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ありがとう、シェアハウス/2023.10.26、27

前回の話↓

新居が決まってから、4週間後。
シェアハウスから、あたしの荷物が出された。

3週間掛けて荷物を詰めたダンボール20箱が、2人の引越し業者によって15分で運び出された。

物で溢れていた部屋は今、シェアハウス所有の家具と、新居ですぐ使う物が入っているスーツケースとリュック、あたししかいなかった。

今日で、このシェアハウスを退居する。

上京するとき、アパートを借りて1人で暮らすのは金銭的に厳しいかなと不安に思ったり、心細い気持ちがあったりしたので、シェアハウスを選んだ。

シェアハウスの良いところは、家賃が賃貸に比べて少し安めに抑えられていて、家具家電が備え付けられている。
そして、誰かと一緒に暮らすという安心感がある。

4年前に、今のシェアハウスに入居した。
入居したときにいたシェアメイトたちは良い人ばかりで、個室も広くて、とても居心地が良かった。
今までのシェアハウスの中で、いちばんのシェアハウスだと思った。

しかし、そんな良い人たちはチャレンジ精神がすごく高く、次のステージに上がるため、次々と退居していった。
仲が良くて好きだった人がシェアハウスを出たときは、寂しくて泣いたこともあった。

残ったのは、あたしと苦手な人たちだけになった。
後から入居した人たちも、苦手な人たちばかりだった。
退居する1年前から、居心地が悪くなり、シェアハウスにいる時間が一気に減った。

ささっと次の家に引っ越せば良いのに、お金がないとか、会社に通うのにどうしたら良いのとか、次の引越し先が見つかるのかという不安とかなどの、今ならすごくどうでも良いことが頭の隅で引っかかって、引越しをすることに躊躇していた。

でも今年の8月に、あたしの心の奥底で秘めていた思いが一気に爆発して、引越しすることを決意した。

来年の1月末までに、引っ越しする。

そう決めた約2ヶ月後に、新居が決まって、引っ越しの準備に追われていた。
こんなにトントンと決まってしまって、今でも信じられないと思っている。
本当に大丈夫かな、と少し不安になってしまった。

でも、こんなチャンスは二度とない。
このチャンスを活かして、あたしが本当にやりたかったことをやって、次のステージに上がるんだ。

忘れ物はなし。
部屋の鍵は机の上に置いた。

最後は不満だらけだったが、楽しい思い出はいっぱいできた。

全く接点なんて何もなかったのに、あたしを受け入れてくれたシェアハウスの管理人さんには感謝しかない。
管理人さんがちょうど仕事でシェアハウスにおらず、最後の挨拶を直接することができなかったが、この御恩は一生忘れません。

ありがとう、シェアハウス。
またね。

さあ、新居へGO!

最後まで読んでくださりありがとうございます。これからもワクワクドキドキウルウルする作品を作っていきます。作品が良かったら「スキ」を押していただけると、とても嬉しいです。次の更新もお楽しみに^^