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これで人間関係に勝利できる~レス・ギブリン著「人望が集まる人の考え方」~

人望を集めるために必要なこと

「人望」、多くの人がほしいと思っているだろう。もちろん私も。
その人望を得るために必要なことについて、人間の性質を踏まえて語られている。
人望獲得に必要なこと。結論は、相手の自尊心を満たしてあげること。

人は自尊心を満たしたい、承認されたいと考えている。
身体が食料を必要とするように、敬意と承認と満足感を必要としている。
渇望している。
そんな人の性質を知って、行動することで人望を得て人間関係に勝利できる。

しかしこんな人間の性質を知らないでいると、気づかないうちに相手の自尊心を傷つけて自分の自尊心を満たそうとしてしまう。
例えば相手が、「私はクルーザーを持っています。」と言う。
それに対して、「私なんかプライベートジェットを持っていますよ。」と言ってしまう。あるある。
こんなときは、そうではなくて「へー、どんなクルーザーなんですか?詳しく教えてもらえませんか?」と相手に興味を示すことが大事。
相手の自尊心は尊重し、自分の自尊心は隠しておくのだ。

一方で私たちは誰でも、重要な資産を持っている。他人の価値を認める力である。
とにかく相手は、自尊心、承認に渇望している。喉から手が出るほど承認と敬意を求めている。
そこに、気前よく自分から承認と敬意を提供する。これが誰でもが持っている影響力抜群の資産。
人間関係に勝利するには人の性質を理解して、自分が持っている、相手を承認する、というすばらしい資産をとにかく気前よく与えること。
なるほど。

私の場合

私も人間関係は得意ではない。一人でいる方が気楽なタイプだ。
この本を読んで、たくさん刺さるところがあった。
確かに私はこれまで、気前よく他人を承認していなかったなあ、と気づいた。

中でも一番刺さったのは、「相手が友好的に見えないのは、あなたに拒絶されることを恐れているから」という一文。
私は他人に自分から友好的な態度をとっていなかった。
そうではなくて、相手が自分に好意を持っていると想定して、自分から友好的な態度で近づくことが必要だったのだ。

相手に冷たくあしらわれるかもしれないという恐怖心を持っていると、相手も恐怖心を抱いてしまう。
私はまさにこれに当てはまっていた。
私の自尊心がそうさせていた。
相手が好意を示してくれたら、その後で自分も好意を示そう。そう思っていた。
でもそんな態度は相手を不安にさせるだけだったのだ。

人と打ち解けるには、相手が自分に好意を持っていると、自信を持って仮定して、自ら近づいていく必要がある。
そして自信を持つには、自尊心を捨てればいい。
自信を持てないのは、自尊心が強すぎるからだ。
それに気づくことができた。
おかげでこれからは、人間関係に勝利することができそうだ。
ありがとうギブリンさん。

ブッダの教え

私はブッダの教えを説いた本を読んできた。ブッダが教える本当の幸せは、自尊心から解放されること
人は自分がとても重要な存在であると思いたい。
しかし、そもそも人を含む生物は宇宙の法則の中で生じる現象でしかなく、特別に意味があるものではない。すべては無常である。
そう考えて、欲と怒り、渇愛を手放す、そうして安穏に生きることこそが幸せである。

自尊心という、人が持ってしまった機能を理解し、円滑に社会生活を送る。
そして、自尊心に振り回されず、穏やかな海のような安穏な心を目指す。