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『為末メソッド』を読んで

今回は『為末メソッド 自分をコントロールする100の技術』を読んで、特に刺さったフレーズを5つ選りすぐってみようと思う。

■なぜこの本を読んだのか

前回の投稿と同様、結論は本棚にあった本書をたまたま手に取ったからである。
引っ越しの荷造りの最中にまたパラパラページをめくっていた。
余談だが、最近はほぼKindleを用いて読書をしているが、ふとした時に本棚から手に取って読むという体験も良いなと思い始めた。書籍を買うことにするか、電子書籍を続けるか迷いどころである。

■本書の紹介

紹介する必要もないかもしれないが、著者の為末大さんは、元400mハードルのオリンピック選手である。2001年の世界陸上エドモントンと2005年の世界陸上ヘルシンキでそれぞれ3位に入賞するなど、日本を代表するトップランナーであった方である。
現役引退後は、スポーツを通じた社会貢献をテーマに色々な活動をされているらしい。その活動の中の一つに、本やメディアやSNSを通じた言葉の発信がある。「誰かに役に立つ言葉」を伝えたいという気持ちから、発信を続けているそうだ。
本書は、そんな為末さんの頭の中にある物事の捉え方や考え方を、100のフレーズにまとめて紹介してくれている本である。スポーツの第一線で活躍した経験があるからこそ気付けるであろうフレーズや、日常生活でも活用できそうなフレーズなど、様々な角度から生きていく上で必要なスタンスを言語化してくれている。

■選りすぐりフレーズ5選

それでは、勝手に選りすぐったフレーズを簡単にまとめていく。

「何が勝ちか」をはっきりさせる。

これは本書では、2番目に紹介されているのだが、これが一番刺さった。
結局自分は何を達成したいのか、自分の物差しを持った上で他人と比較しよう、と常に自分と向き合うことの重要性を教えてくれている。
他人の勝ちを尊重できるようにもしていきたいと思った。

キリのいい数字を目標にしない。

これもとても良い。
例えば、スポーツで言うと全国大会出場、仕事で言うと出世や年収1000万円など、分かりやすい目標は多々ある。
上記の「「何が勝ちか」をはっきりさせる。」と近い考え方ではあるが、結局人それぞれ性格も状況も立場も違うので、目標はその時々に合わせて自分なりにカスタマイズしていこう。目標にはグラデーションがある。

「答え」のセンスではなく、「問い」のセンスを磨く。

人としての深さを出していこうということを伝えてくれている。
何かある事象に対して、その背景や理由を探っていく過程で個性が出ると私は思っている。自分なりの問いや仮説を持ち、それに対して行動していきたい。
また、この問いとそれに対する行動を何度も繰り返すことによって、他者を理解するための人としての幅も大きくなっていくのだと思った。

共有すべきは成功の理由ではなく、失敗の原因。

(本文抜粋)
世の中は、成功体験を記した本であふれ返っている。でも、その本を読んだからといって、同じように成功できる可能性はどれくらいあるだろうか。

考えたことがなかったが、確かにと思った。
自分が成功するための準備だけでなく、失敗しないための準備もしなければと気付かされた。自分の失敗した時に、意外と自分の特徴が最も現れているような気がする。
周りの人が自分と同じような失敗をしそうであれば、自分の経験を共有していきたいと思った。

夢はもったほうがいい。叶わないかもしれないけれど。

自分の原動力(夢)を持とう。その原動力によって今まで知らなかった自分に出会えることだってある。
夢が叶うかどうかは、本当の最後に答え合わせをすれば良い。夢を叶えるまでの過程を全力で楽しもうと思った。

■余談

5つに絞るのがとても難しかった。
良いと思ったフレーズが実はまだいくつかあるので、以下にサラッと記載して残しておこうと思う。

・人生を楽しむために、「一番」を目指す。
・力を尽くして、やるだけやったら、あとは自分のせいじゃない。
・座右の銘はいらない。
・休むことを怖がらない。
・「向いていない」のではなく、「慣れていないだけ」と考える。
・人生は暇つぶし。
・「あきらめるな」から自由になる。
・「当たり前」のすりあわせは徹底的に。
・世界は広い。人生は何とかなる。

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