【入浴介助】介護職が湿気に負けない髪型でいるコツ10選
ミストサウナをたっぷり浴びながら動きまわる。
入浴介助はそんなありさまです。
髪は広がり、ツヤが失われ、うねりはひどくなり、アホ毛がこんにちわ。
・ボサボサパサパサになる髪をどうにかしたい
・髪型のことを気にせず仕事がしたい
ここではそんな方に向けて、時系列で解決できる方法を紹介します。
◆事前にできること
入浴介助できれいな髪型でいるためには、日ごろから対策をしているかどうかで決まります。
入浴介助の当日に対策するよりも、事前にできることのほうが効果が高く手間も減るから楽なんです。
ベースになることなので、ここだけはサボらないようにしましょう。
・縮毛矯正
湿気対策で最初に考えると思いますが、効果の高さは縮毛矯正が1番です。
うねりやくせが出るのが本っ当にいや!って方や、どんな時でもサラサラでいたいって方は縮毛矯正に尽きます。
ただし、縮毛矯正は多少なりとも髪が傷むものです。
もともと髪の傷みが激しい場合や美容師さんの技術次第では、「思ってたんとちがう…」なんてなりかねません。
初回で縮毛矯正は避ける、SNSで評判を調べるなど、美容師さん選びは特に気をつけるようにしましょう。
料金の相場は1~2万円。
くせの強さによりますが、だいたい1回で3~6カ月もちます。
「お金に余裕がない」「後ろは結んでいる」という方は前髪のみ(5000円ほど)もあるので検討してみてください。
・ホホバオイルをつけてちゃんと乾かす
意外と多いのが乾かさずに寝るという方。
「濡れたまま寝るとドライヤーで乾かすより傷む」といわれています。
だからドライヤーをしましょう…というまともな理由よりも、おすすめしたい理由があります。
朝に寝癖をなおすより夜にしっかりブローするほうが、あきらかにくせが再発しづらいんです。
部分的に髪を濡らすよりも、まぎれもなくすべて濡れている状態の夜にくせを伸ばしつつ乾かすと、くせのおさまり具合がみごとにちがいます。
(朝シャンすれば問題ないでしょ!な方は後述の「朝シャンNG」を見てください、問題あるんです…)
髪は冷えたときにくせがつくので、最後にドライヤーの冷風で仕上げるとくせがおさえられ、ツヤも出るので一石二鳥になります。
そんなときに使ってほしいのがホホバオイル。
髪内部にしっかり浸透することがホホバオイルの髪に対する神特性。
だから、付けてもベタつかず、重くもなりにくい!
ホホバオイルを髪に付けることによって髪に必要な水分を髪にとどめ、油分が外からの余計な水分をガードすることによって、湿気でのうねりがかなり抑えることが可能です。
くせ毛hack:【全悩めるくせ毛に贈る】本当に効果のあるたった一つのおすすめトリートメント。より引用
皮脂に近い成分なのでなじみがとてもいいんです。
サラサラしているのにしっとりしていて、おかげでうねりもなくなってツヤも出て…といいとこづくし!
最初に使うなら無印良品がおすすめです。
精製されているものなので使い勝手が良く、入手しやすい人気の商品です。
小さなサイズもあるのでお試しにどうでしょうか。
目安としてセミロングの場合は、1円玉大を手に広げて毛先からつけていきましょう。
つけすぎるとテカテカしてしまうので、毛先からすこしずつ足す、を心がけてください。
ドライヤーの直前につけるのもいいですが、湿気が多くてなじみが良くなるのか、浴室の中でつけるほうがくせのおさまりがよかったです。
朝のスタイリング時にベースで1、2滴つけるだけでも効果を実感できますので、ぜひ使ってみてください。
・くせ毛を生かす
くせがしっかり出ている状態でセットすれば、湿度が高くてくせが出る、なんてことは避けられます。
これは美容師さんの技術次第になります。
自分のセットの仕方もありますが、なによりも髪質や髪の状態をみたカットの仕方が重要です。
(くせ毛の方は美容師さん選びが実は1番重要かも…)
初めて行く美容室でこの方法はリスクが高いので、信頼のおける腕利きの美容師さんがいる方におすすめです。
・ウィッグをつける
実際に装着したことはありませんが、あまりにも髪型がボサボサになるので「坊主になってフルウィッグしたほうがいいんじゃ…?」と考えたことがあります。
周りで付けている方はいましたし、「おばあちゃんになったらかわいいウィッグをするんだ」と決めている方もいました。
自立している高齢者だと着用している方は案外いるんじゃないでしょうか。
