🎩BLワールド備忘録⚔️アニメ編🏹『魔道祖師』🔥part②8話～12話【前塵編】👹

墨香銅臭著

中国オンライン小説サイト「晋江文学城」2015年10月～2016年3月連載

第一期 十五話【前塵編】

第二期 八話 【羨雲編】

第三期 十二話  【完結編】（未放送）

⚔️八話～十二話

元清十九年  土の頭の年。岐山温氏は数十の仙門を次々と傘下に修め批判するもの達を血祭りにして粛清した。
だが、仙門百家は怒りを堪えるしかなかった。
同じ年、温若寒ウェン・ルオハンの長男温旭ウェン・シューは配下を引き連れて、雲沈不知処を焼き討ち、姑蘇藍氏の宗主青蘅君せいこうぐんは重傷を負い、長男藍曦臣ラン･シーチェンは行方知れずとなった…。
一月後、岐山温氏は教育がなってないなどの理不尽な理由を盾に仙門に対し、各家の師弟を岐山に使わすよう求めた。

清談会の弓比べの結果が温氏以外の門弟で上位を占めたことが、温氏の恨みを買い、雲沈不知処は火の海と化した。
更には仙門師弟らを集め洞窟の妖獣退治を無理強いした上、その手柄をまんまと我が物として祝杯をあげた。
が、温若寒は真の勇者である魏無羨と藍忘機の存在が温氏に汚点を残すとして、｢根絶やしにせよ｣と温晁に命ずるのだった…！
温晁の悪の手が魏無羨に迫る❗️

｢魏嬰よく聞きなさい。江澄を護るのよ！死んでも護りなさい❗️わかったわね⁉️｣
虞紫鳶ユー・ズーユエンの言葉を重く受け止める魏無羨。
｢父上と母上を返してくれ…！｣
泣き叫ぶ江澄の拳をよけようともしない魏無羨。
殴られてもただ、涙を飲むしかなかった。
降りしきる雨でもこの苦い涙はぬぐうことは出来なかった…。

⚔️登場人物《前塵編》

【魏無羨ウェン・ウーシェン】名：魏嬰ウェン･イン      号：夷陵老祖いりょうろうそcv木村良平。
本作の主人公。天真爛漫でおせっかいでイタズラ好き。座学では、掟破りの常習犯。霊力や剣術、武術は他に追随を許さない。発明家で様々な法具を考えるのが得意。

【藍忘機ラン・ワンジー】名：藍湛ラン・ジャン       号：含光君がんこうくんcv立花慎之介。
本作のもうひとりの主人公。姑蘇藍氏の第二の公子。真面目で寡黙。藍氏の掟を固く守り品行方正で厳しい信念を持つ。座学では生徒の中では浮いた存在。

【江晩吟ジャン・ワンイン】名：江澄ジャン・チョン      号：三毒聖手さんどくせいしゅcv緑川光。
雲夢江氏の長男。魏無羨とは兄弟のように育つが、何かと比べられるため魏無羨にはライバル心を持っている。後に雲夢江氏の宗主となる。

【金子軒ジン・ズーシュエン】cv赤羽根健治。
蘭陵金氏の宗主の嫡男。江澄の姉、江厭離の婚約者。後の金凌ジン・リンの父。

【聶懐桑ニエ・ホワイサン】cv花江夏樹。
清河聶氏の次男。座学では霊力や武術には疎いが趣味には強い。武器は持たず扇子を愛用している。後に清河聶氏の宗主となる。

【温琼林ウェン・チョンリン】   名：温寧ウェン・ニン   
 号：鬼将軍cv島崎信長
百家清談会の弓比べで魏無羨にその腕前を認められたことから、江澄と魏無羨を助ける。温家ではあるが、姉と共に心優しい。死後は魏無羨の操る最強の屍『鬼将軍』となる

【温情林ウェン・チンリン】温寧ウェン・ニンの姉。
cv川澄綾子
温氏の分家の娘。聡明で医学に長け温若寒にもその才能を買われていて、温家では高い地位を持つ。

【蘇渉スー・ショウ】cvこばたけまさふみ。
姑蘇藍氏の外門の門下生で、霊力や武術も弱く大概にして藍忘機兄弟に助けられている。後に秩陵蘇氏の宗主となる。

【江厭離ジャン・イエンリー】cv早見沙織
魏無羨と江澄の姉。金子軒の許嫁。

【江楓眠ジャン・フォンミエン】CV浜田賢二
雲夢江氏の宗主で江澄の父。魏無羨の両親と旧知の中であることから彼らが没後、魏無羨を引き取り育てた。

【虞紫鳶ユー・ズーユエン】CV本田貴子
江澄の母。江楓眠が魏無羨ばかりひいきするのが気に入らない。魏無羨には辛くあたる。元は修士であり、門下生には厳しい。武器として紫電シデンという指輪を持っている。

