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インテントジェネレーションできるマーケターがゲームを制す

はじめまして、Sales Markerの新規事業開発部の部長をしております、花田海(ハナダカイ)です。鼻でかい(ハナデカイ)で覚えてください!

今回は、Sales MarkerのCEO小笠原が執筆した「インテントセールス」の書籍が発刊されることにちなんで開催している「インテントセールス アドベントカレンダー 2024 Summer」という、書籍の発売日(2024/8/29)までのカウントダウンをするアドベントカレンダー企画での記事投稿になります!

 インテント「セールス」だからあんまり関係ないな、とスルーしかけたマーケターの方、待ってください。最後まで読んでいただけたら、明日、もはや本日美味しいレモンサワーをみんなで飲めると思いますのでぜひお付き合いください!笑

 Sales Markerの新規事業としてインテントセールスの中でもマーケター向けに特化したサービスの事業責任者という立場から、BtoBマーケティングをどうしていきたいと思っているのかを、このnoteにしたためたいと思います。


マーケターとインテントセールスの関係

まず、インテントセールスになぜマーケターが関係あるのかという、多分皆様の最初の疑問にお答えします。 

インテントセールスの「セールス」は、いわゆる営業職を指す「セールス」ではなく、販売プロセス全般をさす「セールス」です。なので、販売促進(セールスプロモーション)を担うマーケターにも関係あるというのが答えです。

THE MODELの型だけにとらわれて、本質を見失っていませんか?

本来、マーケティングとセールスの業務って、繋がったものですよね。組織の形として「マーケティングチーム」「セールスチーム」と分かれていることが多いと思いますが、目指すところは同じはずです。 僕は「お客様を笑顔にして、おいしいレモンサワーを飲むこと」と言うんですが、ここではわかりやすくいったん「受注」というゴールを共有すると言っておきます。

「受注がゴールのリレーで、マーケは一番走者」
※話をシンプルにするために今回は受注をゴールと表現しています 

これがわかった上で、「ひとつの仕事」を分業しているのか、ただ組織の「型」通りに縦割りになって「それぞれ別の仕事」をしているのかには、大きな差があります。

僕自身は、それに気づくきっかけがあって、その日からずっと「マーケは最初の営業」と言い続けてきました。そのきっかけの話を少しさせていただきます。

事件は会議室で起こってるんじゃない!現場で起きてるんだ!

1998年に大ヒットした映画「踊る大捜査線」の名セリフですね。僕がこれを実感した出来事の話です。 

僕はアパレルの販売員から広告営業、という形でずっと営業畑でやってきています。Sales Marker以前の職場でも、新しい事業を立ち上げる機会を頂けたことがありまして、やります!と挑戦しました。が、結論、半年くらい全然事業を伸ばせず、その間取れた受注は2件/月くらいでした。 

なぜそんなにダメだったのか?

事業責任者になってから営業現場に出ておらず、お客様のことを知らない状態でマーケティングしていたからです。会議室であれこれ想像で話すより、結局お客様が言うことが一番。実際現場に出てお客様と話したら、自分が営業をしていた当時とはお客様の状況も課題もニーズも変わっていたことに気づいたんですね。時代も進んでいるし、当たり前ですよね。現場でお客様と話して得られた情報をもとに、LPをはじめメッセージングを刷新したら、顕著にCVRが伸びて、そこから受注も取れるようになりました。

ちなみに、今回のアドベントカレンダーに参加してくださった株式会社immedio代表の浜田さんの記事 顧客主導でB2B購買が進む時代に向き合う「インテントセールス」と「インバウンド商談」の中で、2018年から2021年のたった3年の間で、B2Bのバイヤージャーニーが変化しているデータもご紹介されていましたが、今の時代は本当にテクノロジーの進化もあって変化が速いんですよね。半年前どころか、数か月前と比べても市場環境って大きく変わっている可能性があって、そんな中で営業はリアルタイムでお客様と話しながらお客様に合わせた提案をしているのに、マーケが1年前に刺さった訴求でずっとリード獲得施策を展開していたとしたら絶対成果に繋がらないはずです。

マーケターの皆さん、今月セールスが受注したお客様たちが「どんな課題やニーズを抱えていて、自社商品の何が良くて、どういった理由で購入に至ったか」を知っていますか? そこを理解した上で、訴求を最適化して、適切なリードを獲得して、営業に引き渡せていますか?

実際のお客様と営業現場を意識して仕事をしていないマーケで成果は出ないということを、僕は失敗から学びました。だからマーケターの仕事を、営業と分断された「リード獲得」ではなく、営業と一緒に行う「インテントセールス」であり、特に「インテントジェネレーション」であるべきだと考えています。

インテントジェネレーション?

インテントセールスは、顧客のインテントを起点として、「インテントジェネレーション」「インテントシグナル」「インテントアプローチ」3つの構成要素が循環して成立しているビジネスモデルです。マーケとセールスが同じ目標を共有しているワンチームとしてインテントセールスを実践する中で、マーケが担うメインの役割として「インテントジェネレーション」をするという意味です。 
※詳しくは「インテントホイールとは」をご覧ください

なぜマーケターがインテントジェネレーションをするのか

営業がリードをフォローしてくれないから商談化しないのに、商談が足りないからもっとリードを取ってこいと言われる。

こんな負のスパイラルに陥っているマーケティングチームの話をとてもよく聞きます。

 マーケティングチームの頑張りや苦労があることは重々承知ですが、やはり購買意向のないリードをどれだけ大量に取ってきても、商談化、ましてや受注はしないですよね。

例えば、展示会でただバーコードリーダーで「ピッ」と獲得した大量のリードから商談や受注が生まれたことがどれだけありますか? 僕の経験上では、そこからの受注はありませんし、よく展示会に出展されている他のベンダーの方々にお聞きするかぎりも、ほぼありません。 