こんな話を美容師さんにしたら
・自然なのは人工毛ではなく人毛のウィッグ
・人毛だと湿気の影響は少なからずうける
・ちゃんとしたもので何十万かする
・メンテナンスが必要
・地毛とウィッグのどちらが楽かというと、手間や時間やお金すべて含んで実はそんなに変わらないと思う
とのこと。
人毛がいいなと思っていたので、「湿気の影響は少なからずうける」にはすこしがっかりしたのが本音です。
ただ、最近は技術力の進化によって、人工毛でも本物の髪の毛と変わらない見た目もあるようなので、そちらに期待しています。
◆当日の朝
日ごろのケアができていれば、当日の朝だからといって特別にすることはありません。
ただし「これだけは注意!」という点があるので、2つご紹介します。
・朝シャンNG
くせ毛の人は朝にシャンプーするとパサつき、広がりやすくなります。
これは何度も経験しました…。
セットのときは「大丈夫じゃない?」と思うんです。
だけど、いざ入浴介助をするとパサパサして広がります。
それはもう見事に。
くせ毛はただでさえ髪内外の水分コントロールが苦手な構造をしているため、髪の皮脂バランスが整っている整っていないでは髪のコンディションは雲泥の差。
シャンプーは良くも悪くも皮脂を取り除いてしまうため、また頭皮から皮脂が出てそれが髪に行き渡るためにはどうしても時間がかかります。
くせ毛hack:くせ毛の人は朝シャンはNG!?朝お風呂に入ると髪が広がる原因とは。より引用
時間が経過しないと髪の皮脂バランスは整わないので、朝シャンする→皮脂ゼロ→髪の水分出ていき放題→広がるパサつくということです。
「前日に髪を洗いホホバオイルを塗って乾かす」を守るだけでも、髪の落ち着きや扱いやすさが相当違うので、そこだけは守るようにしましょう。
夜勤の方は、朝シャンしても時間がたっているので大丈夫です(夜勤で入浴介助しないでしょって思われそうですが、わたしは経験しているので念のため)。
・ヘアバーム
汗が滴るくらいの環境だと整髪料がベタベタするし、溶けて利用者さんにかかるかもしれないですよね。
そんなときはヘアバームがおすすめです。
ほとんどの商品が「ハンドクリームにも使えます」と書いてあるくらい、肌に付いても安心な成分でできています。
セット力は弱くナチュラルな髪型向きで、ツヤのある髪に見せてくれるアイテムです。
上記の商品も悪くないですが、整髪料としての差をそこまで感じないアイテムなので、「香りが好き」「安い」などで判断してもいいんじゃないでしょうか。
セット力を強くしたい場合は、ヘアフォームをベースにつけると崩れにくいです。
フォームの水分をバームでおおうようにすれば、水分が抜けることによるパサつきが抑えられます。
ついでにツヤを出すだけなら、みなさんご存じワセリンも使えますよ!
◆入浴介助中
いざ入浴介助が始まると、髪の毛を気にしていられないことがほとんどですよね。
ここでは仕事中でも髪が乱れづらくなるアイテムをご紹介します。
・ヘアバンド、カチューシャ
おでこを出すのが平気なら、ヘアバンドやカチューシャがおすすめです。
縮毛矯正をかけられない方もまとめやすいですし、ヘアバンドだと頭から流れる汗を止められるのもいいですね。
実際に着用している方は何人かいましたが、見た目もさっぱりして清潔感があるので利用者さんからも好評のようでした。
当然ですが、装着してるときの髪のくせは確実についたままになります。
朝からその髪型のままか、外すときにはセットしなおすようにしましょう。
・冷感タオル
昔から「頭寒足熱」といわれているように、頭を冷やし足を温めることは健康に良いとされています。
しかも、顔や頭の汗をおさえることで髪型も崩れにくくなるので、できることなら常に涼しくしておきたい箇所です。
脳の中に体温を調節する中枢がある。脳の温度が低くなっていれば、汗をかく必要がないので汗を止める。動脈を冷やすことによって脳温が下がる、すると汗が止まる。
TBSラジオ:夏本番!汗を一時的に止めるには、動脈を冷やそう【お医者さんがアドバイス】より引用
つまり、髪が乱れる原因の1つである汗を抑えるには、脳を冷やせば効果があるということ。
鼻から冷気を吸い込むだけでも脳は冷えるのですが、入浴介助中はなかなかそんなことできないですよね。
そんなときは太い動脈が流れている首やわきを冷やしましょう。
利用者さんに行うクーリングと同じですね!
