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乾く街

砂漠の
灼熱の乾く街
狭間から狭間が現れ
狭間に消えて
季節のない詩(うた)が落ちる
微かな死の音

感情も感傷も諦めた文字の
憂愁だけがけぶり
空がない

兎に角
急がなくては

砂が舞うから
人の声も遠い

畳みかけられた後悔が
砂漠の砂に埋もれても
辻褄の合わない言い訳は
砂に染みた月の影

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