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念願叶ってお礼を伝えられた話し。

日、志茂田景樹さん作の絵本「 ちいさな ちいさな ぞうのひみつ」と「やさいさんごめんね」の1場面に僭越ながら曲をつけさせていただきました。
2冊とも私が幼い頃に出会い、お世話になった本です。

子どもの頃は毎日のように母が読み聞かせをしてくれていたおかげで、物心ついた時には絵本は身近にあり、読書は習慣になっていました。今になって分かる事ですが、絵本は私がこうして作曲家になるきっかけを与えてくれたものでもあります。

そんな私を形作る上で欠かせない絵本の中でも、何度も読み返した好きな作品の1つが志茂田景樹さんの作品です。志茂田さんの絵本は日本の一般的な絵本より文字数が多く、内容も深く考えさせる作品が多いように思います。

茂田さんの絵本との出会いは、母と大叔母と一緒に行った2001年8月5日 私の地元である香川県高松市でおこなわれた、志茂田さんの絵本読み聞かせ,サイン会でした。
当時3歳になる前だったので、その時の記憶はうっすらとしか残っていませんが、志茂田さんの絵本は何度も読み返し、またサインを書いて下さった時に一緒に書いていただいた言葉「いまが だいじだよ」はその日からずっと心の片隅に置いて、私が頑張ることができる助けになっています。(トップの写真はその時に撮っていただいたものです。)

で表現した場面ですが、
『ちいさな ちいさな ぞうのひみつ』からは
「なんにちか たっての よるの ことです。 〜 ゆういちは うっとりと うつくしい きょくに ききほれました。」の場面で「夜空のてっぺんから流れる美しい曲」をイメージして作曲しました。題名は「いのり」です。

『やさいさんごめんね』からは
「はるちゃんちの みんなが ねしずまると ふしぎなことが おこりました。 〜 」から「かぼちゃは きもちよい おとを たてました。 〜 みんな とても たのしそうです。」までの、夜になって野菜たちが踊り出す場面をイメージして作曲しました。題名は「まよなかの だんす」です。
(ぜひ2曲とも題名をクリックして音源を聴いてみてください♩)

曲が完成した翌日に志茂田さんにメールで絵本を作って下さったお礼と音源を送り、嬉しいことに聴いていただけて、温かいお返事もいただきました。
ここ数年間、早く志茂田さんに絵本を書いて下さったお礼に音楽でお返ししたいと思いつつ、なかなか実行できていなかったので、作曲家としてスタートしたこの年にお礼を伝えられて良かったです。

学生の頃には漠然と「絵本に曲をつけて出したい」と思っていました。その頃はまだ作曲家になりたいとは思っていませんでしたが、今こうして作曲家として活動しているのは絵本が大好きな幼い私がいたから。私が出会った素晴らしい絵本を書いて下さっている全ての作家さんが夢のきっかけを下さったと思っています。
これからも音楽で文学に関わり、また子どもたちに向けた作品も多く生み出していけるよう精進してまいります。



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