【藍曦臣ラン・シーチェン】名：藍渙ラン・ホワン
  号：沢蕪君   cv森川智之
藍忘機の兄。ふたりが揃えば藍の双璧と言われる。姿はそっくりだが、性格は藍忘機とは違い人当たりが良く常に優しい。藍忘機の気持ちがわかる唯一の存在。

【藍啓仁ラン・チーレン】cv酒巻光宏
藍曦臣と藍忘機の叔父。皆に『藍じじい』と呼ばれている。座学の師範で彼にかかればどんな愚人も一年で仙師になれると評判。厳格で頑固だが、ふたりの甥をこよなく愛している。そのため、魏無羨が藍忘機に良からぬ影響を及ぼしかねないと目の敵にしている。

【金光善ジン・グァンシャン】CV
蘭陵金氏の宗主。女ぐせが悪く至るところに庶子がいる。ことなかれ主義で温氏に睨まれる事を避けようする。

【聶明玦ニエ・ミンジュエ】
号：赤鋒尊せきほうそんCV白熊寛嗣     
聶懐桑の兄。清河聶氏の宗主。感情が激しく曲がったことが許せない、温家を的視している。

【温若寒ウェン・ルオハン】cv三宅健太
岐山温氏の宗主。圧倒的な勢力を持ち、五代生家の頂点に立ち、冷酷無比で地下殿という拷問の部屋を持っている

【温晁ウェン・チャオ】CV吉野裕行
岐山温氏の宗主の末息子。父に負けず劣らず残忍で傲慢、目立ちたがり。人の手柄を平気で奪うことを当然としている。

【王霊嬌ワン･リンジャオ】CV阿澄佳奈
温晁の愛人。鉄の焼き印を持っている。温晁に近づく女はすべて許さない。

【温遂流ウェン･ジューリウ】号:化丹手カタンシュ
CV酒井敬幸
温晁の片腕。人の金丹を破壊する。破壊された者は廃人となる。

【羅青羊ルオ・チンセン】CV名：綿綿ミェンミェン外門の門下生。温晁に目をつけられ顔に焼き印をつけられそうになったところを魏無羨に助けられる。

【抱山散人ほうざんさんじん】強い霊力を持つ仙師で孤児を集めて修行させ、下山したものは二度と山に帰ることを許さない。魏無羨の母の恩師。

【蔵色散人ぞうしきさんじん】魏無羨の母。抱山散人の弟子。江楓眠の部下だった魏長沢ウェイ･チャンゾーと道侶となり夜狩りで命を落とす。

【魏長沢ウェイ･チャンゾー】魏無羨の父。

⚔️用語

◆仙門百家せんもんひゃっか
屍を退治する術や霊力を持つ仙士を生業とする士族。岐山温氏が強大な勢力をもち四大生家と対立しつつある。姑蘇藍氏、蘭陵金氏、清河聶氏、雲夢江氏は一致団結し、打倒温氏を目指す。

◆雲深不知処うんちんふちしょ
姑蘇藍氏の仙府。弓比べで藍兄弟が上位に入った事が温氏の怨みを買い、焼き討ちにされてしまう。

◆蓮花塢れんかう
雲夢江氏の仙府。温晁の襲撃に合い宗主江楓眠と虞紫鳶は無念の死を遂げます。

◆不夜天ふやてん
岐山温氏の仙府。温若行が仙督（最高責任者）であるため、百家清談会がこの土地で行われる。

◆屠戮玄武とりくげんぶ『玄武』とは亀と蛇が合体した水を司る神のことであったが四百年前、岐山に現れた亀の超獣は人間を好み神になりそびれた妖獣で『屠戮玄武』と命名された。

