見出し画像

テイルズシリーズ最新作「テイルズオブアライズ」をトロコンしたので感想書きます

うおおおおおおおおおおおお面白かったあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



失礼しました。見出しで帰らないでください。


一時は日本3大和製RPGとして崇められていたテイルズシリーズの完全新作が5年ぶりに登場しました。

テイルズというブランドは前々作の「テイルズオブゼスティリア」により地に落ち、間に「テイルズオブベルセリア」という傑作を挟むも悪名高きゼスティリアの前日譚ということで忌避され、アライズ発売前は「テイルズ?ああオワコンね」が合言葉になっていたほどでした。詳しくは「ゼスティリア 炎上」「ゼスティリア クソゲー」「ゼスティリア でも声優とBGMはいいよね」で検索してみてください。


つまりアライズはテイルズシリーズ復活を賭けた意欲作であり、ここでコケたらいよいよアプリ事業で細々と続けるしかない敗北者になりかねない重要なファクターなのです。


しかし発売前、ゼスティリアで完全に信頼を失い疑心暗鬼になっているファンからは否寄りの声が集まります。「ゴッドイーターじゃねえか」「主人公の鎧重々しすぎだろ」「略称どうすんだよアビスと丸被りじゃねえか」「めちゃくちゃ暗そう」これらは実際に筆者がTwitterやまとめ記事で見かけた意見です。アビスの意見に関しては僕です。


じゃあ実際遊んでどうだったのか?能書きはここまで。よかった所悪かった所をじっくり語っていくぜ!※個人の感想で形成されています※※ネタバレしまくります※※※既プレイ前提の箇所がちらほらあります。やりましょう

結論から言うと「神ゲー」でした。




ストーリー

ファミ通風にレビューするなら9点でしょうか。(ファミ通って10点満点だよね?)

・良かった点

王道中の王道。変な捻り方やシナリオライターの思想が透けない。各キャラクターの行動原理に沿った、まっすぐ王道。

話は抑圧されている種族が立ち上がる!といったレジスタンスから始まり、徐々に世界の根底から覆ってく…といったものでテイルズおなじみの奴。しかし今回は珍しくガッツリSFになっている。このゲームやる前に13機兵防衛圏クリアしててよかった。ちゃんとSF。

個人的に良かったのはストーリーでモヤっとした部分がすぐにストーリーへ反映されること。

例えばロウが親父の仇討ちだ!と意気込むシーン。いや君そもそも敵の下で働いてるし親父ボコって捕まえた張本人だよね?と突っ込まざるを得ないのだが、仇討ちが終わった後「いやそもそも俺が悪い…」としっかり反省モードに入るし、この贖罪がエンディングまで続く。しっかり作中で回収されるからスッキリするのだ。いやロウは反省しすぎな面もあるけど。

他にもテュオ様に当たるキサラ、やたら加害者意識が強いテュオ様、急なリンウェルの仇討ち、それをエゴで止めるロウなど随所にプレイヤー側が「それは違うよ!」ボタンを押したくなる場面がまあまああるのだが、ものの見事に作中で回収される。プレイヤー心理を完全に読まれた気分だ。清々しい。

そして何より、このゲーム死ぬほどハッピーエンドです。やってて最後の最後までバッド寄りのグッドエンドがビターエンドを覚悟していたので、まさかここまでしっかりハッピーエンドになるとは思わなかった。続編とか出さないでほしいと思うくらいにはハッピーエンドだった。追加コンテンツは待ってます。

昨今ハッピーバッドエンドだかなんだか知らんがそんな感じで終わる作品が増えている中、最後まで王道一直線で突き抜けたアライズはこれだけで評価できると思う。終わりよければ全てよし、だ。


・悪かった点

敵側の掘り下げ描写が圧倒的に足りない。特にヴォルラーン。歴代シリーズで言う六神将みたいなポジションにいるのが今回の領将(スルド)なのだが、ヴォルラーン以外最初の邂逅で絶命する。一回限りのボス。いやまあ普通そうなんだけどね、3回も戦うラルゴとか教官がおかしいだけだけど…

