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介護の日本語 授業で気を付けていること②

今回は介護の日本語に限った話ではないのですが、授業で気を付けている
ことについて書きます。
 
日本語教師にとって、学習者の嫌いな科目をやる気にさせるのは腕の見せ所だと思っています。
 
留学生でいえば漢字、読解、聴解、作文など人それぞれ嫌いな科目がありますね。
介護の日本語はそもそも言葉や漢字が難しく、介護の日本語を学ぶこと自体が負担で苦手意識を持っている方が多いです。
苦手な科目や嫌いな科目は学習モチベーションが下がるのは当然です。
 
では、苦手な科目や嫌いな科目を教える際、どうやって学習者のモチベーションを上げていますか?
 
私が気を付けていることは導入です。
学習の動機づけをしっかりすることにしています。
 
例えば、読解の授業をする際に、
「これから読解をします。10分で読んでください。辞書はダメです」
といってプリントを渡していませんか。
 
聴解をする際は、いきなりCDを流していませんか。
 
これでは読解や聴解が嫌いな学習者だったら、全くやる気が起きないですよね。
確実に寝てしまいます。
 
学習者が「読みたい」「聞きたい」という気持ちになっていないので、学習者が「読みたい」「聞きたい」気持ちになるような工夫をしてみてはどうでしょうか。
 
私は読解をする際、読む前に学習者同士で話をさせています。
話のテーマを考えるのが教師としての腕の見せ所ですが、最終的に学習者が
「先生どうしてですか?」と質問してきたら成功です。
完全に私の罠にはまっていますね。
 
「先生どうしてですか?」と学習者が答えを知りたくなったところで読解のプリントの登場です。
議論白熱した後に答えが書いてある読解のプリントを渡すと、読解が苦手な学習者もちょっとは読んでみようと思う仕掛けを作っています。
 

介護の日本語も同じように、授業に入る前に導入をしています。
 
「今日の勉強は国家試験によく出るからしっかり覚えましょう」とか、
そんな理由で勉強をしていたらモチベーションはダダ下がりです。
どんどん学ぶ意欲を失っていくでしょう。
確かに国家試験に出るから勉強しているところもありますが、伝え方をちょっと工夫すれば印象は変わります。
 
介護の日本語の場合は、『これを知っておくと現場で役に立つ』と感じられるような導入をするように工夫しています。
普段、仕事で相当苦労しているので、知識を得ることで仕事が楽になったり、問題解決のヒントになると思ってもらえると、やる気が出るものです。

学習者をやる気にさせる工夫はいろいろあると思います。
私も日々試行錯誤しています。
日本語教師として永遠に探究し続けなければならない課題ですね。

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