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鴨江アートセンターにて、活版印刷と3Dプリンターを使ったワークショップをしました

活版印刷で小さなカードを飾るカードフレームを作る

浜松市中区にある鴨江アートセンターとは、浜松にUターンして以来活版印刷機を使ったワークショップをしていて、2017年からは3Dプリンターを使って活版印刷の新しい楽しみ方を触れる実験的な試みをしています。今回はその第5弾。

3Dプリンターで、●、■、▲、( といった形の特製樹脂版を事前に作り、自由に組みあわせ、テキン(手動の活版印刷機)で厚紙に印刷し、オリジナルデザインのカードフレームを作るという内容。

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自宅事務所で打ち合わせの様子。試作では黒色のインキで印刷。

昨年は、同じようなスタイルでコースターに印刷するというワークショップをしました。

このときは、1本1本図形の樹脂版を作ったのですが、0.1mm単位で微妙に高さが違い、インキが付かなかったりと印刷に苦労しました。同じ失敗を繰り返さないように、今回は、樹脂板のベースを作り、先端だけ差し替えるという試みを導入。

いざ、印刷!

版の数は全部で80個。すべて使わなくてもいいのだけど、穴があったら埋めたくなるのか、みなさんぎっしり版を敷き詰めたデザイン(笑)。版を埋めるのに苦労しました。

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毎回インキを拭くのも大変なので、手袋をして版を作る。

ベースと版は隙間がないように設計しても微妙な誤差があり、インキの粘度によって抜けてしまう版もちらほら。今回もバタバタしながらのワークショップになってしまったのは反省です。

事前に用意された図形を組みあわせるということで、デザインなどの経験がなくても、一定以上のクオリティに仕上がるのがいいところ。模様をちりばめたり、カードフレームを一つの絵に見立て、ビールジョッキやスペースシャトルを描いた人も。みなさん楽しんでもらえたようで、良かったです。

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普段仕事で発注する金属板や樹脂板は、手元に届くまで数日かかります。でも、3Dプリンターがあれば、ものによっては数十分で版が作れてしまう即興性に、可能性を感じます。数年前に比べたら価格も手頃になってきたので、僕も買ってしまいそう。自前の工房を持った際には、買うだろうなあ。

今回のワークショップを通じて、活版印刷や3Dプリンターの面白さ、可能性を感じてもらえたらうれしいです。

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