しかしこいつらゲストキャラで消化するのはあまりに惜しい。なんと声優が・立木文彦・中田譲治・田中敦子・速水奨という大御所揃い。全員歴代テイルズで重要キャラとして出演済みというファンからしたら驚きと興奮でインディグネイションなのだ。

冒頭で立木文彦と中田譲治が対話しているシーンがあり、「クラトスとヴァンの同窓会か?」とすら感じた。マジかっけえ。

それだけに序盤で1発撃破&以降クリア後要素まで出番なしなのが惜しい。何とか…ならんかったんか…

一応レネギスでモブが各スルドの魅力を語るサブクエストがあるが、モブが一方的に語るだけなので物足りない。各スルドの足跡を追ったり、スルド同士の会話イベ増やしたりしてほしかった。

ちなみにこのサブイベはヴォルラーンだけ語られない。謎だからだ。彼の生い立ちを知るのはその後のメインストーリーのみだが、結局どういう生まれで、どういう暮らしをし、何を思ってあんなことをしたのかが分からない。本人曰く「王だから」ということらしい。魚雷ガールかお前は。

というわけで追加コンテンツは各スルドの足跡を追おう!レネギススタートスルド旅行でお願いします。


もう一点は後半の詰め込みとテンポ感の割にあっさり進む点。

このゲームはヴォルラーンを倒したところで2つ目のOPであるハローアゲインが流れ後半戦に突入する。この演出自体は神。ハローアゲインは名曲。

ただそのあとの真相究明パートが少し詰め込みすぎ感があった。何分前半で明かされた謎は「アルフェンがなんかレナでやらかして王になった」というフワフワしたもののみ。正直見てて「これアルフェン悪いかどうか判別しきれなくないか?」と思ったけどどうやら本人間の間では大量虐殺者として進めるらしい。ほんと?

話が逸れたがとにかく何の謎も明かされていないのだ。スルド全員倒したのに。もう40時間プレイしてるのに。

だから後半の究明パートがかなり詰め込まれるのは仕方ない、がアルフェンの記憶が戻った段階でもっと思い出させれば色々省略できたんじゃないの?と思う。

まあ謎自体はヴォルラーン以外全部明かされたからスッキリしたけどね…

あと後半はボスもダンジョンもすくねえ。前半でしっかり冒険したせいか、後半はかなりあっさり目。レネギス行くぞ!→住宅街とダンジョン1個だけでしたの尻すぼみ感。ラスダン行くぞ!→クソデカ敵たくさん置いてダンジョンはコピペで済ますでの超尻すぼみ感。この辺が不満点かな。


ただこれらは作品の評価を下げるほどでは無いと感じたので、9点とします。面白かった!


キャラクター

・アルフェン

主人公は久々の正統派主人公。クレスとかと同じタイプ。悪を挫き、弱きを助ける。しかも偏った正義感の押しつけはなく、「何が正しくて何が悪なのか」をずっと考え続ける堅物。まさにテイルズ主人公。ビジュアルもよかったですね。


・シオン

正統派ツンデレ。序盤にヘイトを貯めてデレてから一気にヘイトを反転させる反転術式使い。やってることが神のみのにーさまと同じでは?
マジでデレてから可愛い。やばい。ツンデレは神。この記事書いて神って単語聖典並に出してるけど日本は多宗教寛容なので絶対に許してください。


・ロウ

パーティの潤滑油かつ清涼剤。こいついなかったら中盤アビスパーティ以上にギスる。ギャグパートを一心に請け負う漢。でもシリアスパートも好きだよ。早くリンウェルとくっつけ。戦闘は…強そうなんだけど…


・リンウェル

かわいい。シンプルかわいい。でも前半のだいぶ凝り固まった思考の時は…
ねっとではダナウヨって呼ばれてるらしい。実際後半に差し掛からないとヘイトスピーチ連発するからしゃーない。後半でちゃんと反省して学びを得る。偉い。どうやら操作戦闘キャラ最強格らしいので2周目は使ってみようかな。
あとペットかつマスコット枠のフルルがシンプルかわいかった。テイルズ史ではかなり珍しく、これまでのマスコットと言えば・奇形・邪魔・言動がクズ・実は一族滅亡の戦犯などよりどりみどりである。フルルはマジでかわいい。一族も存命だし。ハッピーだ。


