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白トラ弐17 テレパシーによるイメージ伝達 続き

 次の瞬間、知らない惑星に到着していてみんなUFOの外に出ている。昼間ととらえたくなる明るさ。UFO内での記憶は凍結されたのか??

 その惑星は岩場が点々とあり、地面は遠浅の薄い水面でおおわれている。岩場という岩場から湧き水が流れ出している。何処まで遠くを見渡しても、一面遠浅の湖面なのだ。『海』と言うより『湖』。『湖』というより『湖面』という表現が近い気がする。

 しばらくすると、その遠浅の湖面上に右から左へ1~2mの波が来る。
 おもむろに皆、その波を浴びに遠浅の大地に思いっきり躍り出る。スーツ姿の人、丸の内OL風の人、お爺ちゃんお婆ちゃん関係なく大変無邪気に。

 1~2mの波を体の側面で受けて、大の大人が「ひゃっほ~い!」と楽しそうにしている。

『なるほど、今日はそういうミッションなんだな‥』と思うや否や、白へびも次のウェイブが来るのを見計らって思いっきり波に当たりに行く。

 不思議なのだ、体がびしょ濡れになるという感覚がまるで無い。そして、身長より高く勢いのある波の塊を浴びても、水に体が持っていかれたりはしないのだ。体に当たった感覚は十分ある。大変質量が低い水なんだろうか。

『なんだか分からないけど、何か楽しい』

 そんな話をみんなに話した。すると‥普段は銀行でえらい立場の仕事をしているという女性が言った
「わたし‥、今の話でありありと情景が浮かんで来たんだけど‥、その感覚というか‥」

 普段、左脳バリバリと思わしき仕事をしているはずの銀行のえらい人。活性化してないだけで、右脳はいつでもスタンバイしているんだろうか??
 そして「情景が浮かんできた」とコメントしている最中のその女性は、目の焦点が今一つ合わない宙(ちゅう)を見ており、フワぁ~っとしている様子だった。

 白へびの催眠声(さいみんごえ)にやられたのか?

 つづく

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