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宇宙へ島流し

登場人物
斬島太郎(24)・フリーター 
吉田健斗(30)
亜久津繁(40)・警察官
柏木聖奈(28)・刑事

○廃墟・中・夜
真っ暗。部屋の中心地だけ薄く光が差している。ソファーと机、イスが置いてある。
斬島太郎(24)が床に膝をつき、繰り返し手を振り下ろしている。手に何か持っているが暗くてよく見えない。振り下ろした先は人間の心臓部分。人間は既に絶命し、口から血を出しながら小刻みに震えている。
パッと光が差し、斬島の振り上げた手の箸が映る。パトカーが入口に止まっている。警察官が出てくる。
警察官「斬島!」
斬島はほんの数秒振り上げた手をそのままにするが、また振り下ろす。亜久津繁(40)がポケットに両手を入れて歩いてくる。
亜久津「だから動くなって言ってるだろ」
警察官は歩きながら近づき拳銃を取り出し撃つ。斬島のそばに弾が当たる。斬島は動きを止める。警察官は右手から左手に銃を持ち替え、しゃがんで右手を斬島の肩にそっと置く。
亜久津「お前もしつこいなー。やめろって言ってんだからやめろよ」
斬島「あんたに言われるとは思ってなかったよ」
続々とパトカーが廃墟入り口に。警察官が廃墟の中に大勢入ってくる。亜久津の後ろから来た警察官達に斬島が押さえ込まれる。斬島が亜久津を見る。亜久津少し笑って立ちあがりパトカーの方へ歩く。斬島もふと笑う。警察官達にもみくちゃにされながら無理やり立たされる。
柏木聖奈(28)が両手を組んで壁にもたれかかりながら、斬島を見ている。

○タイトル
宇宙へ島流し 

○宇宙空間
斬島が目覚める。斬島は自分の両手をみる。頭に手を伸ばす。触れられない。どうやら宇宙服を着せられている。周りをよく見渡すと宇宙空間に漂っている。無音である。斬島の呼吸音がスースー聞こえるだけ。体は何やら紐でどこかにつながれている。この紐のおかげでその場に止まっている様子。斬島は紐を掴む。紐の先を見ると縦50mくらいの十字架につながっている。紐を引っ張って十字架の方へ向かう。かなり大きいのか近くに行くまでに時間かかる。中心地へ到着。
○宇宙空間・十字架付近
斬島「なんだこれは。刑務所か?」 
ゆっくりと浮遊しながら外観を見ながら進む。斬島の背中にどすんとぶつかる。吉田健斗(30)が笑って斬島に片手を上げ手を振る。
【続く】


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