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学生海洋ビジネスアイデアコンテスト入賞アイデアの決定

「会派つなぐ」t

このたび、神戸市・静岡市・横浜市の3都市共催にて「学生海洋ビジネスアイデアコンテスト」を実施し、一次審査(書類選考)、最終審査(オンラインによる公開プレゼンテーション)を経て、最優秀賞1組及び優秀賞3組
を決定しましたのでご報告します

最終審査の様子はアーカイブで視聴可能ですので、「うみコン2022 ホームページ(https://www.umi-con.com/)」からご登録いただき、ぜひご覧ください。

<最優秀賞アイデア>
【受賞者】
神戸大学 海洋政策科学部 海洋政策科学科 1年 岩原 ほのか
水産大学校 食品科学科 1年 高橋 杏弥
【テーマ】
水中ドローンで藻場の回復 <課題テーマ(横浜市)>
【概要】
磯焼けは海洋環境において重大な問題であり、ウニや魚による食害や地球温暖化による気候変動などの要因により引き起こされている。磯焼けが起こることで環境が変わり、住処や産卵場の減少を引き起こし、その地の生態系が変わる。これを解決するために、水中ドローンを使用して、原因となる生物の間引き、案山子に見立てることによる植食性魚類の忌避、さらに藻場造成に役立てることを提案する。
【評価点】
磯焼けを解決する方法として、磯焼けの原因となるウニや魚を、水中ドローンを用いて回収するだけでなく、藻場を回復させるために藻を植えるところまで具体的に提案されていました。さらに植えた藻をウニや魚などの生物から守るために、それら生物が苦手とするものに似せた水中ドローンを巡回させ近づけないようにする、いわば案山子の役割を担うというアイデアを提案していただき、アイデアの実現可能性の高さと斬新さを評価しました。

<優秀賞アイデア>
【受賞者】
武庫川女子大学 生活環境学部 情報メディア学科 2年 長谷川 春希、大橋 美月、苅谷 早紀
【テーマ】
採水ドローンと水中ドローンを活用した海底耕耘の効率化 <課題テーマ(神戸市)>
【概要】
神戸のいかなご漁獲量減少の問題を解決することを目的に、水質調査のための採水を遠隔で行うことのできる空中ドローンと、海底耕耘の作業を行う水中ドローンの活用を提案する。また、神戸のいかなごを知ってもらうための小学生を対象とした教室を開く。そこでは、神戸のいかなご漁やいかなごのくぎ煮の文化を伝え、実際に海に出て、海底耕耘と同様の作業を行う水中ドローンの体験をしてもらう。
【評価点】
昨今の神戸におけるいかなご漁獲量減少という問題に着目し、水質環境改善のために行われている船や人員が必要な水質調査や海底耕耘の作業に、ドローンを活用するという斬新な提案をされていました。また、子どもたちにいかなご文化を継承するためのイベント「いかなご学校」という提案もしていただき、ドローン活用のアイデアに加え、子どもたちと一緒にいかなごの問題に対して取り組む点を評価しました。


【受賞者】
高崎経済大学 経済学部 経営学科 4年 渋沢 成一
【テーマ】
海底ストリートビュー(海を再現するマリンレジャーマップ) <課題テーマ(静岡市)>
【概要】
日本三大松原の一つである三保の松原の位置する三保半島のマリンレジャーの活性化、マリンレジャー体験の観光資源化を促進するサービスを提供する。三保半島の沿岸域を対象として、USBL 音響測位装置を取り込んだ水中ドローンを用いて水中、海底を360 度カメラで撮影し、撮影した動画の位置情報をもとにつなげていくことでストリートビューのような、海をマップ上で仮想的に表した海底マップを作成する。
【評価点】
応募者自身の釣りの経験での「あったらいいな」から着想し、レジャーで活用する海底マップ作製について、ユーザー目線で考えられており、具体的な活用イメージを持つことができた点、また、レジャーに限らない他の分野への展開可能性を感じられた点を評価しました。


【受賞者】
神戸大学 海事科学部 グローバル輸送学科 航海マネジメントコース
3年 井岡 洋、小西 秀磨、高田 幸輝、丸田 凌輔
【テーマ】
船舶の安全運航を支える多機能水中ドローン <自由テーマ>
【概要】
私たちは船舶運航に関する実習において3カ月間乗船する経験をした。その実習の中で船舶運航に関する作業には危険が伴うことを痛感した。そこで、作業の一部、たとえば入港時のヒービングラインの運搬や錨泊中の錨の状態、喫水の確認、ドライアップの際の点検確認などにおいて、水中ドローンを用いることで、効率的かつ安全に作業を進めることは出来ないかと考えた。したがって、本アイデアでは多機能水中ドローンを開発し、船舶運動に携わる商船や船舶管理会社、造船会社などに対し販売するビジネスを提案する。
【評価点】
応募者自身が、実際に船舶運航に関する実習を経験する中で感じた、係留索の運搬や喫水の確認等非効率かつ危険を伴う作業について、水中ドローンを用いることでそれらの作業を効率的かつ安全に進められるアイデアであり、説得力のある内容と必要性の高さを評価しました。

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