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社会人入試で気を付けること

先生に訊きました。

社会人入試にしようか一般入試にしようか考え中の人

一般入試  たいていは英語 国語と社会系か数学と理科系
      人数は多め 
      定員、合格最低点が発表されているので合格基準がわかる

 
社会人入試 たいていは書類(志望理由書など)小論文 面接 
      若干名 受け入れている学部や学科が少ない
      合格基準がわからない

こういう違いがあります。


合格基準はわかりやすいという意味では、一般入試の学習をする時間的な余裕のある人は、科目の学習がものすごく苦手という人を除くと、たいていは一般入試のほうが合格しやすいと思います。そのほうが合格の目安が見えているので、この学習で合格しそうかわかるからです。
社会人入試の場合は、若干名で、大学側がこの人に入ってほしいという人だけを取るので、「今年の入学者は0人」ということもあります。倍率は気にしなくていいと思います。最終合格者が2人の年に、3人受験していたから1.5倍、最終合格者が1人の年に、6人受験していたから6倍という感じです。
大学によっては、社会人入試で不合格で、翌年一般入試で合格したという人もいるそうです。

それでも迷っている人は、私の作った「社会人入試を実施している大学のリスト」https://note.com/kaiden_juken/n/na37b375dd003 を使って、自分が出願できる大学があるかどうかを調べましょう。なければ、一般入試で行くしかありません。高校を卒業して、もう一般科目の内容は忘れてしまったという人は、基礎からやり直したほうがいいと思います。苦手だった科目はこれをいい機会だと思って、思い切って小学校、中学校の内容からやり直すといいかもしれません。そうしている人は多いそうです。
社会人を受け入れている個人指導の塾もあるので、利用するのもありかもしれません。

自分が出願できる大学があって、一般入試と社会人入試の両方に自信のない人は、同じ年度に社会人入試の後、一般入試を受けることのできる大学がほとんどなので、両方受けることも可能です。

社会人入試で行くことに決めている人

私の作った「社会人入試を実施している大学のリスト」https://note.com/kaiden_juken/n/na37b375dd003 を使って、自分が出願できる大学があるかどうかを調べましょう。
通える範囲にあること、希望する学びをできる学科のあることが大前提です。仕事をしながら、10年かけて卒業できるという大学もあります。

入学後も就業を続けることを出願の条件にしている大学もあります。社会人の場合は、仕事があったり、家族がいる人も多いでしょうから、引っ越さずに、仕事を終えたら通学できる大学を候補にすることが必要かもしれません。
通信制の大学でも、夏休みには通学を必要とすることもあるので、会社から近い方がいいでしょうね。

通える範囲にあること、希望する学びをできる学科のある大学が5つあったとしましょう。
そのうえで、「社会人入試を実施している大学のリスト」を使って出願要件を調べます。
例えば、今、
高校を卒業して4年経っている22歳で、仕事はやめたばかりとします。

1.高校卒業後4年以上経過していて、在職中の方
2.正規職員の経験を2年以上持つ28歳以上の方
3.社会人経験のある22歳以上の方
4.23歳以上の方
5.希望する学科に関連する資格を保有している方

というような条件を見ます。
3だけが該当します。
出願できる大学は一つです。
こういうこともあるので、
在職中の方は、退職する前に条件を観ておいた方がいいと思います。

先生によると、
職業経験、社会経験が足りないと見なされるので、高卒後すぐの18歳、19歳だと出願できないという大学もあります。

社会人入試も受験料が3.5万円というところが多いです。入学金の免除や授業料の免除、奨学金を設けている大学も多いです。

基本的に社会人なら
新聞、ニュースに目を通しているので、社会常識はあるだろうこと、
高卒、高認を取得しているなら最低限の知識はあること、
正規契約で仕事をしていれば、プレゼンテーション、会議の資料作りなどを通して、小論文に必要な読解力、語彙、論理的な表現力は身についているだろうということ、
後輩や部下に対してリーダーシップをとっているだろうこと
が想定されています。
だから、社会人入試では教科の試験を課していません。
日常で身につけた能力で自然と合格できるようにという配慮があるので、書類、面接、小論文だけという大学が多いんです。

実際は、正規契約の人だけではありませんし、プレゼン、会議のない仕事もあると思います。そこは社会人向けの塾や、独学で補う必要はあると思います。論文の書き方を塾で習うこと自体は学習意欲があって、主体的でいいと思います。ただ、社会常識も教えてもらうということになると、社会人入試の意図から外れてしまいます。

社会人入試は学習というよりも受験の手間がかかります。志望理由書も3、4回は書き直しますし、大学のポリシーも読み込んで分析する必要があります。高校の調査書、推薦書なども必要かもしれません。推薦書も必要な場合には、自分をよく知っていてくれて、好意的で、信頼できる人で推薦してくれる人を複数見つけるのに時間もかかるでしょう。
推薦書は客観的な評価を見たいんです。だから、家族や親族を外していることが多いです。恩師、上司などが多いですね。
部下、後輩だと
「人間関係を気遣って本当の思いをかけないこともあると判断される可能性もあるので避けた方がいい」という人もいるし、
「年下の人間と協働する環境に入るから、却っていいかもしれない」という人もいます。
すくなくとも最近まで1年以上は近くにいる/いた人がいいでしょう。
10年前までよく会っていたという人だと今を知りません。内面が変わっているかもしれませんしね。



A志望理由書で求められること B面接で訊かれること

AもBも、基本的には同じですけど、
①在職中の方や、家事育児をしている方は、学業と両立できますか?

