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ラジオとわたしの馴れ初め

2年前のある日、暇を持て余していたわたしは、久しぶりにラジオを聴いてみることにした。
この軽い思い付きが今後の生活をガラリと変えるとも知らずに。

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ラジオを初めて聴いたのは、中学生の頃。
当時のわたしは、嵐の二宮くんのbay stormと、SCHOOL OF ROCKを毎週聴いていた。

しかしこの頃ラジオを聴くには事前準備が必須で、探求心と忍耐力を必要とする、もはや一種の戦いだった。
部屋の中で最も電波が良く届く場所を探らなければならないからだ。

ラジカセを部屋中移動させて、アンテナを色んな方向に曲げたり、伸び縮みさせたり、ベストポジションを探していく。

「ザーザーザーザー・・・・!」

いちばんキレイに聞こえる場所を見つけたら、セロハンテープでアンテナを壁に固定する。(執念がすごい)

準備万端!

・・・と思いきや、途中で突然セロハンテープが外れることもしばしば。大好きな二宮くんの声がザーザー音にかき消されて、半泣きになりながらアンテナをあっちへこっちへ曲げまくる。もう大変!!!

こんな風に、中学生のわたしにとって「ラジオを聴く」という行為には、かなりの体力と精神力を使うため、徐々に疲弊し、いつの間にかラジオを聴かなくなった。

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2年前。暇なわたしはスマホひとつでラジオが聴けるという神アプリ、「radiko」をダウンロードしてみることにした。

ラジコは電波を気にしなくてもラジオが聴けるし、リアルタイム放送だけじゃなくて、1週間分の放送がいつでも聴けるタイムフリー機能まであるという。すばらしい。すばらしすぎる。

とりあえず番組表を見てみると、「ハライチのターン」という文字が目に飛び込んだ。

わたしの中で、ハライチのふたりのイメージは、「テレビでよく見かける澤部さん」と、「クールでミステリアスな岩井さん」程度。ほぼ知らない人。
もともとハライチの漫才は好きだったので、どんなもんかと一度聴いてみることにした。

すると番組開始早々、岩井さんが「ねこちゃんニュース!!!!」と突然叫びだし、猫に関するニュースを読み始める。


「ネ・・コ・・・・・?」


ネコ好きだという岩井さんの思わぬチャーミングさに驚きつつ、番組を聴き進めていくと、いつの間にかにやにやが止まらなくなった自分に気がつく。
ひねくれていてお茶目な岩井さんのトークに、澤部さんのテンポよいツッコミが面白さに拍車をかける。抜群の面白さに気絶しそうになった。

それから狂ったように色々なラジオ番組を聴き漁り、今や「ラジオがなければ生きていけぬ」なんて大袈裟に語るほど、ラジオの虜。


これがわたしとラジオの馴れ初めです。


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