◆弦殺術げんさつじゅつ
藍氏の秘技。琴の弦を一本の鞭のようにしならせ鋭い殺傷能力をもつ。藍忘機が屠戮玄武の首を切り落とすのに用いた。

◆金丹きんたん
修行によって霊力や剣術、武術などを極めた者にだけ出来る魂。これを失うと廃人となってしまう。

◆ 御剣ぎょけん剣に乗って移動すること

⚔️ここがポイント

①魏無羨の信念
この章では魏無羨の信念が如何に揺るぎないかを示す事件が重なり、遂には｢自分の生涯は、ある人の為にのみあるもの｣と心に誓うまでが描かれています。

原作からの抜粋

彼の母は抱山散人ほうざんさんじんの弟子である蔵色散人ぞうしきさんじん。父は江楓眠の優秀な部下であった魏長沢ウェイ･チャンゾー。
彼らは道侶となり、魏無羨をもうけますが、共に夜狩りに出て命を落とす。江楓眠は孤児となった無羨を探しだし、引き取り育てる。
当時、幼い無羨はボロボロの姿でありながら、常に笑顔を忘れない少年だった。魏無羨の幼い記憶には母のことばがあった。
『他人が良くしてくれたことだけは覚えておきなさい。その代わり、自分が他人に良くしたことは忘れていいから。人の心の中にはあんまり多くのものを入れないほうがいいの。そうしたほうが楽しく自由に生きられるし、どんなに悲しいことがあっても落ち込まず、いつも楽しくいられるのよ』
それは彼の美徳だった。

彼の行動には『保身』がありません。どんなときもその場での『利他』が優先なのです。

・清談会の弓比べで温寧の素質を見いだし、ともすれば「こいつ、一生日陰者になるんじゃないか」と心配して、参加することを後押しします。本来なら競い合うべき相手なのにそんなことはお構い無しです。

・外門の門下生、綿綿の顔に向けて王霊嬌が焼き印を振り回した時は自らの胸にそれを受け止めます。
「女の子の顔に跡はつけられないだろ。泣くなよ、火傷した俺がなぐさめるのか」と明るく笑い飛ばす魏無羨。自らの傷跡は死ぬまで残ると言うのに。

・足を負傷した藍忘機を常に見守り、屠戮玄武の餌食になる手前で身を呈して彼を救います。
家は破壊され、傷を負い、妖獣に襲われ、見も心も弱り切った藍忘機の抹額を何を思ったのか無理やり取り上げます。
ますます嫌われることも承知で。
怒りが頂点に達した藍忘機は、その勢いで悪い血を吐き出すことが出来たのです。魏無羨は瘀血がたまった藍忘機を楽にしてあげたかったのです。藍忘機は初めて魏無羨の真意を知り、「ありがとう、感謝する」と呟きます。

②彼の信念は諸刃の剣
信念に正直に生きることは、同時に敵を作り、他者からの怨みを買います。『成せぬと知りても、為さねば成らぬ』
これは雲夢江氏の座右の銘ですが、魏無羨は育ててもらった江楓眠への深い感謝と恩義を示すためにはこれを実行する事以外にはないと思っているのです。が、彼の行動は悉く裏目に出て、岐山温氏の的となってしまいます。
傷ついた江澄を担ぎながら、魏無羨が心に誓う事とはいったいなんなのか⁉️

【前塵編】最終章は、息を呑む衝撃のクライマックスが…❗️

🐰ここはBLでしょう💕

今回のキーワードは『抹額まっこう』です。
姑蘇藍氏にとって『抹額』は『我正がせい』（自らを制す）を体で現すとても重要なアイテム。常に自分を正し他人に隙を見せないことをこの『抹額』で律しているのです。だから他人の前で抹額を外すと言うのは敵に手の内を見せるのと同じこと。

ただし、姑蘇藍氏の開祖、藍安は「心を許した相手にだけは自分を律する必要はない」と説いていて、『運命の人の前では抹額は外しても良い』と言うことなんですね❤️

清談会の弓比べで、魏無羨に抹額をはずされ、弓をも砕くほどの怒り心頭でしたが、裏を返せば無理矢理手篭めにされたも同然と言うことになるのです➰😱それも、公衆の面前で➰💦無理強いはダメよ、魏嬰➰💦

当の魏無羨はそんな意味もわからないから「てへへへ」と苦笑いです➰💦でも、いるよねーこんな男。よかれと思ってやったことが、相手の気持ちを逆撫でする奴。座学の時から魏無羨の行いは、どれもこれも藍忘幾の気持ちを逆撫でしてばかり。

