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悪い中にも良いところをさがす

お客さまで89歳になる男性がいます。
長年大工と農業をしてこられ、若い頃は野球をされていたそうです。

この方、来年90歳になるというのに、筋肉が柔らかく、関節可動域制限が膝にはあるものの、そのほかはとても柔軟です。

それはそれは感動するレベルなので、「とても90歳になるとは思えない…」と言うと、「でも、90だもん」と言って笑い合います。

カイロの先輩から、「お客様には体の悪い場所を言って自覚してもらう」と言われました。
そうすることで、お客様は自分の体に関心を持って治そうと思って、リピーターになってくださる、というテクニックの話なんですけど、

その考え方も確かによく分かるんですけど、悪い場所を言い続けられて凹んでしまわれることもあるし、あまり良い気分にはならない、と私は思うところです。

以前、「褒めて伸ばす」という記事も書きましたが、褒められると嬉しいし、けなされると腹が立つ。それが人の心というもの。自分の体に無頓着なお客様には危機感を持ってほしいですが、施術を希望される時点でその気持ちは持っておられるはずなので、そこをあえて深堀りする必要はないな、と思いました。

それよりは、悪い体の中にも良い部分があることを伝えてあげると、ほっとされるし、喜んでもらえます。そこから会話も弾みます。

良いところはないのに無理やり褒めようとしても、それはわざとらしいので、状態を包み隠さず、正直に伝えてあげるのが一番良いと思います。

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