その根拠を示しましょう。
例えば、
兄弟姉妹がいて、介護をサポートすると約束してくれている。
一年間の休職をする予定で、申請した先輩も何人かいる。

②社会人の経験が十分にあって、その経験を生かして、還元して、
周囲の10代後半の学生にいい影響を積極的に与えられますか?

社会人の視野の広さ、お金や人がどう動くかなど、その人の経験を生かした意見を書けるかどうかを見たいんです。具体性や実現性のない理想だけではいけません。
社会経験を生かして周囲の20歳前後の学生と協働しながらリーダーシップを発揮してほしいので、孤立孤独孤高の研究者を目指すという姿勢の人は、たぶん受け入れられにくいと思います。経験を還元してほしいんです。

③社会に戻ったら、どうやってこの経験を還元しますか?

社会人入試は、社会に戻ることを前提にしています。
当然、大学で学んだことを社会にも還元してほしいので、大学で何をどう学ぶか、卒業後にどう生かすかを含めた学習計画を立てていることを前提にしています。主体的、積極的ということです。

「将来は映画関係の仕事に就きたいと思っています」というような高校生、高卒生と違って、はっきり具体性のある回答を求めているようです。
「すでに映画の助監督の仕事をしていて、自分にはシナリオを書く能力が不足しているということを痛感しています。そこを埋めるために、貴学を志望しております。卒業後は、自分で描いたシナリオで映画を監督したいと考えています。」

これくらいの具体性は欲しい、かもしれません。

学士の資格(大卒)を持っていないので自信をつけるために大学に入りたい、学士だと給与が上がる、キャンパスライフを満喫したい、昔の第一志望だったというその人にとっての本当の理由はあるかもしれません。面接ではそういうことをあえて言葉にする必要はありません。なぜ、なにを、大学で学びたいかを伝えましょう。

読んでみて、「他の大学に出してもおかしくない」「他の人が出してもおかしくない」というような志望理由書は書き直しましょう。
その大学のアドミッションポリシーなどを読み込んで、この大学ならではの志望理由書にしましょう。合わせすぎて、自分らしさを失ってもいけません。自分ならではの志望理由書にしましょう。

コツとしては、
①大学に合わせて背伸びしたいい人というものを書いてみます。
まるで魅力がない志望理由書になったと思います。

そのあとで、
②自分の素性、本心、内面を曝け出したものを書きましょう。
ユニークなものになったと思います。それを少し手直しして、口当たりのいいものにしていきましょう。

基本的には「これで合格しなかったら縁がないし、相性が良くないんだから仕方がない」という姿勢で行きましょう。


小論文

過去問をHPで公開している大学が多いと思います。

小論文の解答のときには、HB、Bの黒鉛筆、シャープペンシルだけが許可されていることが多いようです。この点も確認する必要があります。
机の上にあっていいものとしては、受験票、黒鉛筆、シャープペンシル、消しゴム、鉛筆削り、メガネ、腕時計だけを許可するところが多いです。
試験会場には稀に時計がないこともあります。スマートフォンやウェアラブル端末などの使用はできないことがほとんどなので、腕時計を用意したほうがいいと思います。
試験当日に気を付けることは、別のページ
https://note.com/kaiden_juken/n/n07b26dcfc387
に書いたので、見てくださいね。

「小論文」とは言っても、小論文を書くだけではありません。「小論文を読んで問に答えてください」という意味だと受け取っておきましょう。
現代文のように「傍線部の意味を100字以内で説明してください」「400字で要約してください」、「筆者の意見を踏まえて、1200字で自分の意見を書いてください」というような出題をされます。現代文、要約、小論文という三つの能力を見ます。要約のない大学もありますけどね。
本文がなくて、
「〇〇について書きなさい」というところもあるかもしれません。
過去問を調べてから対策しましょうね。
本文がある場合には、普段から新聞、ビジネス書、専門分野の専門書、もしかしたら学術論文くらいのものも読み慣れていることを前提にしていると思います。
読み慣れていても書きなれていない人もいると思います。原稿用紙の使い方も含めて確認しておきましょう。
一度は人に見てもらいましょう。

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