・キサラ

アナル弱そうことキサラママ。典型的なくっころ女騎士の見た目だったが実際はタンク系釣りバカ女騎士だった。釣り最初苦行だったけど闘技場で竿手に入れてから楽しいミニゲームだった。
キャラ自体は兄バカでテュオとくっつく…そうでくっつかなさそうな大人な関係を見せている。正直キサラに対して釣りのギャグスキットとおかんスキット以外の印象が無い。ちなみに声優はエクシリアのティポ役でSF小説?の重鎮らしい。


・テュオハリム

今回の女子受け筆頭。異色の経歴からパーティインし、天然発言やアーティファクトオタ、詩人、艶めかしい声などあざとい成分を総なめしている。頼れる大人兼権力者で、人格者でもあるが色々闇も抱えている。あざとっ。しかも戦闘においても超有能。このゲームの結論パの一員である。ちなみに結論パはアルフェンシオンリンウェルテュオハリム。


今作はメインがとても濃く、かつ後半からはずっといい空気で仲良しパーティになる。サブイベ・スキット・会話イベなどどれも面白いのはキャラ達の強さといえよう。

ただ前述したとおり敵のスルドをはじめとしたサブが若干もの足りない。各地にネームドキャラはいるがはっきり言って薄い。というか前作が強すぎる。というわけで9点です。


戦闘

テイルズと言えば戦闘。アクションRPGを謳う以上戦闘の出来がゲームの評価の根幹になることも珍しくない。

今作もTP制を廃止。クリティカルやジャスガ成功で技が無限に打てるグレイセスシステムを進化させたもの。また、CPという回復専用のTPみたいなものが新設されたことによりオレンジグミシリーズが生き残った。

これめちゃくちゃ楽しい。ガチャガチャプレイで技連発で打つと威力が落ちるので上手いこと組み合わせる必要がある。その辺考えるのも楽しいし回避がモンハンと同じなのでかなりやりやすかった。また、他にもBAやフィニッシュ技などたくさん要素はあるがとっつきやすく簡単なので初心者をかなり意識している。

不満があるとすれば敵に鋼体持ちが多かったりボス級の連中は100コンボ超えても普通に反撃してきたりするという点か。あとラスダンはボスみたいなギガントモブだらけだったのも少しマイナス。個人的には人型の敵が全然怯まないし技のエフェクトで見づらくなるのがちょっとストレスだったかな。9.5点で。



その他気になった点

・グラフィック

マジでエグイです。とんでもない。細部までしっかり作りこまれてる。PS4だと度々処理落ちするくらい作りこまれてる。これはいいことだと思ってます。PS5かスペック高いPCでやりましょう。10点。


・主題歌

先述したがこのゲームはOPが二つあり、発売前から発表されていた感覚ピエロから綾香のハローアゲインのカバーになる。ちなみにCMでは流れてる。

OP2が最初に流れた時はテンションがめちゃくちゃ上がったが、後日始めたときハローアゲインのOPを見て、「これエンディングだな…」と思った。以前までの感エロのロックチューンはスタート画面で放置すると流れるらしい。

これ、何とかならなかったんか?今回の主題歌「HIBANA」は魔改造されたものがOPとして採用されている。原曲では使われていないフレーズも結構あるので、ハローアゲインの映像→HIBANAの魔改造で作ったOP2じゃいかんかったんだろうか。ハローアゲインいい曲だけどバラード調なんよな…

そんで、エンディングだが一番いい場面で流れたのは綾香の新曲だった。感エロじゃないんか!?そこは感エロに作ってもらえなかったんか!?

いやまあいい曲だったし、場面から乖離していなかったからまあいいけど、これ主題歌綾香じゃんってならないか?感エロファンキレないか?もしアビスでこれやってて、BUMPがあまり目立たなかったら俺はとんでもなくキレてると思うぞ?

