中学受験をするかもしれないあなたへ②
今日は、「中学を受験する」とは具体的にどんなことをするのかを、書いてみたいと思います。
誰でも公立中学校に通える。通う学校は選べない
小学校と中学校は、義務教育であると言われます。
義務教育の『義務』とは、「子どもは教育を受けなければならない」ということではありません。
「日本のすべての大人は、子どもがみんな教育を受けられる環境を作らなければならない」という意味です。
だから、誰でも、入学試験を受けなくても、中学校に通って同じくらいの内容を勉強をすることができます。
国は、「誰でも中学校に通って勉強できる」ように、そのための中学校を全国にたくさん作っています。これが『公立中学校』です。(以下、公立中学と書きます。)
小学校6年生の後半になると、「この住所に住んでいるあなたはこの中学に入れます」というお知らせが届きます。
逆に言えば、公立中学に行く人は、行きたい学校を選ぶことができません。
「公立A中学よりも、校庭が広い公立B中学がいいな」と思っても、住所によって「公立A中学に通ってください」と決まっている場合は、公立B中学には入学できません。
住んでいる場所によって、学べる内容が大きく異なるのは良くありません。だから、公立中学には、学校ごとの特徴がほとんどありません。
校庭の広さや制服が違ったりしますが、「公立A中学に行くと英語がペラペラにしゃべれるようになるけど、公立B中学ではアルファベットしか習わない」というような違いはありません。
ここで「住所で決まっている公立A中学ではなく、もっと校庭の広い学校に行きたい」というような人のために、「私立中学校に行く」という選択肢があります。
(以下、私立中学校を私立中学と書きます。)
私立中学は、自分で環境を選びたい人のためのもの
私立中学は、国がつくった中学校ではありません。
私立中学の多くは、「こんな人を育てる学校を作りたい」という創立者の理念によって作られています。
「日本じゅうの誰でも同じ内容の勉強ができるように」という公立中学とは異なります。
「広い運動場でのびのびスポーツをして中学校生活を送ってほしい」という理念の学校なら、体育館がいくつもあったり、広い運動場がいくつもあったりします。
私立中学は学校ごとにいろいろな特色があります。
国は「中学校卒業までにこの範囲を教えてほしい」という範囲を決めていますが、それをクリアしていれば、もっと難しいことをどんどん教えてもよいことになっています。
私立中学は、志望者が多ければ試験をして合格者を決める
私立中学には、住所によって「ここの学校に行ってね」というようなルールはありません。
あなたが体力的に通える範囲であれば、どの中学校に「通いたい」と思ってもかまいません。
逆にいうと、あなたのように「この学校に通いたい」と思っている人が沢山いるかもしれないのです。
たとえば、あなたが通いたいのがP中学校だとします。
P中学校は、「毎年200人ずつ、1年生に入学してほしい」と思っています。
しかし、P中学校は校庭が広くて授業も分かりやすいので、あなたを含めて600人が「通いたい」と思っています。
このような場合に行われるのが「入学試験」です。
P中学校は600人にテストを受けてもらって、成績順に上から200人に入学の許可を出します。
「中学受験をする」とは「自分で選んだ中学校の入学試験を受ける」こと
長くなりましたが、今までのところをまとめます。
中学受験をするというのは、公立中学ではない学校に通いたい人が、通いたい学校の入学試験を受けることです。
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