顔汗を早く引かせるためには、動脈が皮膚のすぐ近くを通っている首や、脇の下などを冷やすといいでしょう。それにより循環している血液を冷やすことができ、皮膚も冷えるため効率的に汗を早く抑えることができます。
NEWSポストセブン:顔の汗を抑えるには首や脇の下を冷やすのが効くより引用
おすすめは、首に巻いて常に冷やしてくれる冷感タオル。
タオルを水で濡らし、しぼって振ればすぐに冷たくなります。
ぬるくなってきたらまた振ればいいだけですし、洗えて何度も使えて衛生的かつ経済的です。
ただし、首に巻くと洋服の首元がすこし濡れるので、着替えがある場合にのみおすすめします。
入浴介助用にまとめて購入して、職員から良い評判をもらっている施設もあるくらいなので1度試してみてください。
◆入浴介助後
ミストサウナ状態で本人も動きまわれば、いくら対策しようにも崩れるときは崩れます。
ここではそんな髪型を素早くリセットする方法をお教えします。
・前髪はヘアアイロンを使う
汗ではりつく前髪はどうしてもセットが崩れやすいですよね。
少し違うだけで顔の印象がガラッと変わるので、気にされる方は多いと思います。
結局はヘアアイロンを使ってセットしなおすのが1番納得できました。
この商品は一般的なアイロンと少し違います。
それは、先がとがってプレートがギリギリまであるので髪の根元から挟めること。
私がそうなんですが、前髪がうねる場合は根元からぐにゃぁぁと曲がります。
そんな細かいところまで届くアイロンは数少ないので、同じ悩みを持っているかたにはとくにおすすめです。
温度は130度のみという低めの設定。
低いほうが髪を傷めづらいので、個人的には温度調節できないことは気になりません。
湿気を多く含んだ髪に高温のアイロンを使えば、キューティクルと永遠のお別れになりますんでご注意を。
ほかの欠点としては、本体は小さく細いので全体の長い髪をなおすには向きません。
つまり小回りがきくということなので、前髪や襟足などの短い毛や細かい部分に最適なアイロンです。
軽いので持ち運びも楽ですし、ちょっといいランチをがまんしてでも買って損はないアイテムです。
・ドライシャンプー
ドライシャンプーとは、洗い流す必要のないシャンプーのことで、水やお湯が使えない場面でよく使わるものです。ドライシャンプーを使えば、お風呂に入れないときでも髪の毛や頭皮を清潔にすることができます。
YAMA HACK:ドライシャンプーでいつでもスッキリ!使い方とタイプ別おすすめ15選より引用
これは施設でなじみのある方が多いのではないでしょうか。
清拭で使ったり、髪をその場で洗えない時に使用するアイテムですよね。
ドライシャンプーの種類ですが
・スプレー
・ジェル
・ムース(泡)
・パウダー(粉末)
・シート
この5種類が主です。
シート以外はすべて使ったことがありますが、その中でもとくによかったのはスプレー。
ディスペンサーがついてる液体のスプレーではなく、制汗剤のように霧状に出てくるスプレーがおすすめです。
汗をかいたベタベタの頭皮や髪を素早くサラサラ(時間がないこと多いからここ重要)にしてくれて、爽快感があります。
香りのバリエーションも豊富で、無香料から海外の香水のような香りまであるので、好みがきっと見つかるはずです。
10個以上は買い比べてみた結果、1番使い心地がよかったのはネイチャーアンドコーです。
爽快感はもちろんですが、なにより香りがいい!
「リラックスハーバルグリーンの香り」とのことですが、男女ともに使えそうなさわやかで落ち着きのある香りです。
私は気になるところのみにスプレーしますが、全体にしたいという方は香りがどうしてもきつくなるので、他社の微香のものや無香料を使いましょう。
猫っ毛で髪がつぶれやすい、ペタッとなる、という方にはパウダーもおすすめです。
ボリュームを出したいところにパウダーを揉みこめば、ドライヤーしたてみたいに根元がふわっとなりますよ。
◆湿気で悩まないために
自分に活かせそうなものはありましたか?
入浴介助だけではなく、普段はもちろん、雨の日や梅雨の時期にも使えるコツを集めました。
1つ取り入れるだけでも違うので、できそうなものからぜひやってみてくださいね。
いつも入浴介助おつかれさまです。
あなたがよりよく仕事ができるよう応援しています。
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