ちなみにこの話は最後のエンドロールでHIBANA流れたからいいじゃんという反論を頂きましたが、謎の英語版、やはりフルではなくOP縮尺だったので全然不遇だと思います。7点。


やりこみ要素・ボリューム

今作を語る上で賛否両論、というか否の意見が謎に大きく見えるのが「やりこみ要素が少ない」「ボリュームが無い」という点。

確かに自分のデータを見てもプレイ時間70時間でトロコンしている。アイテムコンプやモンスターコンプなどのよくあるやりこみ要素はトロフィーに設定されておらず、コンプを目指すクエストも無い。闘技場も最大難易度の敵を倒しても特にスキット等は無いので従来のテイルズ作品と比べると物足りない側面があるのは確かだろう。

しかし、プレイ時間70時間でのトロコンというのは諸々をショートカットした結果である。まず筆者はDLCで一番最初に「経験値2倍時短セット」を買っており、レベルが60になった段階で「レベルアップキッド」を30ほど買っている。つまりレベル上げ等の作業を大幅にカットしている。

また、今作はファストトラベルを採用しており、町、ダンジョン、フィールドのチェックポイントまで一瞬で移動できる。このため各地で発生するサブイベントを回収しやすく、従来の移動時間を大幅にカットしている(これまでのテイルズは終盤に飛行機とかが手に入り街の移動はできた)。

その他にもこれまでのシリーズから時短になるよう簡略化された場面が多々見られる。つまりボリューム不足と感じるのはプレイが快適になりすぎた為の錯覚でしかないのだ。

そして、ここまで快適プレイを突き詰めた今作でDLCまで買っているような筆者が70時間もかかっている時点でボリュームはとんでもなくある。もしこれがファストトラベル無し!レベル上げ無し!となったら2周目でようやくトロコンにたどり着けるかどうか、といった所だろう。

やりこみ要素に関してはトロフィーをもう少し増やすか、会話劇でもいいから仲間やスルドの掘り下げイベントがあってもよかったかなあと思う。ボリューム不足に関してはただの風評被害。8点。


各種システム

先ほど述べたようにファストトラベルもそうだが、他にも「野営」「宿屋完全無料」「武器は素材から作成」「防具は店売り」「どこでもセーブできる」などこれまでのテイルズとは違ったシステムが追加、変更されている。

基本的にどれも文句はない。セーブポイントのSEが聞けなくなったことが寂しいくらいか。

野営の際DLCの宣伝が毎回入るのがウザいという意見が批判意見の中でも多いそうだが、自分は2回目くらいで慣れた。買ってるし。バンダイナムコはそういう所ある。9点。


ダンジョンの難易度

個人的にテイルズ面白さ談義で重要な要素。例えばシリーズでも評価がめちゃくちゃ高いシンフォニアはダンジョンの難易度が毎回クソ高い上にクソ長い最悪な設定だったため、二度とやりたくないゲームだと思っている。逆にイノセンスRはあまりにも簡単すぎて拍子抜けした。

今作はかなり簡単な部類だが、ジャンプを駆使しないと取れない宝箱があったり、フィールドアクションが必要な場面があったり、退屈はしなかった。異常に長すぎるダンジョン、ギミックだらけのダンジョン等も無く快適だった。ストーリー上重い場面のダンジョンは長くてギミックもあるなど緩急があるのもグッド。

ラスダンがコピペなのはちょっと…なので8.5点。


声優

だいぶ昔の声優オタなので最近の声優知らないマンだけど、今作は最近の声優というよりかはかなり渋いラインが選出されてません?いや豪華声優陣だけどね?これまでのミーハー選出と比べると…って話。テュオ様の声優めちゃ好きになった。かっこいい。点数つけらんない。



以上、感想でした。総括すると神ゲーだからやろうね!ってことです。

特にゼスティリアで離れたテイルズファンはやっていいんじゃないでしょうか。テイルズ初心者も特に問題ないと思いますが快適さのあまり過去作がもの足りなくなるかもね。



以上、レナ人がお送りしました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?