一方、同じ展示会でも、ブースで会話をしたお客様が後日商談になり、受注に至ったことは何度もあります。これについても、他社の方々も同意見でした。

会話を通じて「もうちょっと話を聞いてみて、よさそうだったら導入も検討しようかな」と思わせられた状態が「インテントジェネレーションできたリード」で、ただ「個人情報を入手しただけのリード」とは異なるものです。マーケターがどちらを獲得しなくてはいけないのかは明白だと思います。

商談化後の受注率が20%を超えるSales Markerの展示会

Sales Markerは展示会のKPIは、もちろん「インテントジェネレーションできたお客様の数」です。インテントジェネレーションできたかどうかの判断基準は「有効商談予約数」です。 

ブースでお客様と会話して、お客様の目的や課題、ニーズを伺いながらSales Markerのご紹介をし、お客様が「もう少し詳しく話を聞きたい」と商談を申し込んでくださったらカウント1です。

展示会の規模にもよりますが東京ビックサイトなどの大型の展示会なら50~60件は有効商談をその会期中(つまり当日その場)で獲得しています。もちろんその場では決まらず、一度持ち帰られる方もいらっしゃいますが、ブースで話をしていればフォローアップはしますので、後日商談化することもあり、数か月後には100件近くの商談ができていることも少なくはありません。

「詳しく話を聞いてみて、よければ導入を検討しよう」というマインドで申し込んでいただいている商談なので、受注率も高いです。過去の実績を見ると、商談化後の受注率はMAXで20%を超えています。

インテントジェネレーションのやり方

「自社サービスの購買を検討する意向、少なくとも興味があるリード」しか、商談・受注に繋がらないので、マーケターは、ただリード獲得をするのではなく、インテントジェネレーションをしなくてはいけない。逆に、Sales Markerの展示会の例から、インテントジェネレーションができれば、大量の薄いリードを取ってくる必要もないことにご納得いただけたのではないかと思います。 

では、どうしたらインテントジェネレーションができるのか。それが、冒頭のお話の「受注がゴールのリレーで、マーケは一番走者」というポイントです。営業にバトンを渡すことを意識して、営業と同じ目線でターゲティング、メッセージングをすることで、適切な対象のインテントを引き出すアプローチをする必要があります。

「誰」がインテントセールスに興味を持ったら導入を検討してくれるのか。その人は、「どんな理由」でインテントセールスに興味を持つのか。これは、現場に出てお客様と話したり、セールスチームときっちり会話をすることで得ていく情報です。 

この例が、ご覧になったことがある方もいらっしゃると思いますが、PIVOTの動画です。

この動画を作成した当時、Sales Markerの導入をしている方の特徴として最も多かったのが、以下の3点をおさえたパターンでした。

・先進的なテクノロジーや、新しい取り組みに積極的な方々
・新規開拓営業の非効率さに課題を感じている
・自社サービス名などを検索している企業に絞ってアプローチできるという点に価値を感じて導入を決めている 

だから

イノベーターやアーリーアダプターの方にリーチできそうなチャネルとしてPIVOTを選び、「新規開拓営業の3つの無駄 解決法は新時代の営業手法 インテントセールス」というタイトルにして、「自社に関連するキーワードを検索している企業を抽出してアプローチできる」サービスのデモを含めた構成で展開しています。

結果、大量にお問合せをいただいた事から商談・受注共に高い数値を叩き出しました。
インテント(購買意向や興味)をジェネレーションできたマーケティング施策です。

「そんなことができるの!? ぜひ使いたい」とSales Markerと出会えたことを喜んでくださったお客様、購買意向が高いお客様に出会えたセールス、価値のあるリードをセールスにパスできたマーケ。そして、その先でサービスご導入後に、課題が解決できたお客様の笑顔を見られたセールスとマーケ。「インテントセールス」で全員笑顔です。

実際には、インテントジェネレーションはPIVOTや、展示会当日の会話だけではなく、インテント広告やインテントフォーム、その他、セールスシグナルを活用したアプローチによる施策など、本当に色々あるのですが、ここに書くと記事が5倍くらいの長さになるので割愛します。今後、別の記事として書けたらいいなと思いますが、今すぐ知りたい!という方はぜひお声がけください。一緒にレモンサワーを飲みながらじっくり話しましょう、というお誘いでも大丈夫です(笑)

美味いレモンサワーを飲むために

冒頭からレモンサワーを主張してきましたが、私が何のために仕事をしているかというと、一緒に働いてるメンバーみんなで美味しいレモンサワーを飲むためです!笑

興味もないのに無駄にアプローチされるお客様も、お客様が興味を持っていないことを承知で電話する営業も、営業がそれを強いられることを承知でリードを渡すマーケも、インテントセールスならなくしていけます。分業はしていても、分断はしていない、そんなワンチームで働けて、一緒にお客様の笑顔を引き出して、「いい仕事したな」と言い合えるようになりませんか? そしたら、とても美味しいレモンサワーを飲めると思います。

書籍「インテントセールス」について

本記事の内容についてもっと詳しく知りたい方は、8月29日(木)に発売される本をぜひ手に取っていただければと思います!

『インテントセールス - 米国企業の6割が実践する興味関心データを活用して売上を伸ばし続けるための最先端モデル』

著者:株式会社Sales Marker 代表取締役CEO 小笠原 羽恭
出版社:翔泳社
発売日:2024年8月29日(木)
定価:1,980円(税込)