デザインってすごいね、という話

ひとつ脱稿したのでちょっと息抜きの日記を書きます。
付属の紙もので、今日のうちに入稿したいのが3件ほどあるんですけど、まあなんとかなるやろ……(なりません)

『あたらしい、あしらい。』を買ってちょこちょこ読んでいます。


シリーズ(?)一冊目の、『けっきょく、よはく。』に続いて購入しましたが、あしらいも良かった!
(二冊目の『ほんとに、フォント。』も読みたい……ただしフォントに関してはものすごい自制がかかってるので(凝り出すときりがない……私デザイナーやない……)遠巻きにしている感じです)

『あたらしい、あしらい。』を読んで思ったことはふたつ。
1)このデザインが「今風」なのはいつまでやろう。誰が次の流行を作るんやろう。
2)同人関連のデザインてほんとむずかしいな。

このシリーズの「いまいちさん」の作例がいまいちで、「しゅっと先輩」の作例の方が今風で見栄えがするのは私でもわかります。
でも、たとえばHTML手打ち時代の個人サイト(当時は「ホームページ」でしたが)作成ハウツー本ではテーブルレイアウト!ベタ塗り!つよいフォント!みたいなのが主流だったように思います。
それが画面の解像度が上がり、通信環境がとても良くなって、ワードプレスなんかのCMSが手軽に扱えるようになって、今(の流行)があるわけで、流行の移り変わりってすごいなあと語彙を失ってしまうのです。

紙面デザインにしても、昔は週刊誌みたいなゴチャッと詰め合わせ感があったように思うのですが、最近はめちゃシンプルになりました。ショップカードや、何なら表札までシンプルで余白の多いデザインだし。
(ただし、おしゃん系ショップの、いっさい役に立たねえなんちゃって地図には断固抗議したい)
ニュアンスカラー?中間色?それどっからスポイトしたらええんです?
グラデーション?なつかしのグラデ便箋作りましたね-!え、そんな話ではない??

時の流れが速すぎる。

サブカル方面、同人界隈のデザイン事情はというと、こういう一般向け(と言っていいのかはともかく)とはやっぱりちょっと違ってるように思います。

あれもこれもと情報を盛りがち。
流通のサイクルがゆっくりだから、新しいものと古いものを両方見せないといけない。
「続きはwebで!(もしくは「詳細はこちら」)」の線引きをどこですべきか。

……つまりは情報の取捨選択というか、優先順位がつけられず、あれもこれもと欲張るのが良くないんでしょうけども、それをすることも広義のデザインですよねえ~~!(頭を抱える)


私は単なるアマチュアものかきです。同人活動をするうえで小説本の表紙を作ったり、お品書きを作ったり、Twitter宣材を作ったりという必要が生じて、フォトショを触っているものの、とても機能を使いこなせているとは言えません。
「これを!こうしたいんや!!」と都度ぐぐっては、先人に感謝を捧げる日々です。
(そもそもフォトショでお品書き作るの間違ってない???こういうのはイラレを使うんでは???)
(表紙も折本もお品書きもペーパーもフォトショですよ……CCのお値段的に……ウウッ)

同人作家さんによるお品書きデザインの本(同人誌)も買ったのですが、絵描きさんと物書きさんとでも魅力的な見せ方は違うし、同じテキスト系サークルでも小説と詩歌では違う。正解はないから、手探りでやってくしかないのでしょうけども。
そういう意味で、作品のウリや作家自身の持ち味を端的に表現できるひとは強いのかもしれません。(それができたらできたで、「ワンパタやな……」てなるのかもしれませんが)(悩みは尽きない)


必要な情報を必要なだけ、適切な順序で見せる。デザインってほんとうにすごい技能だと思うし、センスってどこ掘ったら出てくるのかわからん。なに食べたら身につきますか。
すごいなあ……。
デザインに至る思考回路、みたいな本があったような気がする。読んでみようかな……(雲を掴むような話やな)

いま、ひとつデザインのお仕事をお願いしているので、もう少ししたら情報を出します。ラフをいただくたびに「すごい」の大安売りなのがつらい。
センスもほしいけど、強靱な語彙バンクもほしい。同人作家の語彙すぐ儚くなるから……。
でも、自分で形にできずに「なんかこういうかんじ」ってもやもやしてたものが、きっちり画になって提示されるの、とんでもなく気持ちのいいことやってわかりました。

世のデザイナーさんに幸あれかし。

記事や作品がお口に合いましたらサポートをお願いいたします。資料購入や取材費、同人誌の装丁オプション代、おいしいもの代に充てさせていただきます。