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働くことは嫌いではないけれど
最近、お気に入りのマスクはワイヤーが2本入っている不織布タイプのもの。マスクの真ん中あたりにもう一本、ワイヤーが入っていて、口とか鼻とかのあたりに空間を作ってくれる。唇がそれほど触らないし、なんとなく息もしやすい。お気に入り。
去年の今頃、マスクは50枚入りで3000円ぐらいした。今でも残っているけど使わない。なんとなくやられた感じがして。そういうのつけるのヤダ。
効率が悪いなんて思わない。ヤなものはヤだ。
生産性の議論もヤだ。
生産性については「日本生産性本部」が毎年、国際比較を出していて「OECDデータに基づく2019年の日本の時間当たり労働生産性は47.9ドル(4,866円)で、OECD加盟37カ国中21位。主要先進7カ国中、1970年以降、最下位が続いている。また就業者一人当たり労働生産性は81,183ドル(824万円)、OECD加盟37カ国中26位。順位でみるとOECD加盟37カ国中26位で、1970年以降最も低い」とのこと。
ここで言う「時間当たり労働生産性」とは「就業1時間当たりの付加価値」のことで「付加価値総額」を「総就業時間数」で割ったもの。
総就業時間のかわりに人件費を使って、それを付加価値で割ると労働分配率。日本の場合、だいだい50%ぐらいらしい。
会計の教科書を見ると、労働分配率=人件費÷付加価値は変形して人件費/従業員数÷付加価値/従業員数。つまりは、給与水準÷労働生産性。で、この式から「会社としては給与水準を抑えて、労働生産性を上げれば、労働分配率が下がって、会社の生産性も上がる」との説明。
「はあッ?」と思う。
給料は上げないけどさあ、オマイらもっと働けよ、ジャンジャン新しいこと思いつけよ、みたいな話。誰が乗るの?バカじゃね?と思う。
「給料、上がらないだろうなあ」というのは、もうすっかり常識で、期待もしていない。その分、会社にも期待しない。ほかにおもしろいこと、やりたいこと、やるべきことがあったら、そっちへ行こう、というのは変わった感覚ではない。自分の力が活かせるのなら、他の場で発揮したい。そう思うのも不思議ではない。しかし組織の中でするこういう話は息苦しい。
どこかでオヂサンたちの成功体験が亡霊のように跋扈している。ウイルスよりタチが悪い。重くて黒々しい。時代はワクチン以降を見据えているというのに・・。
息苦しいのはマスクのせい? だぶん、そう。
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