【原作からの抜粋】たったの三ヶ月でさっさと蓮花塢に引き揚げてしまった魏無羨が、藍忘機に残した物があります。それはあのウサギちゃんたちです。藍忘機は兄の藍曦臣にウサギを飼うことを許して欲しいと頼みます。「規則に反する」と兄藍曦臣は最初は反対していましたが、元々自分の要求を口にすることのない藍忘機が熱心に訴えるのでとうとう根負けします。但し叔父の藍啓仁には誰からもらったかは伏せておくよう言い置きます。雲沈不知処で動物を飼うなんて初めてのことなんですから。おっとりと大人しい白色と少しもじっとしていないヤンチャな黒色。どうやら、藍忘機だけはこの二羽になまえをつけているみたい🎵
藍曦臣は「藍湛が呼んでいたのを聞いた」と語っています。

暮渓山で見かけた魏無羨は数人の女の子達をからかっています。「やれやれ、また、懲りずにあんなことを」藍忘機は心の声で呟きます。

「俺の名前は遠道だ」とさけぶ魏無羨。私達にはこの言葉が何を意味するのかさっぱりわかりませんが、藍忘機は「詩でからかうとは何事だ」と呟いています。

これは中国の恋詩に『綿綿と遠道の君を想う』というのがあり、女の子の綿綿という呼名に掛けたのでしょう。それに気づいた罹青羊（綿綿）は「誰があなたを思ってるっていうのよ‼️図々しい❗」と怒ります。誰にでも思わせ振りな冗談で笑い飛ばす魏無羨。藍湛はそのやりとりがまるであの頃の自分とのやりとりと重なって段々不機嫌になってゆきます。
そんな藍忘機の気持ちなどこれっぽっちも気付かない魏無羨は、足を庇っている姿をみて「藍湛、おぶってやるよ」と気さくに背をむけてきます。
「断る❗」綿綿に対して嫉妬した自分を知られたくない藍忘機。本当は自分だけ見て欲しい。そこへやって来た江澄が窘めます
「やめろって！お前嫌われてんの分らないのか！余計なことに首を突っ込むな！」
「余計なことじゃない❗️これは当然のことだ。誰かが首を突っ込まなきゃならないんだ！」もみ合うふたりを尻目にさっさと先を進む藍忘機。
雲沈不知処が焼かれ兄の藍曦臣も行方不明で藍忘機の心は今にも折れそうでしたが魏無羨の 「誰かがやらなければならない」と言う言葉がいつまでも心に残ります。

魏無羨にとって藍忘機はどんな存在なのでしょう？
仙門百家ナンバー2を誇る美貌をもちバカがつくくらい品行方正で融通の利かない箱入りお嬢様。友達もいないから楽しい遊びも知らない。
『こんな奴、俺がなんとかしてやるっきゃないっしょ？』みたいなノリかな？
残念なことに魏無羨にとって藍忘機は好意はあるけど特別な感情は無さそうです。
気になるし、ほっとけないけど、それは彼の信念がさせる行動に過ぎない。
『誰かがやらなければならない』事。

屠戮玄武から命からがら逃げおうせたあと、突然、抹額を奪い取る魏無羨。
藍忘機にとって『抹額を取る』事は『自分の秘めた想いをさらけ出すこと』
咄嗟に身体中に力がはいり瘀血を吐き出していました。
「溜め込むと身体に悪いぞ、良かったな」わざと抹額を取った彼の行動の真意を、深く理解した藍忘機は一筋の涙を流します。
これは一見、度重なる苦難への涙にみえますが、私には『自分の想いは届かない』の涙に見えてしまう。
『魏無羨の行動は自分だけに向けられるものではなく、例え今自分の代わりの誰かであっても彼は同じことをするのだ。』と。

泣いている藍忘機に声を掛けようとした魏無羨に「魏嬰、君は本当に……イヤな奴だ」と呟きます。このシーン、胸が張り裂けそうに切ない➰💦

屠戮玄武を撃ち取ったあと、傷を負い気を失いそうになる魏無羨に藍忘機は一曲の美しい旋律を聴かせます。
それは安らかで包み込むような安息の音色。藍忘機が魏無羨だけのために創った曲でした。
アニメにはありませんが、『熱でうなされる魏無羨が夢の中で膝枕してもらった記憶がある』とあります。それが本当なら藍忘機には忘れられない至福の時だったでしょうね😃

この先、藍忘機の想いは報われるのでしょうか⁉️楽しみです😌💓

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