建築をいかにして存在させるか

今日先輩と話してて、面白い考えが生まれた。

最近は、対社会・対人間への建築というより、もっと壮大なスケールまで領域を広げ、対地球・対宇宙への建築のあり方に興味がある。

建築は確かに社会的要請によって生み出されるものであるのだが、地球の表面に建てる以上、建築家はそこに建てる責任感を持たなければならない。


宇宙の一部として建築をつくることに自覚的になれるだろうか。

地球に存在する大自然は宇宙からの産物であり、いかにして生成されるかを生きながらにして認識することは不可能。
でもロジックで解けない存在だからこそ、自然物は互いに絡み合いながら「美」を作り出すことができ、人間の心を震わす。
きっと宇宙という生命体の中で生きていると自覚できる瞬間なのだろう。

森の中にポツンと佇む建築に興味がある。
そんな贅沢な設計をすることは今後の人生で叶うかどうかわからない。

だとしたら、都市を森と見立ててみよう。
高く聳え立つ高層ビルは木で、そこを行き交う人間は野性の動物。
都市にも、森と同様に太陽の光が差し込むし、風が吹く。
他の存在を感じないでいられる空間をつくる行為は、想像の源を生み出すことと同値であり、人間をまた一つ上の段階に引き上げる。

今まで作ってきたものを、ただ人の振る舞いに着目して語るのではなく、宇宙の産物の一部として語れないだろうか。
閉鎖的に作ってきたからこそ、きっと光が空間を生むんだろうな。


なんか設計したい。

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