回顧さん

口上はさて置き、反省と回顧の日々。2018年2月より

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口上はさて置き、反省と回顧の日々。2018年2月より

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無題 (1)

家とおぼしき場所を見つけると、まずは下を向け。 意識的にマンホールを探す。そこから立ち込める下水の匂いの濃淡がその土地を象徴する唯一のものだ。特別誰かから教わった訳ではない。ただ少し人より敏感な嗅覚と、今までの日々が作り上げた経験によるものだ。 排気ガスと細かい塵のような埃が混じった灰褐色の木枯らし一号は、クリアに視界に捉えることが出来そうなほどに澱んでいる。ぴゅうっと、黒崎の痩せこけた頬を風が切りつけた。太陽も雲も何も見えない。なのに、風だけは上から横からと吹き付けられ

    • ほんとは、きっと誰よりも成功したい。

      本日、4月2日。 新春の暖かい陽気に包まれ、今日を生きる私たちの背中を押してくれるかのような萌黄色の風が立ち込めている。 そんな中、特に変わり映えのない日々を送っているからだろうか、少し取り残されたような心地が悪い気持ちにもなってみたりする。 この一週間、よくTwitterである言葉を見かけた。 「新社会人のひとたちへ。」 私がTwitterでフォローしている界隈、つまるところ広告や編集、デザイン業界で名前が通った方々の、若者に向けての愛でタイムラインが溢れている。

      • 言葉は有限、だけど解釈は無限

        両親から口酸っぱく言われてきた数多ある”お小言”の中でも、唯一大人になってから意味を理解した言葉がある。 「自分の意見が正論だろうが、どんなに理路整然に言おうが、相手を傷つけててしまったら意味がない。 そこまでして言いたかったことは、ただ口から出してぶつけるため? ”相手に伝えたくて”、考えたものでしょ?」 些細にも感じていたこの教えは現在の私の支柱となっている。 毎日多くの人と関わるひともいれば、自分に向き合い黙々と仕事に勤しむひともいる。 関わり合

        • 20代後半から考える 親との付き合い方【独身女性編】

          20代後半は、もっと大人だと思っていた。 私のイメージでは、 きっと、仕事では大きなプロジェクトを任されていて、優しい穏やかな年上彼氏と婚約していて、交友関係も更に広がっていて、地元に住んでいる家族には温泉旅行をプレゼントしているもんだと思っていた。 変化のある鮮やかな毎日をピンヒールで歩みながら、心地良い背伸びをすることが出来ているはずだった。 ただ、現在の自分は笑えるほどに遠い場所にいる。 仕事を辞め、彼氏はおらず、地元の友人とは「今年こそは同じ話題で同じ話をす

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          なぜ、電車に乗ると不快な想いをすることが多いのか?なぜ、デスク横の彼のタイピング音が気になるのか?

          「よし、今日は充実できた!」 「ああ、楽しい休日だった!」 と、心から思う1日が、1年間にどれほどあるだろう。 少なくとも、私はハッキリと断言できる。きっと ”20日” 以下くらい。自分で書きながらも、「コイツ寂しいやつだなぁ」と思われる恐怖心はあるが、それ程に悪い日々を過ごしている訳ではない。友人と大笑いして帰る日もある。仕事で褒められてルンルン気分な一日だってある。 ただ、その日の終わりに、心の底から噛みしめる程の満足感に包まれる一日だったかと自分自身に問いかける

          なぜ、電車に乗ると不快な想いをすることが多いのか?なぜ、デスク横の彼のタイピング音が気になるのか?

          上司を殴る準備ができたなら。

          世間の働く方々は、何回ほど上司や後輩同僚を本気で殴りたいと思ったことがあるんでしょうか? 笑えるくらいに鮮明に、スローモーションなんかも付けたりして、 憎たらしい上司の顔へ、大きく手を振りかぶるそのシーンを 頭の中でイメージしたことがありますか? もちろん、行動を移すほどの勇気は無い方がいいし、 そもそも実際されたこと・言われた嫌な言葉を振り返ると、 「そんなに心を裂く必要がなかったな」と、 大きな問題ではない事が多い気がします。 自分のプライドを少しなだめてあげて、

          上司を殴る準備ができたなら。