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いつまでも昭和の感覚が抜けてないおじいさんにがっかりした話

先日とあるご利用者に福祉用具導入の対応したのですが、ちょっと残念な気持ち・・・というか、やるせない気持ちになってしまいました。今回のnoteで共有してみます。



●福祉用具が必要になったご利用者、納品に行くと・・・

とある日のこと。
ケアマネジャーさんから、「急ぎで福祉用具が必要になった人がいるんだけど、準備できる?」との連絡が。

「もちろんOKです!」とお答えして、ご利用者のお家へ。
ちょっと気難しそうな独居のおじいさんに、無事に福祉用具を納品したのですが、このおじいさん、とにかく口から出てくるのが、国への不満、政治の不満、あと担当の包括のケアマネジャーへの不満・・・。

おじいさん曰く、
「あのケアマネジャーは、電話で何でも伝えてくるだけで、家に全然こない。真剣に仕事しようとしているのか?!」

じっくり話を聞いていくと、このおじいさんは現役世代の頃、とにかく足を使ってお客さんのところに訪問して仕事していた、とのこと。
「それにくらべて、あのケアマネジャーは、なんでも電話で済まそうとして、全然家に来ようともしない、ろくに働きもせず、たるんどる!なっとらん!」なんて息巻いて話されていました。


●いつまでも昭和の人余り時代の感覚が抜けてない人

私はこれを聞いて真っ先に頭に浮かんだのが

「昭和の人やなあ・・・(脱力)」

まあ、言いたいことはわかるんですが、なにより「今は昭和じゃない!」
あなたの生きていた頃は、働き手もたくさんいて、そんな環境だったから、足しげく動くやり方は全然ありだったと思うのですが、今はその頃と全然時代が違うのになあ・・・。特に今は、介護の職員の人手不足がどんどんひどくなっていて、その点はわかっていっているのか、すごく悲しくなってしまいました。
ちなみに、そのケアマネジャーさんは、何度も一緒に仕事をしてきた間柄で、多忙な中、一人ひとりのご利用者を助けようと必死に頑張っているのを、私もそばで見てきてよくわかっていたので、非常にやるせない気持ちになりました。

私からも、「あのケアマネジャーさんも、他にもいろんな困られているお年寄りの対応をしていて、なかなか忙しいんですよ」なんて言ってはみたものの、そもそも一方的な相手への非難の感情が先走ってしまっていて、理解する気持ちもさらさらない様子。困ったものです。


●お年寄りこそ大事な「実るほど頭を垂れる稲穂かな」の考え方

お年寄りになってから、新しい時代感についていく感覚って、これまで過ごしてきた中での考えも凝り固まってしまうし、年長者の変なプライドもあったりして、なかなか受け入れ難いのかもしれません。

しかしながら、こんな仕打ちを受けながらも健気にがんばろうとする介護スタッフの人たちが不憫に思えてなりません。
それが仕事、といえばそれまでですが、いつまでも昭和のオラオラ感覚でやっている人たちをみると、「ちょっといい加減にしなさいよ!」と思ってしまいます。

そこで大事になってくるのが、「実るほどに頭を垂れる稲穂かな」の考え方。お年寄りの方は、若い人からすれば人生の良き先輩であるべきで、日頃からの感謝の気持ちや謙虚さについて、常に大事にしていく姿勢を若い人に対してもっと示してもらえる存在であってほしい。理想論かもしれませんが、今回のご利用者の件では、私も反面教師として、あんなふうになってはいけない、と参考にして学んでいく必要があると思った次第です。



ではでは。

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