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白トラ弐19 得体の知れぬ影と声

 数多(あまた)有ると思われる宇宙語の一言語を聞いた忘年会の帰り、20時過ぎ東京発の便で京都へ戻り文字通り日帰りしている。

 その日の晩、久々に寝床に入って未明のこと。寝ぼけ眼(ねぼけまなこ)に‥何か出た。
 見たこともない人影が正面にいた。
 あるいは、見たことも無いかどうか分からないけど何かしら人影がいた。

 忘年会で宇宙語を披露して下さった立派な白髪の女性曰く、
「宇宙語を聞いた人の中には一週間くらいもすると自身も宇宙語を思い出したり、聞き取れたりすることがあるみたいなんです。実際いるんです。時々そういう人が出てくるんです」

 しかし、そんなこともすっかり忘れ寝入っていた白へびは、『あぁ‥時々出るあれか‥』とばかりにあお向けに横になったままよく分からない影に対して般若心経(般若心経)と、続けて観音菩薩真言を唱えた。

 何となく金縛りっぽくも感じたので、何らかの魂が来てしまったのかと思った。真言を唱え終わると目の前の何らかの人影が上に上がるよう観音様に頼んだ。
 するとまた眠りに着いた。

 『金縛りっぽく感じたから何らかの魂が来たと感じた』のには過去の経験が蘇るからだ。

 因みに『金縛り』っぽく感じてるだけで実際には金縛りに多分なってない。『動けない』とは思わなかったし、な なんと 催眠術によって運動支配を受けているときと、感覚が一致していたのだ。

 『驚き・混乱』と『弛緩(しかん:ゆるむこと)』が催眠現象を引き起こすポイントになっているのだが、一瞬金縛りっぽく感じてしまうのは『??』と、外が明るくもないのにいきなり目が覚めたため、自分がどういう状況にあるのか一瞬の驚き・混乱に陥ってしまう。ゆえに催眠現象的に金縛りが起きるのではないか?と、最近思う。
 とか、頭と体がまだシンクロしてないとか‥。そんなところだろうか。

 つづく

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