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介護ベッドの基本機能3つ(背上げ・足上げ・高さ上げ)について


福祉用具の仕事をしている「福祉用具屋さん」と申します。
かれこれ20年以上、体が不自由な高齢者に福祉用具を提供する仕事をしています。
note1発目の記事になるので、ちょっとまだ書き方も手探りなのですが・・・早速書いていきましょう!

今回は介護ベッドの基本機能についてご説明したいと思います。

介護ベッドの基本機能としては下記3つになります
・背上げ機能
・足上げ機能
・高さ上げ機能

・背上げ機能

背上げ機能はベッドに寝ているご利用者の体を起こす機能のことです。手元スイッチの背上げボタンを押すと、水平になっていた床板が徐々に持ち上がり、ご利用者の上体を起こしてくれます。起き上がりが困難なご利用者にとって、楽に上体を起こすことができます。
ちなみに、背上げ機能だけを使うと、どうしても体が滑り台を滑るように足側にズレていってしまいます。そんな状況を防ぐ上で役に立つのが二番めの機能「足上げ機能」です。

・足上げ機能

足上げ機能は、ベッドの膝の部分が持ち上がる機能のことです。手元スイッチの足上げボタンを押すと、膝部分の床板が上がることで、ご利用者の膝を上げてくれます。背上げ機能を使う前に、あらかじめ足上げ機能で膝を曲げた状態にして、そこから背上げ機能を使うことで、体のズレも軽減することができるので、介護ベッドを使いこなすうえで、背上げ・足上げの併用はとても重要だったりします。
ちなみに、足上げ機能は、膝だけを上げるタイプと、膝だけでなく足先も一緒に上げられるタイプがあり、後者は足先のむくみの軽減にも役立ちます。

・高さ上げ機能

高さ上げ機能は、ベッド全体の高さを上げ下げできる機能です。ベッド横に腰掛けた状態から、立ち上がりしやすい高さに調整したり、ベッド上で介護する際に、介護者の介護負担軽減として、介護者がかがまずに作業できる高さに調整したりできる機能です。
ちなみに、高さ上げをする際に、ベッドの機構によっては、前後にすこし(握りこぶし一個分くらいの)スペースが必要な場合があります。壁にぴったりベッドを設置してしまうと、前後へのブレにより壁を傷つけたりしてしまう可能性があるので気をつけましょう。


この三つの機能は介護ベッドの超基本の機能です。
この機能を軸として、さらに
・マットレス選び(硬い・柔らかい等)
・ベッド付属品選び(長いタイプの柵・短いタイプの柵・立ち上がりしやすい手すり・食事用のテーブル等)
を組み合わせて、よりご利用者に合わせた使いやすいベッドの導入につなげていくことになります。

一般的な介護ベッドの印象としては、背中が上がって起き上がりしやすいベッド、というイメージを持たれている方が多いように思いますが、以外に大事なのは立ち上がりしやすい高さを調整できる部分だったりします。
ベッド横に腰掛けたときに、膝とおしりの角度が90度90度の姿勢は座位が安定する姿勢。
より立ち上がりのしやすさで言えば、膝よりもおしりが高くなる高さ設定にしてあげると、軽い力で立つことができます。


あとは立つ動作の際に、介助バー(ベッド用の手すり)を併用すると、より安全に立ち上がる事ができて便利です。



福祉用具の使い方でわからないことなどあれば、福祉用具専門相談員に聞いてみてください。きっと力になってくれると思います!

ではでは。

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