん仲間。
あともう一期で終幕か~。早いなあ。あと二公演くらい現地で観たいところよな。

劇団ホチキス うらめしブギ

3月27日(日)12:00@あうるすぽっと
贔屓役者の出演を縁に、すっかり好きになってしまった劇団ホチキス。
あの多幸感を再び!そしてあの方々のお芝居を再び!み た い !
結論から言うと最高だった。幸しかない。他にいうことない。みんな観て。なんなんだこれ。どこをとってもあんなにベタなのに。いやベタだからこそか。ベタとはつまりそれだけ人にささる普遍性があるからだってこないだ読んだ本にも書いてあったもんね。加えてこう、ストレートで嫌味がないところかなあ。それに全力感。まだあった。舞台ギミック。だいすき。
絶対いいから、と引っ張り出した後輩も気に入ってくれたようでなにより。