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第63話 怪談『今日でさよなら』(バス・お題 『出会い』)

これは、ある方からDMて頂いた話を元にしております。
その方を美紀さんとしたいと思います。 美紀さんは実家から離れた県外に就職をしていたそうです。
しばらく忙しいせいもあり帰省も出来てなかったそうですが、久しぶりに時間が出来た為、実家に 帰省する事に。
帰ってみると久しぶりに帰ったのが、とても嬉しいのかすごい歓迎を受けたそうです。 久しぶりという事もあり、家の近くを色々見て回ることに。
ここは昔よく遊んだとか、よく来たお店だったなー とか、色々と懐かしくなったそうです。
その日、だいぶ歩いた事もあり、早めに布団に入ったそうです。 すると、その夜とても不思議な夢をみたそうです。
「、、、、、今日でお別れね。さよなら」
誰かが、自分を捨てようとしている、それが誰なのか分からない。 でもその場所はとても寒く、夜はとても暗く動く事もできない。
そんな夢をみたそうです。 朝になると、とても怖かったそうで、寝汗をかなりかいてたそうです。
その夢ですが次の日もそしてまた次の日も、ただ少しずつですが、自分を捨てようとしているのが分かるように。
それは女性でとても小さい子供ではないかと言うこと。
そしていよいよ、明日は帰ることにしている日でした。 今日もその夢を見ると思うと、とても憂鬱だったそうです。
その夜も 「今日でお別れね。さよなら」
と。そして、その日は相手の顔が近づいてくるのが分かりました。 少しずつ分かるその顔、子供だったそうです。 そして髪の長い眼鏡をかけた女の子、それは子供の時の自分だったそうです。
はっと夜中に目が覚めた美紀さんは、こんなことを思い出したそうです。それは小さい時に拾ってきた子猫。その猫を拾って帰って自分の部屋でこっそり飼っていたそうですが、母親に見つかり、怒られ捨てて来なさいと。
そして冬の寒い時でしたが、夜にダンボールに入れ、街灯の下に 「今日でお別れね。さよなら」と置いてきたそうです。
実は美紀さん、先日散歩した際にその場所も通ったそうです。 もちろん、今は何もなかったそうで、その時捨てた猫がどうなったのかは分からなかったそうです。
ただの夢とも思えなかった美紀さんは、母の知り合いの霊能者に連れて行ってもらい相談してみると
「その捨てた日に寒さで亡くなったかと、あなたが、たまたま散歩で通った為、憑いてきたのでしょう」
と言われ供養をしてもらったそうです。 その後は美紀さんは夢を見る事もなくなったそうです。


動画はこちら。


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